東京・半蔵門にある鮨屋「鮨 みずかみ」。

本記事では「すきやばし次郎」で長きに渡り修業を積まれた水上親方による名店「鮨 みずかみ」の魅力を余す事なくお伝えします。
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「鮨 みずかみ」ってどんな店?

オープンは2018年3月26日。
水上親方は川崎市の鮨店で7年間研鑽を積み、かつてミシュラン三つ星を獲得しつづけていた「すきやばし次郎」と「すきやばし次郎 六本木ヒルズ店」で合計16年もの修行をされました。

特に長かったのは「六本木ヒルズ店」のようで今でも小野隆士親方と海外に旅行に行ったりする仲だそうです。

場所は半蔵門駅より徒歩5分ほどの緩やかな坂の途中にあり店の前も静かで品がある落ち着いたエリアにある。
シャリは系譜を感じさせる米酢のみを使用したもの。
「青空」のシャリよりも塩味はやや抑えられ、清らかな酸味がネタと一体化して見事な調和を果たしている。

終始、水上親方の握りは「シャリの旨さ」が際立った印象。改めて鮨とはシャリを美味しくいただく料理だと感じさせてくれる。
後輩には表参道の「鮨 あお」の岡﨑親方などがいる。

実食レビュー【2025年4月訪問】
しかし行くたびに更新していくようだ。天然縞鯵や鰆の仕事はオリジナリティ溢れる。平目もフワフワで香りは爆発。
親方はフレンチやイタリアンもガンガン行かれるようで、それらから得たものを自らの鮨に取り入れる。
すきやばし次郎出身と聞くと「正統派で、正統派意外は不粋」というイメージがあるが、柔軟さも兼ね備えている点において非常に好感が持てます。


















「うちはネタは全てシャリに合わせてます。」という発言の通り、握りだけのコースで毎回十分満足させられる。
もちろんつまみと酒でゆっくりくつろぐのもいいがここはひたすら握りを楽しみたい。そしてそう思わせてくれる至高の握りである。

そうそう、今回から握り大きめにしたらめちゃくちゃうまかった。

シャリを食わせる鮨屋だから今度から大きめにしよう。

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実食レビュー【2024年11月訪問】

酸味の効いた酢飯はキリッと端正。
トロや車海老は暖かなシャリで。鯵や鰯は直前までネタを冷やして温度の冷たいシャリで。
全ての鮨ダネの長所を細やかな仕事で引き立ててあげる。
全ての仕事に意味がありコースに物語がある。






江戸前という言葉がこの現代では少しあやふやになりつつあるが、しっかりと地に足のついた江戸前の仕事をいただける。
だから酒を飲む余地がない。
有名な酒蔵さんが水上さんの握りを食べてこう言った。「酒はいらない」。




仕事の説明はしない。だけど聞けばしっかりと答えてくれ、その仕事の細やかさに驚かされる。これが粋。

本店のピリッとした空気や六本木の小野隆士さんとも異なる水上さんの穏やかだけどどこか凛とした空気感。











お会計は27,800円。確かに一食の食事の金額としては高いかもしれない。「腹を満たすための食事」と考えるならば。
だが私は単に腹を満たしに来てるだけではない。
江戸前の精神に触れる、ある種、文学に触れに来ているのだ。
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実食レビュー【2023年3月訪問】
2023年3月で5周年を迎えられるとのことでなんだかんだで3年ぶりの「鮨 みずかみ」へ。

本格的に鮨屋をまわりはじめた時に「すきやばし次郎」出身の方の鮨を食べられるということでオープンして間もない頃にお邪魔したのがいまから5年前。
コロナ禍で自粛を迫られる中でばらちらしもいただいたし、自粛明け一発目にもお邪魔した。
個人的に「鮨 みずかみ」は思い入れがある鮨屋なんです。そして5周年。

