東京都北区鹿浜、荒川河川敷のほど近くにひっそり佇む「焼肉 スタミナ苑」。
日本版「ザガット・サーベイ(1999)」にて、全レストラン中「第1位」を獲得。
予約ができないため、総理大臣も並んだとされる伝説の焼肉店。
1967年(昭和42年)、先代・豊島久博と母親の手によって「肉屋のノウハウを活かした焼肉店」としてスタート。
以来、兄・久博が正肉を、弟の豊島雅信がホルモンをそれぞれ一手に担い、家族二人三脚で味を磨き続けてきた。
秘伝の醤油ダレは創業者のレシピをそのまま守り、世代交代しても一切の改変を加えず、濃厚かつ深いコクを維持している。
ちなみに江東区北砂にある「焼肉 スタミナ苑」とは関係がありません。この当時、焼肉屋では「スタミナ苑」という名前がよく使われていたためです。
豊島雅信さんの経歴
1958年、東京都出身。
「スタミナ苑」は1967年に社長でもある兄の豊島久博氏が母親と共に創業する。
雅信氏は15歳の頃に加わりホルモンを担当。
以来40年以上、兄弟二人三脚で切り盛りを続けている。
深夜、営業を終えた厨房には締めたばかりの新鮮なホルモンと向き合う雅信氏の姿がある。
冬でも氷水を使い、丁寧に包丁を入れる。
「お客さんに美味しいものを食べさせたい」という熱い思いから味の探求を続けている。
お店のルール
① スタミナ苑は予約を一切承っておりません。
② 人数が揃わないとお席にご案内できません。
③ 当店のお支払い方法は現金のみになります。
④ 生で食べられるほど新鮮ですがお焼きください。
⑤ 近隣のご迷惑にならぬようご配慮願います。
⑥ お客様や従業員以外の写真撮影は可能です。
⑦ 当店の情報はホームページをご参照ください。
店舗情報
住所:東京都足立区鹿浜3-13-4
アクセス:JR王子駅からタクシーで約10分。都営バス49系統「鹿浜三丁目」下車徒歩5分。西新井大師西駅・東十条駅からもバス便ありだがどちらもタクシーが現実的
営業時間:
- 平日 17:00–23:00(L.O.22:30)
- 土日祝 16:30–23:00(L.O.22:30)
- 定休 火・水
2025年6月訪問
3回目となるスタミナ苑。
この日は月曜の15時到着。なんと20人以上の大行列。16時オープンでやはり一巡目には入れず。
このクソ暑いなかなんと、3時間以上待ってようやく入店。苦行だ。やはり14時前には並んでおくべきか。
僕はここに来ると焼肉以外を楽しみたい。
肉はもちろん美味しいんだけど肉以外のサイドメニューが実に美味いからだ。
この日特別に出してくれたつぶ貝。「焼肉屋でつぶ貝?」というツッコミ満点の常連向けメニュー。
これが大きくてプリプリで旨味の塊。味付けも絶妙でした。
あとはやっぱり外せないのが煮込み塩です。
僕、煮込みにいいイメージがないんだけどここの煮込みは絶品です。
味噌と塩があるけど特に塩がオススメ。ホルモン本来の旨味の輪郭がハッキリしててめちゃ濃厚なんです。
この柚子胡椒の薬味もピリ辛で実にいいアクセント。
角切り大根キムチのカクテキも甘辛の味付けがいい。食感も爽快。
揚げ茄子。全然想像してるものと違って揚げてる感はありません。
かなりジューシーで味染み抜群。口内が茄子ジュースと出汁の旨味で満たされます。
はい、ここまで読んでもらったらわかると思いますがとにかく肉以外のサイドメニューのクオリティが高い。どんだけ仕込みしてるんだ。
ちなみに絶対に頼みたい魯肉飯は売り切れ。同じく売り切れの豚足も食べたかったし、やはり一巡目で入るべきか。
トロトロのテールが塊で入ってる。まさに旨味の塊。
牛骨ベースで大根、玉子のスッキリ塩味。
優しい出汁に大根の甘みが最高の〆。
こちらも牛骨ベースだがコチュジャンなどで辛さをプラス。見た目以上に辛いです。
テールではなく牛タン。
東京に星の数ある焼肉店。なんでここに並ぶのかと言うと、この立地と雰囲気、並ぶという体験に魅了されてるからかもしれない。
いつになるかわからないが次は一巡目だな。
2023年8月訪問
東京・足立区の鹿浜にある焼肉の名店「スタミナ苑」へ一年ぶりの再訪。
17時到着。我々以外3組待ち。めちゃ少ない方だ。
大将のはからいで待ってる間、生ビールを飲ませてくれた。
野外で立ち飲み最高。本当いいお店ですよ。
1時20分ほど待ってようやく入店。
野郎8名で限界まで頼む。裏メニューなんかも出してくれて最高に盛り上がりました。
この店は通えば通うほど良さがわかる。
・ハツのたたき
サクプリで柔らかいです。
・牛すじと大根煮込み
裏メニュー。味染み抜群。八角の香りもいいです。
