「鮨 結う 翼」は六本木のミシュラン一つ星店である「鮨 由う」の暖簾分けとして2021年7月に恵比寿にオープン。
コンセプトは由うの若手が活躍できる場。
確かにスターシェフってそれはそれでいいんだけど下が育たない、またはそういう環境が整っていないのが飲食業界の実情。
未来に繋げるという意味でも大変意味のある挑戦かと思います。
握り手はお馴染みのスナイパー井上含め2名。
おまかせコースは12,000円(税別)。
「由うの若手が握るから安い」のは理解できるんだけど凄いのがなんと飲み放題ということ。
さすがに飛露喜、磯自慢は一人一杯までだが他は何杯でも無料。
「飲み切ってからのグラス交換制です」ってまさかカウンター鮨でそれ言われるとは思わなかった。
以下、いただいた料理。
嶺岡豆腐
由う定番の一品。
牛乳、生クリーム、トウモロコシで作った峯岡豆腐。クリーミーでねっとりとしてトウモロコシの甘味も嫌みがない。
モズク
他にも三陸のワカメ。この辺りは「鮨 由う」と共通。
アオサ入りの玉子焼き
ごま油を使用。磯の香りとおろしが爽やか。
銀鱈西京焼き
焼きたてでじりじりと音を立てて出てきた。
仄かな西京味噌の甘み、皮の旨さ、脂ののった身。焼き魚って旨いなぁ。って改めて鮨屋で思う不思議さ。
穴子の茶碗蒸し
ぐちゃぐちゃに混ぜて出汁を飲む様にいただく。半分ほど食べたらまた上に戻す。
するとシャリと自家製海苔醤油を入れてくれる。見た目通りごはんですよ。勿論旨いですよ。
つまみはこれにて。
由うよりも品数は少ないが一般的な鮨屋くらい。こうしてみるといかに由うの品数が多かったか。
春子鯛
その代わり切り付けやシャリは由うよりも大きく食べ応えがある。握りメインで食べたい人はもしかしたらこちらの方がいいのかも。
今回は井上氏による握りなんだけど握り手が変わるだけでだいぶ印象も変わってくる。
平目
エンガワを乗せたもの。
肉厚な昆布〆の平目を堪能。
プリン巻き
甘めに炊いたあん肝とシャリを混ぜて胡瓜を挟んだもの。プリン体が多いからプリン巻き。
胡瓜がアクセントになっており、こんとびの海苔もひたすら香り高い。旨さとバランスを兼ね備えた実はよく考えられた一品。
追加メニュー: 鱈の白子の笹焼き
シンプルな醤油焼き。そうそう、白子はこういうシンプルなのが一番。笹の香りも相乗効果。
というか鮟肝からの白子って痛風怖い。。。
鰆の漬け
皮目を炙り香ばしく。煮切り醤油は甘め。中に山葵でなく福井の地カラシを。
この時期の鰆はトロンと脂がのって旨い。
映え、映え、映え。
追加: 港区巻き(キャビア、雲丹、蟹)
ここは渋谷区だけど「港区巻き」。解説不要の味。そりゃ旨いわ。
鯵
生姜と浅葱をすりつぶしたあたりネギ。ほんのりとニンニクのような香り。
肉厚なカットで大き目のシャリなので食べ応えあっていいな。
きらびやかな港区巻きの後だから余計シンプルな鯵が光る。
赤身の漬け
ボストン。鮨由うの煮切りの甘味をここでも堪能。シャリに砂糖が少ない為、煮切り醤油の方に味醂を使用してるんだとか。
大トロ
追加: カマトロ巻
カマトロ部分は筋が多いが焼くことにより筋が溶ける。肉汁シャワーで脂が垂れてくるほど。
由うで扱う紅瞳ではないがそれにも匹敵するくらいの脂量。
小肌
重めのネタが続いたのでここで小肌でさっぱりと。
芝海老の朧を少しだけかませる事により酸味を抑えてある。
味噌汁
やや甘く煮付けてある。
追加: 福巻
中に今までの胡瓜、寛平、玉子焼きの切れ端を入れてある。残り物には福がある。
ものはいいようだけどちゃんとフードロス対策なのとなによりも満足度が高い。
お会計は約17,000円。
追加を頼まないとかなり安く済むと思う。
勿論「鮨 由う」より品数は少なくネタ自体のクオリティは劣るかもしれないがそれでも価格に対しての満足感は相当高い。
ガンガン攻めた接客をされる尾崎大将とはまた違う井上さんの穏やかさが光った。
店内なかなか元気がいいのでしっとりデートと言うよりも友人とワイワイ楽しく食事すると言った感じ。
ごちそうさまでした!
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