本日はお昼に一人で伺いました。
握りに少しのつまみを追加して。

最初に出てくるのはこの熱々のおしぼり。
これがかなり熱いのだが手の脂がスッと消えサラサラの状態となる。
さぁて、鮨 みずかみの鮨を食うぞと気合がはいる。
親方:水上行宣さん

本日は握りメインでつまみは少しだけ。このあと夜もあるので。
厚揚げの煮物と菜の花のお浸し

菜の花で感じる春の訪れ。出汁を含んだ厚揚げの煮物と共に。
平目

実はしっとり、味わい、旨味はピーク。
蛍烏賊の酢味噌がけ

数の子の味噌漬け

「にぎりこ」と言って冷凍してない幻の数の子。シャキシャキっと食感素晴らしく、この苦味も味となる。
子持ちヤリイカ

下茹でした後に、余分なものを取り除き掃除をする。そのあとなんと身と卵をバラしてそれぞれを煮付ける。
理由はそれぞれの温度帯があり、まとめて火入れすればどちらかが半生の状態だったりするからだ。濃厚そのもの。

この身や濃厚な卵の美味しさにはかなり手間がかけられているわけだ。
それを決して自慢げに語るわけではなく、聞いてはじめて話してくれる。これがいい。
メジマグロ

香りのあるメジマグロ、脂の甘さ、藁の香り、大根ころし、海苔、
鼻腔と舌が、これ以上ないほど歓喜する。
さて、ここから握りへ。
墨烏賊

なんて直線的な食感だろう。柔らかく、スッと綺麗に嚙み切れる。
おまけにしっかりと烏賊の濃厚な味わいと香りがシャリの酸味に呼応するではないか。
この素晴らしい品質、寄ってくる目利きもスバ抜けている。
そして相変わらずシャリが素晴らしい。水上さんのシャリは酸味が華やかだ。この酸味が見事にネタに抱き合ってみせ、さらにネタを引き立てる。
引き立てるといいながらもしっかりとシャリとしての存在感も発揮する。これってすごいことです。シャリとネタが一体となったこれぞ、握りなのです。
赤身

しなやかで舌に馴染むようなきめ細かさ。仄かな鮪の酸味と味がシャリと馴染む。
大トロ

この時期だけど素晴らしい味と脂です。酢飯の酸味が立ってるので綺麗に脂と交わります。
水上さんのシャリは脂とも相性がすこぶるいい。
小肌

ふっくらと仕上げ、噛めば旨味エキスがジュワっと出てくる。
綺麗にシャリと混ざりあとに残るのは酸味をシャリの伴った豊かな香り。
北寄貝

まずは炙りによる香ばしさ、次に貝の甘さ、そしてシャリの酸味。
鼻腔と舌をすっかり親方に弄ばれてます。
鯵

冷えた皿に乗った鯵が水上親方によって握られる。
臭みが一切ないのは直前まで温度は冷たい状態にしていからだ。
青魚は少しでも常温に戻してしまえば臭いがでる。だがこれは驚くほど味わいに透明感がある。
車海老

鰯

中にはアサツキではなく、長ネギを忍ばせる。
香りがよく、酢〆もしないという。
素材のポテンシャルを信じ、それを絶対なる仕事でここまで昇華してみせる。
とり貝

蛸

蛸の香りとシャリの旨さが互いに引き立てあっている。
雲丹

穴子

昆布と海苔のお椀

物凄い量の昆布に薄口醤油を加えて作ったお椀。
追加 金目鯛

銚子。 昆布〆、クドさがない、香り、そして昆布の旨み。
昆布〆は修行先では教わったことがなかったという。
なんたる余韻。素晴らしいものを見せてもらった。
玉

海老のすり身、大和芋、口溶けと気品に満ちた甘さ。

デザート

余計なことはせず。

最後にも熱々のおしぼり。流石です。やっぱり物凄い安心感とクオリティの江戸前鮨。ごちそうさまでした。
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実食レビュー【2020年5月訪問】
本日は約2年ぶりに「鮨 みずかみ」へ訪問。