・水茄子の浅漬け
これも裏メニュー。
・牛もつ塩煮込み
スタミナ苑のもつ煮込みがこんなに旨いなんて。特にこの柚子胡椒は円やかでいて最高。
・ミックスホルモン
掃除は丁寧。だけど味抜けもしてない。この加減が絶妙。塩でも臭みなんて皆無。
・上タン
切り立て。プリプリ。
・キムチ
酸味があって脂切り。
・牛もつ味噌煮込み
・赤身
・スズメバチ焼酎
裏メニュー。白波などのブレンドでとても円やかで旨い。スズメバチは飲み込むタイミングなし。
・ヒレ
たっぷりとタレを染み込ませて。ここのタレ甘過ぎず絶妙。
・並 ミノ
・コムタンスープ
すげぇ、ボリューミー。
牛出汁しっかり出てます。
・魯肉飯
台湾名物。八角効いてて最高。
お会計一人約13,000円。また来ます。
2022年2月訪問
足立区にある生きる伝説「スタミナ苑」へ。
なんでザックリ足立区と言ったかと言うと最寄駅からのアクセスが異常に悪くバスやタクシーで行かないと行けない場所にあるからだ。
もはや陸の孤島である。
この日は王子駅よりタクシーで15分。北区から足立区へ入りました。
予約は受け付けておらず芸能人だろうが政治家だろうが行列に並ばないといけない公平性がある。安倍元首相も並んだとか。
いつもは大行列で1時間、2時間待ちなんて当たり前。
でもね、やっぱりなるべく待ちたくないんですよ。
という事で我々はあえて2月の極寒の平日開店16時に行けば待ちはないのではないか?と一か八かの賭けに出たわけです。
人は外で待っても苦にならない季節に行きがちだけどその逆を狙った作戦である。
この寒い中1、2時間並んだら焼肉どころじゃない。まさに命懸けの賭け。
と言う事で到着。
なんと外は並びなし。
我々は賭けに勝ったのである。
どうやら平日のオープン直後なら並ばずに入れるみたいだ。さらにわずかだが空席もあり。
さぁ入ろうと思ったらまだ一名来ていない。
ここは入店してから途中合流は不可なので必ず全員揃ってからの入店がルール。
支払いは現金のみ。カード不可、電子マネー不可と色々ハードルが高い店である。
ようやく一人遅れて店の前で合流しはれて店内へ。
昭和の匂い残るレトロな作りでカウンターはなく個室もない。テーブルと座敷のみ。
煙はモクモクにロースターとザ・町焼肉。
レジェンド級の店なのにこの気取らない雰囲気がまたいい。
以下、いただいた料理。
ナムル 600円
キムチ 600円
辛さはそこまでなくどちらかと言うとまろやかで独特な味わい。
上ハラミ 2,200円
上タン 2,600円
スタミナ苑で絶対に頼むべき一品。
プリプリサクサクのタン元は旨味の塊に思わずニヤリ。
これは普通のタンでなく上タンでしょう。
塩で味付けされてるのでこのままで。
生野菜 850円
レタスに海苔と胡麻、まろやかさと酸味のある味つけがやたらと癖になる。
ポテトサラダ 500円
一般料理のクオリティも高い。
ハラミを焼く。
脂がのってるからかかなり炎上するので気を付けて。
綺麗な赤身にはない内臓系の旨味とやっぱりジューシー。
十分塩ふってあるのでタレにつけるとしょっぱいかな。
上ヒレ 3,100円
なんて綺麗な柄でしょう。
かじると簡単に割けます。ふわふわです。
上ヒレだけどクドさはなく脂はスッと流れていく感じ。
上ミノ 1,600円
肉厚のコリコリ低カロリー。辛くしてもらいアクセントをつけたが2人前は少し多かったか。
トモサンカク 3,000円
トモサンカクはとにかくサシが入りまくったコクのある赤身肉。
これぞ肉食ってる感。
上赤身 1,900円
牛の脛の部分。
脂というよりも繊維が多く噛めば嚙むほど味が出る。
小袋 1,200円
特上ハラミ 2,500円
レバ塩 1,450円
綺麗にスジを取り除いてある。当然臭みはなし。ほんのりと甘みのある。
半カルビクッパ 950円
散々飲んで食べてお会計は一人当たり約一万円。
扱う正肉は月齢36ヶ月以上のA5処女牛のみ。
ホルモンは新鮮で丁寧な処理が印象的。
肉の仕入れ、処理、味付け、カットなど町焼肉の中で一流を堪能できる。
訪問のハードルの高さがネックだが確実に美味しい焼肉を食べられる。
が、他にも美味しい焼肉屋はたくさんあるのでわざわざここじゃないとダメみたいなことはないとは思う。
レジェンドと言われてるこの雰囲気を一度味わうのは大いにありだと思います。
また常連のみに出されるメニューもあったりするようです。
ごちそうさまでした。
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