東京・根津にあるうどん屋「饂飩 根の津」。

谷中エリアの路地裏にひっそり佇む讃岐うどんの名店、「饂飩 根の津(ねのつ)」。
根津で行列必至の讃岐うどん店として名を馳せている。
2日がかりで仕込まれる自家製麺、香川の系譜を感じさせる強靭なコシ、いりこのつゆ。
なぜこの店は、これほどまでに人を惹きつけるのか──その理由を【考察】していく。
「饂飩 根の津」ってどんな店?

オープンは2022年12月10日。
製麺から提供まで2日間かけて熟成させることで、小麦の芯まで水分が行き渡り、噛んだ瞬間に反発力のあるコシが生まれる。
まさに「讃岐うどんの王道」を、東京で真正面から再現しにいった食感。
出汁は、いりこを主体とし、香りを立たせすぎず、甘みも抑制的で、麺の存在感を邪魔しない。
揚げ物は、衣が軽く、油のキレが良く、最後まで食べ疲れしない。
ちなみに神保町の「直白(ひたしろ)」の店主はこちら出身。

ぶっかけうどん 冷+かしわ天 2025年6月訪問
根津というと焼鳥屋の「根津 焼鳥 照隅」やクジラ料理専門店の「食滋楽 (くじら)」など何気にいい店が集まっている町だ。
同じ根津のうどんというと「根津 釜竹」なんかも有名だ。

東京メトロ根津駅から徒歩3分という好立地ながら、自家製高加水麺と澄んだ出汁を求めて、平日・週末を問わず行列が絶えない。
焼鳥屋の「焼鳥 朱夏」を過ぎて行列に加わる。
メニューは定番のぶっかけうどん、名物の釜めんたいバター、夏季限定のざるうどんなどが人気だ。


・ぶっかけうどん 冷+かしわ天 890円

揚げ玉・おろし・ごま・しょうが・薬味。

別皿のかしわ天は揚げたて。

こちらのうどんは粉から提供まで、じっくり2日間かけ熟成して作られている。
1日目は、温度22~24℃・季節に応じた塩水配合で練り、25~28℃で6時間熟成。力強く生地を折りたたみ、18℃で一晩置いてコシを最大化。

2日目は均一に延ばして切り、約20分茹で上げることで「つるモチ」食感が完成となる。
実際食べてみるとふわりして口当たり柔らかく、しなやかだ。だが噛むと中心からグッとした強いコシを感じる。
食感が楽しい。
こう言ううどんが美味しいうどんだと思う。

出汁は、イリコ(煮干し)と昆布を使った醤油ベースで関東人に馴染みのある味わいに調整。
透き通るコクとキレのある後味は、うどん本来の甘みを邪魔せず讃岐と関東のハイブリッドな味わい。

かしわ天は皮もパリッとしてうどんのしなやかな食感とのコントラストがいい。しっかりした味付けでうどんが進む。
全てにおいて丁寧な仕事ぶりがこのうどんを通して伝わる。
いやぁ、美味しいうどんをいただいた。ごちそうさまでした。
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【饂飩 根の津】の動画
店舗情報
住所:東京都台東区谷中1-4-2
アクセス:東京メトロ千代田線「根津駅」1番出口より徒歩約3分(約230m)
電話番号:03-5834-8655
営業時間:
昼の部:11:00〜15:00
夜の部:17:30〜21:00(L.O.20:30)
※売切れ次第終了
定休日:火曜日
席数・設備:計14席(カウンター4席、2名テーブル×3、4名テーブル×1)、全席禁煙、PayPay/クレジット/交通系IC可