店内に入るとまず女将さんが暖かく迎えてくれる。
カウンターは2年前に訪問した時と全く徹底した清潔感が保たれている。
最初に100度で熱した激熱おしぼりが出てくる。これが火傷しそうになるくらい熱い。
熱いんだけど次の瞬間手がサラッとしてスベスベになる。
鮨を手で食べるとどうしても魚の脂や匂いが手に付いてしまうがこのおしぼりで拭くとあっという間にサラッとして匂いも消えて無くなる。
なるほど、一つ一つがちゃんと理に適っているんだな。
すきやばし次郎はまずこれを絞れる様にならないと次の修行へ進めないらしい。恐れ入ります。
ビールはエビスかモルツの小瓶のどちらか。
自家製玉子と枝豆の餡

一品目は胃に優しそうな自家製玉子と枝豆の餡。
玉子は口当たり良く枝豆の香りがビールを進める。
マコガレイ

少しねとっとしていたので何日か寝かせてるのかな?
咀嚼すればするほど広がる香りが素晴らしい。
鮑

水と酒で煮ただけらしいが余計な味付けをしていないにも関わらずこれがびっくりするほど香りが良い。
大将は「鮑のスペックです」と言うがこれを選定する大将の目利きが全てだと思う。
鮑の肝

醤油とで味付け。当然臭みは皆無。
例えるなら上品な和菓子の様で味だけで言えばとても肝とは思えないほど。
毛蟹

蟹味噌がとにかく濃い。濃くてひたすらコク深い。毛蟹本来の甘さも強い。
余計な味付けなんていらないんだなぁ。
鰯

大葉、ミョウガ、ガリが綺麗に挟んである。
細かい作業だ。
上品な脂もあり薬味との調和も秀逸。
帆立、雲丹

醤油焼きの帆立に蒸した馬糞雲丹と海苔の佃煮。
蒸した雲丹はネットリしながらコクもあり佃煮がいいアクセント。
雲丹も十分甘いけどそれ以上に帆立の甘みが抜群。
縞鰺たたき

リッチな脂の甘みと薬味とポン酢のサッパリ感。
蝦蛄

左はツメ、右は何もつけてないもの。
びっくりするほどこれが甘い。
殻付きのまま両面を炙り中を蒸し焼き状態にすることで甲殻類の香ばしい香りがうつる。
焼いてるそうだ。ここまで仕事で変わってるのかと感心。
白甘鯛

昆布締め。きめ細かい身質、何とも言えない甘さ。
咀嚼するごとに押し寄せる旨味。
シャリは酸が効いておりネタの甘みとの相性が素晴らしい。
うまい。美味すぎる。
白いか

