沖縄・糸満市にある沖縄そばの店「南部そば」。

創業1984年、40年近く地元で愛され続ける名店だが、その人気の理由は単なる老舗だからではない。
むしろ逆で、沖縄そばの常識を壊し、新しいスタイルを作り上げた店だからだ。
沖縄そばの文化は好きだけど、麺のボソっとした食感や、薄めの出汁に物足りなさを感じる人も一定数いる。
しかし南部そばはまったく別物。
これは、沖縄そばでありながら、中毒性を持つ、革命の一杯である。
本記事では、そんな南部そばの魅力を徹底解剖する。
「南部そば」ってどんな店?

南部そばは、糸満市潮崎町の住宅街にひっそりと佇む沖縄そば専門店。
立派な観光地にあるわけでもなく、大通り沿いでもない。
にもかかわらず、昼時には行列ができ、開店からわずか数時間で完売することも珍しくない。
その理由はシンプル。
出汁と麺の完成度が、他店とは比較にならないほど高いからだ。
一般的な沖縄そばは、あっさり鰹出汁に、ボソっとした太めの麺が入るスタイルだが、南部そばはそこから一歩踏み込んでいる。
・鰹の旨味濃度が圧倒的
・極太自家製縮れ麺のコシと満足度
・最後まで飲み干したくなる止まらなさ
観光客向けの沖縄そばでは出せない奥行き。地元の人が「また食べたい」と思う理由が明確にある。
沖縄そばの弱点を超えた「自家製手もみ麺」

沖縄そばの麺は、「ちょっとボソボソしてる」「コシが弱い」という印象を持つ人も多い。
だが南部そばの麺はその真逆をいく。
ここで提供されるのは、店で丁寧に手もみされた自家製麺。
・不規則な縮れ
・しっかりとしたコシ
・つるっとした口当たり
・噛む度に旨味が広がる
この麺がとにかく特別だ。
2025年9月訪問
「沖縄そば」とはこう言うものだと決めつけている人がいたら是非この店の沖縄そばを食べてもらいたい。
と言うのも、自分こそ沖縄そばのそば「ボソボソでスープに合ってない」と考えていたからだ。
さて、こちらは知人が勧める沖縄そば屋。
平日の昼でも待ち人多数。
でもそこまで待たずに店内に呼ばれた。
店内は広く座敷席へ。




発注は意外にもタッチパネル式。
店員さん曰く、「南部そばと言えばてびちそば」が有名だそうだ。
ちなみに「てびちとは豚足」のこと。
・てびちそば 中 818円

驚かされた。この強烈な鰹出汁に。
かつて沖縄そばでここまで攻めたスープを出す店はあっただろうか?
だいぶ鰹が強いスープは中毒性抜群の濃度だ。

そしてさらに驚いたのがこの極太の縮れ麺だ。
極太麺はグッと強いコシ。そして麺の旨味。
もはや沖縄そばじゃない。知っている沖縄そばじゃない。
でもこれを求めていた。
この強烈な鰹出汁スープに実に合う。この強烈な鰹出汁と実に合う。

そしてトロトロになるまで煮込まれた豚足は箸で持ち上げる事が困難なほどに柔らかい。
丁寧な下処理のおかげで豚足特有の臭みなども全くない。
甘辛く味付けされた「てびち」とその味や旨味、脂がスープに滲み出ていく。

そして生麺のモッチリとした歯触り。
いつもの沖縄そばなら絶対このスープに負けてる。
この麺と鰹出汁のスープのバランスが実に見事。
さらにタレと黒酢と生姜でじっくり煮込んだてびち(豚足)はとろとろぷるぷる。
全てが唯一無二と言っても良い。
ほかの店はなんでこれをやらないのか?疑問です。

こちらは「じゅーしー」。ご飯は柔らかめで自分の好みからは少し外れます。
自分のなかで沖縄そばのイメージがガラッと変わった店。是非また来たい。ごちそうさまでした。
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