東京・神楽坂にある懐石料理店「懐石 小室」。

神楽坂の喧騒から少しだけ離れた若宮町。
その静かな住宅街に佇む「懐石 小室」は、派手な演出よりも素材と向き合う茶懐石の精神を大切にした一軒。
店主は 小室光博(こむろ・みつひろ)氏。
茶懐石の名店「和幸」で研鑽を積み、各地で料理を提供していた経験を経て、2000年に独立して「懐石 小室」を開店。
2018年に現在の若宮町へ移転し、より落ち着いた環境で料理と向き合える空間が整った。
「懐石 小室」ってどんな店?
「懐石 小室」は、季節の走り・盛り・名残を丁寧に組み込んだ 本格懐石料理の専門店。
旬の魚介、山の幸、里の食材を組み合わせ、派手さよりも素材の清らかさを引き出す方向性だ。
コースは昼・夜ともに予約制。
器や盛り付けは静かで、余白のある構成が茶懐石らしい緊張感を生む。
神楽坂という立地ながら、料理そのものに集中できる希少な空気が流れている。
2025年3月に誕生した日本料理店 「香下(こうした)」 の香下尭之氏は小室氏のもとで12年もの間修業をして独立を果たした。
小室氏の料理の方向性
小室氏の料理の軸は「茶懐石」。
食材の雑味を取り除くというより、輪郭を静かに整える方向に寄せられている。
過度に火を入れない。出汁の透明感を保つ。塩味・酸味を強くしすぎない。食材の香りを残す。
こうした「引き算」の積み重ねが、コース全体を通して感じられる。
華美ではないが、滋味深く、ゆっくりと体に馴染む懐石だ。
2018年9月訪問
牛込神楽坂駅から徒歩5分程。
スマホで調べたらやはりここを指している。
どうやら着いたようだ。というのも看板がないからここがその店なのかがわからない。
だけど何だかただならぬ雰囲気。
この時期は美味しい鱧料理を出してくれるお店。
名前は「懐石 小室」である。

入口までのアプローチが長い。なんて贅沢なつくりだろう。
この店を知らない人は一体なんの店なのかわからないだろうな。
雰囲気はまるで高級旅館の玄関の様だ。
店内はお香のいい香りがする。席は大将の目の前。

まずはビールで乾杯。グラスがまたオシャレで高そう。いや、小室さんのことだから高いんでしょう。
前菜

汲み上げ湯葉にえのきの餡掛け雲丹乗せ。
雲丹は2種類で下にも別の種類の雲丹が隠れてる。
食感は様々だけど不思議と一体感がある品。
豪華な前菜。
八寸の盛り合わせ

手前が蒸し鮑。
右がみょうがの酢漬け。
左奥が無花果に胡桃の餡をかけたもの。

他にも甘辛の煮蛸と海老など多種多様。
これだけでお酒飲みながらゆっくり1時間は楽しめそうです。
鱧の棒寿司

ここから鱧を使った料理のオンパレード。
鱧はあっさりした淡白だけどほんのり甘味がある魚。
だからやりようによっては色々な料理に合うわけですね。
こちらの寿司は醤油ベースのスッキリとした味付けで美味しいです。
鱧と松茸のお椀

松茸は岩手産。
鱧も口の中でホロホロと崩れます。
お椀は清らかで食材の香りがより引き立ちます。
鱧の背越し

背越しとは刺身の切り方の1つ。

酢味噌などと一緒にいただく。
意外に身がしっかりしてますね。
鱧の焼き締め

皮の方だけ焼いて身の方は生。
焼くと香りが出る。味も深まる。
鱧のしゃぶしゃぶ

焼くのと違って食感もまた違う。当たり前か。

千鳥酢と共にいただく。
鱧の塩焼き

胡麻がふってますね。香ばしくて鱧の香りがフワッと鼻を通ります。
鱧のひれと肝

ひれは少しづつ口に含みつつ日本酒を。

肝は全く臭みがなくて美味しいです。
鱧と牛蒡の巻き揚げ

牛蒡の食感も相まって新鮮です。
鱧ってなにしても美味しい。
梅の蜜煮

氷の下に梅が入ってます。
味付けは蜜煮で甘すぎず上品な味付け。
鱧のみぞれ餡がけ

揚げた鱧のみぞれ餡がけ。玉ねぎのピリ辛がまた刺激的。
蟹とジュンサイ
つるんとした食感をひたすら楽しむ。しかも蟹とのコラボ。
鱧の炊き込みご飯と味噌汁


鱧の炊き込みご飯本当に絶品です。薄味ではあるが、胡麻の香りと良くあってます。
水菓子

マスカットとシャインマスカットと桃。
ゼリーみたいなのは日本酒はいってるのかな?
くずきり

こういう和食屋しか和菓子って食べないんだけどやっぱりたまに食べると美味しい。

最後はお抹茶で締める。
鱧のフルコース。
はじめてこれだけの鱧を中心とした料理を食べたけどまだまだ自分の経験値の浅さを知りました。
これから色んな鱧を食べてまた戻ってきたいですね。
お会計1人45,000円。ごちそうさまでした!
東京で本当に美味しい懐石料理店3選



【懐石 小室】の動画
店舗情報
• 名称:懐石 小室
• 住所:東京都新宿区若宮町35-4
• 最寄駅:牛込神楽坂駅 徒歩4分/飯田橋駅 徒歩6〜10分
• 営業時間:
昼 12:00〜13:00
夜 18:00〜20:00
• 定休日:日曜・祝日
• 席数:カウンター+個室(2〜18名まで)
• 備考:予約制/懐石料理専門/一軒家
• 開店:2000年(2018年に現在地へ移転)









コメント
コメント一覧 (1件)
上手そうですね、動画も拝見いたしました。イッコーさんは私の感覚からすると、お若いのに大変早いスピードで成功に近づいて、勝手に尊敬させてもらっています。私も飲食店の運営をしているので、いつかイッコーさんがフラッと訪れないか、ワクワクしております。