とにかく甘い。綺麗に包丁が入れられたおかげもあるんだろうな。
甘さとシャリの酸の対比が最高です。
赤身

塩釜。食べた感じ少しねっとりとしていたので聞くと5日目だそうだ。
シャリとの調和も素敵。
中トロ

これも5日寝かせており、脂のまわりがいい。脂の甘みとシャリの酸との対比も素晴らしい。
大トロ

小肌

これも〆加減が素晴らしく酸がキュッと。
小肌はこうでなきゃというのを実践されてる。酸好きの自分としてはたまらない一貫。
ホッキ貝

甘い。裏側だけ炙るぬるっとしたのがなくなる硬くならないで甘みもでる
鯵

中に生姜。脂推しではなくあくまで香りが印象的。
鯵の美味しい季節になりました。
車海老

これぞ次郎スタイルのカット。
左は海老味噌入りでよりコクがマシマシなのは言うまでもない。
とり貝

甘みがすこぶる強い。プリッとした食感も良くこれぞ理想的なとり貝の握り。
鰯

本日の一番は鰯。鳥取。中には生姜が挟んである。
口当たりの良さ、脂ののり具合、後味の上品さと全て完璧。
鰯ってこんなに美味しいんだ…
雲丹

甘み抜群な雲丹とそれを活かす酸が効いたシャリに海苔の香り。
鰹

初鰹なので脂は控えめだけど炙りの香ばしい香りの余韻がひたすら長い。
煮蛤

肉厚だけど硬くなりすぎずムッチリとした食感とコクがあるツメを堪能。
小柱、穴子、お出汁、追加 鮑




今度は握りでいただく。酢飯と合わせるとまた香りの印象が違ってくる。
玉子焼き

最後は芝エビと大和芋を使った昔ながらの伝統的な江戸前の玉子焼きでしめる。
今流行りの映えは一切狙わず、一貫して江戸前鮨を忠実に。本来のブレない鮨を食べられる安心感。
お会計は35,000円。ごちそうさまでした!
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実食レビュー【2018年11月訪問】
今宵は2018年の3月にオープンしたばかりの「鮨 みずかみ」へ。
場所は半蔵門駅から徒歩5分ほど。
ここの大将は「すきやばし次郎」で長らく勤められていた方。
次郎出身のお店に伺うのは前回の「青空(はるたか)」以来だ。

店内は木のいい香りがする。カウンターもまだ新しい。雰囲気はとてもアットホーム。

100度で熱した無菌状態の熱々のおしぼり。これがめちゃ熱いけど拭いた後はサラッとする。
ちなみに箸と一緒に爪楊枝までも置いてある。
丹波の栗と国産ひじき

栗は品のある甘み。ひじきは太めで食感がしっかりしたもの。





真鯛は唯一産地直送。味がブレるので基本的に真鯛以外は産地直送のものは使わないそうだ。2日寝かせたものでしっかりと旨味をまわして。
鰯は〆たもので薬味が挟んである。脂がのっていて鰯本来の味も濃い。
のどぐろは昆布締めで炙ってあり、皮のパリパリ感もいい。
スモークされたあん肝ポン酢、煮帆立でつまみはひと通り。
これから握りへ。
ガリ

甘み強めで辛みが追いかけてくる。
サヨリ、墨烏賊、金目鯛



シャリは米酢と塩のみ。酸味はあるが塩っけは控えめ。ここが「青空」との違い。
昆布締めのサヨリ、ストレスなしの超絶柔らかくて思わず笑みがこぼれる墨烏賊、昆布締めの金目鯛はねっとりと脂ものっており、濃厚な甘味と香り。
赤身、中トロ、大トロ、小肌




きめ細かくねっとりとしたマグロはシャリの酸味をしっかりと引き立てる。
そして〆具合抜群の小肌が大トロの脂をサッとリセット。



焦がさない程度に軽く炙ってありるホッキ貝は香ばしさと甘味が引き立つ一品。
生姜入りの鯵はサッパリとして旨味も感じます。
粒がしっかりしたイクラに海苔も香り高い。

面白い仕事が秋刀魚だった。
軽く焼いてあって生魚なのに焼き秋刀魚の味わいという一品。
大将曰く、「秋刀魚が一番美味しいのは焼き魚。それを握りで表現できないかと考えたのがこの一品」だそうだ。
ちなみに本日一番感動したネタ。








車海老、甘みが強烈な北海道のバフンウニ、藁で炊いた鰹は脂とシャリの酸味とのバランスが秀逸でスモークの香りが相乗効果。
煮蛤、しめ鯖、穴子、ホッキ貝のお出汁、山芋で作った玉子焼きは芝海老が入った江戸時代から作り方は変わってないもの。江戸時代から完成されていたわけですね。
以上が全てのコース内容。
かなり充実した内容だった。
握りはひたすら王道をゆく。だけど古臭さは一切感じず、美味しいと思ったものは取り入れていくという柔軟さも垣間見えたり。
大将と板前さんの人柄もよくて終始和やかな雰囲気。
酒を飲みに来るというよりは鮨を堪能しに行くというすきやばし次郎イズムをしっかり受け継いでいるような気がする。ごちそうさまでした!
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都内おおすめ鮨3選











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