本日はミシュランガイド東京2020に選出された水道橋にある「中華そば 勝本」の新ブランド「てんせんめん」へ。
場所は虎ノ門ヒルズの地下一階。
オープンは2020年6月11日。
はじめて土曜日の虎ノ門ヒルズにお邪魔したが人通りが少ない場所である。
(平日はもっと賑わっているんだろうけど。)
店名の「てんせんめん」とはロシア出身の画家ワリシー・カンディンスキーの「点で始まり、線となり、面になってゆく」から取ったもの。
芸術をコンセプトにしてるだけあって店内は全くラーメン屋っぽくない。
食券機はなく、後払い制。
メニューをみると「あっさり」と「こってり」の味噌坦々麺のみである。
「こってり」は最近できたばかりらしく店が推してるのは「あっさり」とのこと。
尚、あっさりの方は「坦々麺」ではなく「淡々麺」となっている。
あっさり味噌淡々麺 1,000円
まず驚くのがこのビジュアルだ。
これを見て一体誰が坦々麺だと思うだろうか?
こんな淡麗系の坦々麺が今まであっただろうか?
いや、淡々麺か。
澄んだスープの正体は味噌コンソメ スープ。
派手さはないが円やかでいて深淵な味わいについスープを飲む手が止まらなくなる。
具材は立体的に盛られた白髪ネギにパクチー。
その下に坦々麺らしく肉味噌が隠されている。
麺は浅草開花楼のストレート麺。
コシがあり淡麗スープを持ち上げる。
正直言って淡麗スープと麺だけでも十分美味いが人によっては物足りなさを感じるだろう。
なんたって坦々麺だもんね。
という事で肉味噌を徐々にスープに溶かしていこう。
肉味噌自体はピリ辛で味も強め。
スープと混ぜると次第に坦々麺らしさが出てくる。ここで白髪ネギの食感もいいアクセントとなる。
最初から味が強くてわかりやすい坦々麺とは異なり、コンソメ スープから坦々麺へと変化する味のグラデーションを楽しめるのがこのラーメンの最大の特徴と言えるだろう。
辛さは決して味を邪魔しない程度に抑えられ、食べ進めるごとにじわじわと心地良い刺激をもたらす。
さて、それではいよいよここで全てごちゃ混ぜにしてお下品にいただこうではないか。
白髪ネギ、肉味噌とそれぞれタイプの異なる辛さにパクチーの香りもスープに馴染んでいき、多角的な刺激と香りが複雑な味わいを生む。
一心不乱に麺をすすり、スープを楽しみ、穴あきレンゲでひき肉を貪ってるとあっという間に完食。
驚くのがスタートとゴールの味が全く違うこと。
混ぜる度に味が細やかに変化していく為、途中でダレる事がない。
一般的な坦々麺というと最初の一口目から味が完成され、食べ進めていくごとに徐々に新鮮さがなくなっていくイメージがあるがこれはまるで逆である。
全く、また新たな坦々麺の進化を見せられた気がする。
ごちそうさまでした!
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