大阪府八尾市にある日本を代表するとんかつ屋「とんかつ マンジェ」へ。
昼に食べるには朝の8時半からのウェイティングボードに名前と電話番号を書いて予約しなければならないという高いハードルがある。
ちなみに昼70名、夜60名までの上限あり。
という事で万全を期してJR八尾駅近くの宿に宿泊(ちなみに前日は西成の伝説「焼肉政ちゃん」というハードスケジュール)。
そして雨の降る日曜の朝7時15分に店に到着。
なんと先客6名…
並ぶ場所は幸い屋根があり雨はしのげるがこの湿気ムン×2のなか1時間以上も外で並ぶのはなかなかである。
(成蔵みたいに時間制の予約にすればいいのに)。
まぁこの朝来て並ぶというある種のイベント感がいいのかな。
8時半前に従業員がやってきて8時半ピッタリに店は開き、記帳開始。
私はなんと二巡目。
そうか、代表で並んでる人もいるのか。カウンターしかないからな…
名前と電話番号を書いて店からの連絡を待つ。
一旦宿に戻り小休憩した後、10時にチェックアウトし、近くの八尾駅前珈琲店でアイスコーヒーを飲みながらマンジェから電話がかかってくるのを待つ。
連絡後すぐに店へ向かう。
11時半前に店内に入り椅子に座って一巡目の人たちが食べ終わるのを待つ。
その間にメニューを渡されじっくり注文する流れ。
メニューを見ると銘柄豚やら創作とんかつやらかなり種類が豊富で目移りしてしまう。
せっかくここにきて一種類だけなのも勿体ないしTOKYO Xは東京で結構珍しくないのでここは3種類のとんかつを楽しめるセレクトセットなるものをオーダー。
この時、店の人から「フォアグラとんかつが品切れ」とアナウンスがあった。
どうやらエシレバターとんかつに変更となるようだ。
後から来た家族はやたら残念そうに感情を露わにしていた。そんなに食べたかったのか…フォアグラとんかつ。
店内は大理石のカウンターが13席のみ。
皆さんご飯をおかわりしたりするので中に入ってもなかなか待ちます。
結局11時45分頃に着席。けど昼飯時で結果いいタイミング。
店主 : 坂本邦雄さん
フレンチ出身。もっと幅広い世代に親しまれる料理をということで1996年にとんかつマンジェをオープンさせる。
「いい店はちょっと外れた所にある」という理由で八尾市にしたそうだ。
タイマーは使わずシェフの長年の感だけで揚げる。
寡黙ながらも動きに一切の無駄がない職人さん。
以下、いただいた料理。
・セレクトセットA 3,210円+定食 500円
サラダ
瑞々しいサラダに酸味爽やかなオリジナルドレッシングをかけて。おかわり自由。
ご飯
ちゃんと湯気がたった熱々の新潟産コシヒカリ。
赤だし
入ってるのなんとタピオカじゃないの。それも悪くない組合せじゃないの。
漬物
漬物は鰹節ではなく鮪節でどっしりと覆われています。なかなか個性的。
エシレバターとんかつ ×2ピース
衣はメイラード反応で茶色くなる位結構しっかり揚がってます。砂糖が入ってるから揚げるとこの色になるわけです。
(逆に成蔵は砂糖を極力使ってないから白い衣)
だけど肉は薄紅色。絶の妙です。
高温で揚げて中は余熱で火入れ。
とんかつにバターはいるのか?
豚の甘さ風味・肉汁の邪魔にならないか?など判断に困る所だが食べてみると単純に豚肉にはないエシレバターの濃厚な風味がプラスされている。
特に肉汁とバターが合わさることで口中が幸福エキスで満たされる。
特上ヘレとんかつ ×2ピース
ヘレ?と思ったらヒレの事だった。
関西ではヒレをヘレと言う様です。
かなりの分厚さだがきめ細かい肉質はとても柔らかい。
ヒレだけど脂身ありますね。
脂はぶちゅっと弾け甘い香りを残して消えていく。トリュフ塩との合わせ技が光る。
衣はザクザクっとしっかり揚げ切り、だけど肉自体は繊細で潤いに満ちている。
このギャップこそシェフの技。
上ロースとんかつ ×120g
赤身と脂身の7:3の理想的な比率。
オリーブオイルをつけてトリュフ塩を。
ヘレでは細やかな肉質を楽しんだかがこちらは脂身と赤身の合わせ技というとんかつの醍醐味を堪能。
この衣とトリュフ香が合う。
シャンパンシャーベット
とんかつのあとの清涼感で壮大なセットを〆る。
とても素晴らしき体験を大阪の八尾でできました。かなり訪問ハードルは高めだが一度は行くべきお店かと思います。
ごちそうさまでした。
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