宮城・仙台にある焼き鳥屋「sou (そう)」。
仙台という街は、食都として成熟している。
牛タン、寿司、割烹、そして焼鳥。
その中でも、ここ「焼鳥 sou(ソウ)」は、静かに異彩を放つ一軒。
看板も目立たず、地下へと続く階段を降りる。
一歩足を踏み入れると、柔らかな灯りに包まれたカウンターが静かに光っている。
「焼鳥 sou」とはどんな店?
「sou」は2023年8月、仙台市青葉区一番町の地下1階にオープンした完全予約制の焼き鳥屋。
店内はわずか8席のみ。
店主の関氏は焼鳥歴20年以上の職人。
東京・六本木の「鳥長」で技を磨き、地元・仙台に凱旋し、「hou」をオープンさせる。
2023年8月には同店「sou」をオープン。
店名は息子さん(そうすけ)から。
鶏は高知県「足摺農園」の地鶏。名前のない地鶏で三重県の「にかわ」でも使われている鶏。
こちらは放牧に近い自然環境で育てられた希少な地鶏で、旨味の強さと香りの高さが特徴だ。いわゆるストレスフリーなのが旨味に繋がっている。
この鶏を丸ごと一羽仕入れ、部位ごとに最も香りが立つ瞬間に串打ちされる。個性的な串打ちで差別化をはかっています。
提供は一串に一皿変えるというスタイルで、おまかせ9,000円と言うことを考えるとなかなか破格だと考えます。
2025年9月訪問
平日18時から3名で訪問。ワインは日本ワインのみ。どうせなら地元のワインをボトルでオーダーした。
東京ではあまりないような串打ち、なにより「にかわ」でも感じたことだがこの名無し地鶏が旨い。脂はガッツリ乗ってるがクドさはなく甘い。
もっとこの地鶏広まればいいのに。
・鶏の茶碗蒸し
シンプルな鶏出汁の茶碗蒸し。実直でストレートな旨味で胃袋を温める。
・むね肉
皮はしっかり分厚く、皮パリ食感にしっとりとした肉自体の力強い旨味がある。花穂紫蘇で爽やかな香り付け。
・ササミ
海苔を使う焼鳥屋は多いが、海苔単体で揚げるという手間のかかった仕事。
食感コントラストや海苔の香りが鮮烈です。
・砂肝
砂肝、エンガワ、ペコロスを巧妙な串打ちで合わせたもの。
・あか
脂を中心に入れ巻いてカットして串打ち。
ジューシーと旨味を内包する。
・赤茄子
茄子、温泉卵、チーズで濃厚でクリーミーな仕上がりに。
ここにご飯を入れて追い飯。甘めのタレも入れてくれ、混ぜ合わせるとリゾットになるわけだ。
ご飯の炊き加減もここに合わせてちょいアルデンテ気味。
・もも肉
・フリソデ
肩の肉。脂も香りが上品。
・つくね
「一口でいってください」。
その意味がわかるジューシーさ。
・レバーのムース
最後にシナモンをふって香り付け。レバーパテにしないのもいい。
・大黒しめじ
鶏油をたっぷり吸わせて旨味がブーストしてます。
・セセリ
脂がだいぶ乗ってるセセリ。だけどクドさは全くない。おにおろしと共に。
・スネ
スネの間にネギを挟み、皮をまいて、日本酒の酒粕を塗っている。素敵な口内調理。
・塩ラーメン
地鶏だけでなく、野菜なども使ったコンソメスープ。具材はなく清湯スープが艶やかで美しい。
・味噌ラーメン
味噌ではなく、味噌だまりを使ったラーメン。こちらも澄んでて味噌の仄かな甘味があります。
3人でボトルシェアしてお会計約18,000円。
手間暇、労力考えるとめちゃめちゃ安いと思いますが、仙台の皆さんは焼き鳥コース9,000円をどう考えます?東京も仙台も変わらないです。あるのは技術。ごちそうさまでした。
「sou」の動画
店舗情報
住所:宮城県仙台市青葉区一番町1丁目1-8 青葉パークビル B1F
アクセス:
・JR仙台駅 西口より徒歩約10分
・仙台市地下鉄東西線「青葉通一番町駅」徒歩約7分
営業時間:18:00〜23:00(最終入店 20:00)
※完全予約制。早仕舞いの場合あり
定休日:不定休
席数:カウンター8席のみ
予算:おまかせコース 9,000円
決済:現金・クレジットカード可(VISA/Master/JCB ほか)
電話番号:022-797-3899
予約:完全予約制(電話または公式サイトより)
※香水・強い匂いのする服装での入店はお断りとの注意書きあり
公式サイト:
Instagram: