ベルギーで86カラットのダイヤと小粒の宝石を手に入れた強盗は、NYのボスにダイヤを渡す前に、小粒の宝石をロンドンで売りさばくことにする。しかし、仲間のロシア人に裏切られ、彼の宝石はロンドンのギャングに狙われ…。
約20年ぶり位に観た。
相変わらずガイリッチーの群像劇が好きだ。
けど正直言って登場人物多くてややこしいのでここはいったん整理しようか。
ネタバレでわかりやすく解説します
登場人物が多くて話も二転三転するので話を追うのに必死で一度だけでは理解できないだろう。
ここはわかりやすく三つのパートに分けて説明していくとする。
1.フランキー(フォーフィンガー)は86カラットのダイヤと宝石を手に入れる
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2.ニューヨークにいるボスのアビーにダイヤを渡す前に宝石をロンドンで売ることに
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3.ところがロシア人のボリスに裏切られて殺され、さらに手下の黒人ギャング4人に宝石を奪われる
(現時点でボリスがダイヤをゲット)
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4.その際にブリックトップのギャンブル場に入ったことで黒人ギャングは捕まる
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5.黒人ギャングは命乞いをする為ダイヤの話をブリックトップにすると、48時間以内に持ってくるように命じられボリスを追うことに
a.もともとダイヤを手にするはずだったフランキーのボスのアビーはダイヤを危惧してニューヨークからロンドンへ向かう
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b.いなくなったフランキーを探すためにトニーを雇う
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c.すぐにダイヤを取ったボリスを確保し、ダイヤを無事奪還
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d.そこへボリスを追ってダイヤを奪いに黒人ギャング4人がやってきてみんなで銃撃戦
ボリス死亡
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e.ところが犬がダイヤを飲み込んでしまいアビーは拳銃を乱射したことで雇ったトニーが死亡
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f.アビーは諦めてニューヨークへ帰り、黒人ギャングは捕まる
①非合法ボクシングのプロモーターのターキッシュとその相棒のトミーは元締めのブリックトップと八百長試合をすることに
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②ところが八百長に出るはずのボクサーがひょんなことからミッキーにボゴられて使い物にならなくなる
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③代わりにミッキーが八百長試合に出るが勝負に勝ってしまい怒ったブリックトップはミッキーの母親をトレーラーごと焼いて殺してしまう
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④ブリックトップはもう一度ターキッシュとトミーにチャンスを与える
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⑤再び八百長試合で勝ってしまうミッキー
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⑥逃げるターキッシュとトミーとミッキーの前にブリックトップが現れる
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⑦ところがブリックトップはミッキーの手下にやられる
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⑧ミッキーは自分に賭けており大金を手に入れ仲間と共に消えてしまう
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⑨そこへダイヤを飲み込んだ犬がターキッシュとトミーのもとへ
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⑩苦しんでいるので獣医に見せるとダイヤが見つかり、宝石商に「買い手はいるか?」と問うとアビーに電話をかけてニューヨークから飛んできてアビーがダイヤを手に入れる。
ということでもともとアビーが手に入れるはずのダイヤを巡っての群像劇でちゃんと最後にアビーがダイヤを手に入れるというラスト。
ごちゃごちゃしてるけどなんとなく三つのパートに分けると理解しやすいかと思う。
まとめ
前作の「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」の時は古銃を巡っての群像劇だったけど今回は古銃がダイヤに変わっただけで基本的にはスタイリッシュな映像やコメディ路線なんかは前作を踏襲している。
あえて言うとキャストが豪華になったくらいか。
ミッキー役のブラッドピットは相変わらずマッチョでカッコよく「ファイトクラブ」を彷彿させる。
だけど主役でもない。
音楽もセンスがよくていいところでマッシブアタックやオアシスなんかも使われてて編集も相変わらずピカイチ。
ブラッドピットの訛りは吹き替えでなく是非字幕で観ることをオススメする。
それぞれの訛りは聞いてて面白い。
ターキッシュ役のジェイソンステイサムの語り口で話は進むから彼が主役なのかな?
けどジェイソンステイサムの語りがないところもあるからそういうわけでもないのか。
個人的にはトニーが好きだ。
黒人ギャング4人が襲ってきた時に拳銃を使うことなく言葉だけで追い払うシーンもなかなかユーモアに富んでいる。
さっきまで車の窓に男の首を挟んで走るというドSっぷりを発揮していたのにダイヤを飲み込んだ犬の腹をナイフで開けろと命令するアビーに対して「残酷すぎるだろ」と拒否るセリフには笑ってしまった。
人死んだりするクライムドラマなのになぜかみんな憎めないキャラクターばかり。
ブリックトップのことを全く知らない黒人ギャングが「あんた誰なんだよ」と失礼な物言いをするシーンで淡々と人が豚の餌になって消えるまでを語るところなんてまさにセンスの塊。
随所随所にイギリス映画らさが感じられ観てるとロンドンに行きたくなってくるんだけどアビーの「飯が不味くて、天候悪いメリーポピンズのイギリス」という揶揄を聞くとやっぱり考え直してしまうのでした。
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