東京・入谷、浅草エリアにある宇治抹茶専門店「宇治の蔵」。
ついに——
宇治抹茶100%専門店が、東京・入谷〜浅草エリアに誕生した。
店の名は「宇治の蔵(うじのくら)」。
住所は台東区千束3丁目。喧騒から少し外れた浅草北端の住宅街にある。
静かな通り沿い、控えめな木製の看板と小さな暖簾。
その下に広がるのは、2席だけの小さな畳の腰掛け空間——。
ここは日本で唯一、宇治抹茶100%だけを扱う専門店である。
「宇治抹茶100%」の意味を知る
私たちが日常的に口にする宇治抹茶のほとんどは、実はブレンド抹茶であることを知らない人が多い。
「宇治抹茶」と書かれていても、実際には宇治産の茶葉が一部混ざっているだけで、他産地(静岡・西尾・鹿児島など)の抹茶をブレンドして作られているものがほとんど。
つまり、宇治抹茶100%という言葉は、日本国内ではあまり見られないのが現実です。
なぜなら、それほどまでに宇治の茶葉は高価で希少だから。
そんな中、「宇治の蔵」はその制約を超え、京都・宇治の生産者から仕入れ、100%純宇治抹茶のみを販売・提供する日本唯一の店舗として立ち上がった。
高野山と抹茶の原点
「宇治の蔵」の理念は、「本物の日本茶文化を取り戻す」という一点にある。
抹茶の歴史をたどると、そのルーツは弘法大師・空海が高野山に茶を伝えたことに始まる。
つまり、日本におけるお茶文化の源流は高野山にあり、「宇治の蔵」はその高野山の名を掲げることを許された唯一の店舗なのだ。
茶の湯という文化が室町時代に花開く以前、お茶は僧侶たちの修行や瞑想の支えであり、精神を整える飲み物だった。
その「原点回帰」を東京・浅草で再現しているのが、まさにこの「宇治の蔵」だ。
日本人が知らない本物の抹茶
不思議なことに、今や抹茶の真価を理解しているのは、むしろ海外の人たちかもしれない。
ヨーロッパでは「Matcha Ceremony」という形で、抹茶が文化的・精神的価値をもって受け入れられつつある。
だが日本では、コンビニスイーツやラテのイメージが先行し、本物の抹茶を飲んだことがない人の方が多い。
その結果、「抹茶は苦い」「抹茶は粉っぽい」「抹茶は美味しくない」と誤解されている。
だが、「宇治の蔵」で販売される抹茶を飲めば分かる。
本物の宇治抹茶は、甘く、香り高く、柔らかく、そして美しい。
「抹茶は苦い」と言う人は、本物を飲んでいないだけだ。
いまだに高級ホテルで出てくる抹茶も雑味がすごい。
だから抹茶は美味しくないと思われてる。
店内はタイミング次第でお茶を立ててくれるので試飲ができる。
特に「月輪(がちりん)」という最高峰の抹茶は、円やかさと甘さが素晴らしく、そしてほのかな苦味の存在が後味を締める。
この雑味なき苦味が甘さを引き立てている。見事なバランスと完成度。
これを飲むと他の抹茶がリアルに飲めなくなる。そのレベルだ。
日本のものなのにいまや海外の方が抹茶に詳しかったりする。
日本本来の素晴らしいものを日本人が理解せずに良いものがどんどん海外へ行ってしまう現代。
本物を売るこちら、是非注目願いたい。
店舗情報
店名: 宇治の蔵(うじのくら)本店
住所: 東京都台東区千束3-16-9
アクセス:
・つくばエクスプレス「浅草駅」より徒歩約10分
・東京メトロ日比谷線「入谷駅」より徒歩約12分
営業時間: 11:00〜16:00
定休日: 月曜・火曜
席数: 2席(畳の腰掛けスタイル)
予算: ¥1,000〜¥2,000
決済: 現金・PayPayなど電子決済対応
電話番号: 03-6802-7773
公式サイト: https://www.ujinokura.com/