池尻大橋のフレンチレストラン「リアン」へ。
2022年のミシュランビブグルマン獲得店。
場所は池尻大橋駅西口より5分ほど歩いた住宅街の中。
店名のLienはフランス語で「繋がり」を意味する。
その店名の通りオープンキッチンを見渡せるカウンター席、テーブル席と店内はコンパクトながらもその分、シェフとの距離も近い。
このライブ感溢れるオープンキッチンのおかげで店としての一体感があり、「静かな空間でゆったり」とはまた違った活気あるレストランの雰囲気がある。
今回はカウンター席にて7,600円(税込)のCコースをいただく。
以下、いただいた料理。
土台は甘くないベーコンのシフォンケーキ、その上にサワークリーム、豚足のタルタル。
パルメザンチーズのチップを添えて。
豚足とは言われないとわからないが後半はやや獣感を感じ、サワークリームとシフォンケーキがそれらを包む。食感に統一感を持たせ塩味は心地よく、こういうシフォンケーキなら酒飲みは大歓迎だ。
フォアグラアイススティック
低温調理したフォアグラに粉砕したくるみとアーモンドをキャラメリゼにしたもの。
ひんやりと冷たく濃厚でコクのあるフォアグラ、塩味、ローストしたアーモンドなどの香ばしさがめちゃめちゃ絶妙。
合わせてくれた貴腐ワインにも勿論合うが若めの赤ワインにも相性良さそう。
ちなみにLienの通販でも販売もしている。
これだと家でも味が変わるわけではないのでこれは買いかも。
茸とトリュフのコンソメクリームスープ
クリップをとめてるのはあけて香りを楽しめるように。
王道のクリームスープ。まろやかさの中に茸などが具沢山でわかりやすくシンプルに旨い。
本白子、下仁田葱の焦がしバター
はい、この時点で方向性は明白ですね。
難しいことは一切なしのクラシカルな王道フレンチ。
旨味の塊である熱々の白子は口の中で弾けるとソースの役割を担う。トロトロの下仁田葱、焦がしバターのコクと旨い要素を重ねた一皿。
リゾット
上原シェフの地元の青森の食材で仕上げた一皿。
帆立、水蛸の赤ワインソースリゾット。
チーズこそあれどサラっとして赤ワインの酸が爽やかなライトな味わい。
オマール海老と甘鯛
浅利出汁を使ったソースは重たさ一辺倒にならないよう柚子を使用し爽やかさを。
あとは爆発的な香りのオマール海老と松笠焼きにした甘鯛の食感と旨味を楽しむ。丁寧に蓄積された旨味の足し算。
鹿肉、シャラン鴨
手前が北海道白糠町の野生の鹿肉、奥がシャラン鴨。
咀嚼にストレスのない柔らかな鹿肉に鉄の旨味広がる鴨肉とまさか肉が2種類もくるなんて。
ちなみに付け合わせのアピオスという青森の豆が甘くてとても美味しかった。熟成してるんですって。
ブルーベリーのチーズケーキ
こちらも王道ですね。
茶菓子
カヌレ。
お会計は約19,000円。全く、驚きの金額である。
まず一番高いディナーのコースでさえ8,700円ともはや他店のランチ価格でこれだけ満足させる内容を提供してくれるとは。
料理はクラシカルな調理法で何を食べてもわかりやすく旨い。これって料理において最も重要な要素ではなかろうか?
一皿一皿に食べ応えがあるので食べる人にはかなりいいお店かと思います。
素晴らしい店に出会えました。
ごちそうさまでした。
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