東京・吉祥寺にある「いせや 公園店」。

吉祥寺。
いまや“住みたい街ランキング”の常連として知られるこの街にも、
昭和の香りをそのまま残す一軒がある。
それが、「いせや 公園店」。
井の頭恩賜公園の入口、まさに“吉祥寺の表玄関”に構える老舗居酒屋だ。
昼間から焼き鳥の煙が立ちのぼり、賑やかな笑い声が響くこの店は、
昭和35年(1960年)の開店以来、半世紀以上にわたって街の人々に愛され続けている。
焼き鳥の香りが街の空気をつくる
創業は1960年。
元々は昭和8年創業の「伊勢屋精肉店」から派生した焼き鳥店で、
当時はまだ公園の前に飲み屋がほとんどなかった時代。
「安くてうまい焼き鳥を出す」——
そのシンプルな理念で、地域に根を張り続けてきた。
炭火で焼かれる串から立ちのぼる香ばしい煙は、
吉祥寺駅の南口を出た瞬間に感じる“あの匂い”。
それだけで「あぁ、吉祥寺に帰ってきたな」と思わせる。
リニューアルしても変わらない「いせや魂」
2013年9月、老朽化した建物を取り壊し、モダンなガラス張りの新店舗としてリニューアル。
一見、洒落たビルに生まれ変わったように見えるが——
その中身はまったく変わっていない。
焼き場は以前と同じ位置に構え、職人たちは黙々と炭を起こし、串を焼き続ける。
レバー、シロ、つくね——どれも1本90円からという驚異の安さ。
炭火の遠赤外線で焼かれた串は、表面が香ばしく中はジューシー。
味付けはタレも塩も控えめで、素材の旨みをしっかりと引き出している。
名物「シュウマイ」は必食
いせやに来たら絶対に外せないのが、焼き鳥と並ぶ名物の「シュウマイ」。
手作りの大ぶりなシュウマイは、肉の旨味がぎゅっと詰まっていて、噛むたびに肉汁があふれる。
ビールとの相性はもちろん、店内のざわめきと一緒に味わうと、なぜか倍に美味く感じる。
まさに、「大衆のごちそう」という表現がぴったりだ。
時代を超える昼飲み文化
昼12時から営業というのも、この店の魅力。
平日でも昼から飲める数少ない居酒屋として、常に地元客と観光客でにぎわっている。
年配の常連が一人で焼酎をちびちびやり、若者たちが笑い声を響かせ、カップルが公園帰りに軽く一杯——。
世代も境遇も関係なく、みんなが同じテーブルで酒を酌み交わす。
その光景こそ、「いせや」という場所の最大の魅力だろう。
2018年9月訪問
吉祥寺で飲むなら「いせや」です。
これはかれこれ10年くらい前から。
なんたって「安い、美味い、早くも遅くもない」の三拍子。
言わずと知れた吉祥寺の超有名店です。
あの吉田類先生もいきつけのお店です。
午後三時で外待ち1組。
隣は井の頭公園という絶妙な立地です。

夏の終わりを感じながらしばらくすると呼ばれ二階へ通されました。窓側の席です。
メニュー。
やはり安い。串が1本90円って。

まずはビールで乾杯。

ポテトサラダ

クリーミータイプのなめらかなやつ。
マヨネーズの酸味がいい。
ミックスやきとり

焼き加減が絶妙で柔らかくで美味しいです。
安定してます。
酢の物もりあわせ

小肌、蛸、キュウリでサッパリ。
身が厚めです。
ちくわの七味マヨ焼き

マヨネーズかかってる?あまり味がしないんだけど。
まぁ美味しいからいいか。
小徳利の冷や

既に若干ほろ酔いです。
いい気分。
タンとねぎ

このタンがまた柔らかくて脂が若干のってて美味い。
つくね

たまにはタレで。
砂肝

サクッとして食感いいです。
4人で結構飲み食いして5000円ちょっと。
金額も安く、とりあえず一軒目に行く居酒屋としては本当に素晴らしいお店です。
さて次のお店はどこへ行こうかな。ごちそうさまでした!
考察:昭和が生き続ける理由
いせやの魅力は「安い」「うまい」だけではない。
そこにあるのは、人の温度、街の記憶、そして昭和の余韻。
モダンな街並みの中で、いせやは“煙と喧騒”を守り続けている。
それは単なるノスタルジーではなく、この街のアイデンティティとして生き続ける文化そのものだ。
いせやがある限り、吉祥寺は“人の街”であり続ける。
今日もまた、あの煙に誘われて誰かが暖簾をくぐる。
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店舗情報
名称: いせや 公園店
住所: 東京都武蔵野市吉祥寺南町1丁目15-8
最寄駅: JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺駅」南口(公園口)から徒歩約3分
営業時間: 12:00〜22:00(L.O.21:00)
定休日: 火曜日 席数: 約200席(1階・2階あわせて)
備考: テイクアウト可/予約不可/現金中心(電子決済一部対応)
オープン日: 1960年(昭和35年)
※2013年9月に建て替え・リニューアルオープン









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