東京・茅場町にある焼鳥屋「不二楼」。
読み方は「ふじろう」。
こちは不二楼ビルとなっており、一階カウンターは焼鳥屋、二階は和食会席屋、三階は鮨屋、四階は隠れ家バーと同じ系列が展開している。
今回は焼鳥店への訪問。店内L字のカウンターが二つもあってかなり広めです。
コースは8,800円税抜。
扱う鶏は名古屋コーチン。旨みは強いが脂も強めな地鶏です。
東京・護国寺の「そかろ」も名古屋コーチンでしたね。
感想としてはまるで地焼きの鰻丼みたいに旨味と脂が強い。丸鶏で串打ちしており、余分な脂を落とすことは意識してはいると思いますがやっぱり名古屋コーチンは強いなぁという印象です。
ガッツリ派には凄くいいと思いますが結構人を選ぶ鶏なのは間違いない。
一口目でガツンと旨い。だけど最後の方は量は食べてないのに食べ疲れてしまった。名古屋コーチンで勝負するなら「食べ疲れ」は必ず意識しないといけないテーマだと思います。特にコースにするなら。
たとえば銘柄の伊達鶏を扱う「鳥しき」の串っておそろしいくらいデカいけど20本もペロッと食べれる自分が、今回10本も食べないうちに腹パンになってしまったというのが何より名古屋コーチンの威力が物語っている。
余計なお世話かもしれないが、電気でふっくら焼き、脂を落としてから香り付けで炭火焼きをする南青山の「いろ鳥」スタイルの方のほうが名古屋コーチンはいいのかもしれないと思ってしまった。炭だけだと落ちた脂の香りが全て肉に移ってしまうからだ。これかわいわゆる薫香だけど、薫香が付き過ぎるとやっぱり量が食べられない。
色々言ったけどやっぱり名古屋コーチンは美味しい鶏です。そこに異論はない。
と、同時にこの飼育日数の長い旨み溢れる名古屋コーチンをコースで使うことの難しさを知った。
串打ちは非常に丁寧で美しいです。仕事の丁寧さが見てとれました。気の利いた接客も印象がいいです。
以下、いただいた料理の感想。
ササミの生ハム、レバーペースト、枝豆豆腐と言った前菜からコースはスタート。
名古屋コーチンの出汁が出たお椀。木の芽がアクセント。
砂肝のコンフィはマスタードをつけてシャキッとした食感を。皮目をパリッと焼きあげたもも肉はザ・名古屋コーチンと言わんばかりの皮の厚さと味の濃さ。空腹時にガツンとした旨味がまわります。
ここから焼鳥。確か150日飼育と言っていたような。
せせりの食感と共にジューシーな濃い旨味を堪能。手羽中の厚みのある皮もテンション高め。
うずらは串がくるくるしないでしっかり固定されてる。タレは甘味のあるものだけどこれは何だろう?このような焼き鳥屋ではあまり出会わないタイプの味です。
ソリはサイズが大きく身はしまっていて弾力は強い。皮は厚く強烈な旨さ。
ジュンサイの一品。お酢で少しサッパリと。
うずら同様甘いタレで味付けされている。
野菜焼きは選択制。ホワイトアスパラとスカモルツァチーズ(+200円)を選択。
ホワイトアスパラはソースがかかっているけどシンプルに塩焼きで食べたかった。胃的に。
チーズは直ぐに食べたけど硬くなっちゃうのは仕方ないかも。
〆のつくね卵黄ごはん。
つくね自体はスプーンでホロホロと崩れるほど柔らかい。卵黄とたっぷり絡めてズズっと。
デザートの用意があったけど腹パンになってしまったので断ったら鶏白湯スープを出してくれました。ごちそうさまでした。
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