東京・外苑前にある天ぷら屋「天ぷら 元吉 (もとよし)」。

青山・表参道エリアの一角にある、天ぷらの概念を覆す「天ぷら 元吉」。
ミシュランガイド東京で一つ星を獲得し、その名が一気に広まった天ぷら店だ。
液体窒素を使い、食通の心を掴む店主・元吉和仁氏が生み出す、軽さと旨さが共存する天ぷら。
青山という街らしい洗練された空間。
カウンター中心の静かな店内で、淡々と揚げ場に向き合う元吉氏。
一口食べればすぐにわかる——
「この店の天ぷらは、他とは違う」と。
「天ぷら 元吉」ってどんな店?
青山にある天ぷら 元吉は、天ぷら割烹のような佇まい。
季節の食材を使い、その日の状態を見極めながら、コースとして流れを組み立てる。
油・衣・温度、すべてが最適解を探り続けるように変化し、毎回同じようでいて、毎回違う表情を見せる天ぷら。
元吉の天ぷらが軽い理由は、衣そのものの設計にある。
海老には海老の衣。
白身魚には白身魚の衣。
野菜には野菜の衣——。
それぞれの食材の香りが最大限に立ち上がるよう、衣が主張しすぎない設計になっている。
科学的アプローチ
2021年8月訪問
本日は3年ぶりに「天ぷら 元吉」へ。
場所は外苑前駅より徒歩5分ほど。色んな飲食店が密集している地域。
本日は18時より。
店内はカウンター8席。

カウンターの目の前には夏らしく氷が置かれてる。
全体的に美的センスや清潔感に溢れ、四季を感じさせる造りとなっている。
ちなみに鍋の中を見れるようにカメラまで設置されているハイテク空間。
大将: 元吉和仁さん

元吉の天ぷらの特徴はなんと言っても衣にマイナス196°の液体窒素を使用する事だ。
液体窒素で小麦粉を冷やす事でズッシリと粘り気のある衣やダマの原因となるグルテンの発生を抑える効果がある。
もちろん水分を飛ばすため粒子はサラサラの状態となる。
タネに合わせ都度、小麦粉を足すことで厚い衣、薄い衣を使い分けそれぞれのタネが最も美味しくなる様に調整していくという相変わらずのこだわりっぷり。
8月は夏の終わりと、秋の顔見せ。

本日使う野菜
平目の刺身

青森の平目。寝かせて昆布〆。
かなりねっとりとしており旨味強め。
そら豆枝豆

そら豆なのか、枝豆なのか、新しい品種か?
と思ったらなんと枝豆を3種類の大きさにしてそら豆の形に似せて整形したもの。
おかげで香りを閉じ込め、甘みが内包されており口の中でパーっと広がる感覚。
海老の脚

塩とスダチで。
打ち粉のみで食感は繊細に、風味は豊かに。
車海老

包丁で切れ目を入れた事による曲線。
サクッと、プリッと、甘味も強く香り高い。
言うことなしの海老天の理想形。
車海老2本目

一つの鍋で二つの温度で揚げる。
衣を厚くしたことにより身がふっくら蒸された様な感じに。天つゆが相性いい。
アスパラ

先の方は味が濃く、太い方はみずみずしく甘味が伴う。夏のアスパラ。
鱚

数日寝かせた鱚。サクッとホクホク
らっきょうの塩漬けと食べるとタルタルの様な味わいの変化に驚く。
丸オクラ

沖縄の切り口が丸いオクラ。
かなり粘り気が強い。
鱧

上には鱧の卵の塩漬けがのっており塩っ気とコクをプラス。柚で爽やかさを。
こういった一品料理も元吉の魅力。
松茸

ブータン。香り良き。
松茸の軸

軸の部分は香りというよりシャキッとした食感を楽しむ。スダチと醤油が合う。
新烏賊

皮をむいて巻いた新烏賊の真ん中はレアで。
新烏賊の柔らかさと良さを活かした一品。
新烏賊のゲソ

新烏賊なのでゲソもとても柔らかい。
新烏賊の口ばし

墨を吐く部分。
柔らかくもプリプリでコリコリの独特な食感。
烏賊素麺

アオリイカの耳の部分を使った烏賊そうめん。揚げ玉を入れる事で天ぷら感が増す。
長芋の磯部揚げ

塩よりも海苔の風味を堪能するなら醤油。
長芋はシャリっとしてトロっと旨味も良好。
鮑の肝粥

肝粥に生海苔を合わせ、上から揚げ玉を。
コクと磯の香りに揚げ玉の食感。

鮑の天ぷらに先ほどの肝粥をつけて。
賀茂茄子

茄子は天ぷらにすると熱いので特注の粗熱をとる器械に入れる。
香ばしく揚げられてるので上から焼き茄子のペーストをかけて調和をはかる。
椎茸

こちらもかなり香り高く香ばしく揚げられてるので醤油も合う。
毛蟹

毛蟹を湯葉で包み天ぷらにしたもの。
まわりはジャガイモのスリ流しでチャウダーのようなもったりとしてまろやかな味わい。
大葉雲丹乗せ

なんと言っても雲丹は生でしょう。
という事で大葉だけ天ぷらにして上にフレッシュなバフン雲丹をのせたスペシャリテ。
蓮根

シャリッと香り良く、甘みがあって味はギュッと濃縮されたように濃い。理想的な蓮根。
茗荷

下は天ぷらにした茗荷、上は生の茗荷をスライスにしたもの。
穴子

半分が一匹か選べるんだけどどうせなら一匹分をお願いした。
さっきまで生きていた割きたての穴子の為身はフワリと綺麗な蒸され方。
生姜の塩漬けとの相性抜群。
角モロコシ

四角い。トウモロコシの粒を一粒ごとにほぐし四層に重ねて四角く形を整えたもの。
テトリスの様にブロック状にする気が遠くなるような作業。歯に詰まらずストレスなくいただける配慮。とにかく甘みが半端じゃない。
天茶

食事は7種のサイズの丼から選択。なんと49通り。
ほうじ茶の茶漬けの上に揚げたてのかき揚げを。一心不乱にかきこむ。
梨

幸水。上には同じ幸水で作ったソースを。
お会計は25,300円。時期なので今回はノンアル。
衣は「洋服」と捉え、素材が最も活きる方法を豊富なアイディアで着飾る。
天ぷらは調理法の一種であり様々な料理に応用できると考える大将の料理は驚きのある一品料理が多彩。こんなに一品料理が出てくる天ぷら屋はここ位しかないんじゃないかな。
3年ぶりの訪問だけどその進化に驚かされた。
また訪問する日が楽しみだ。
2018年10月訪問
ミシュラン一つ星の天ぷらの有名店。
ずっと行きたかったお店でようやく本日いけることに。
近くにこの夏に行った「海味」がある。

お店は地下一階。
店内はわりと華やか。

すでに飲んできてるので日本酒からスタート。
鰆

まずは鰆のお刺身から。
横の薬味は生姜とネギを混ぜたもの。
脂がのってて美味しいです。
銀杏

天ぷら一発目は銀杏。
驚いた。衣がかなり軽い。
それでいて銀杏はホクホク。素材の香りがダイレクトに伝わる。
海老足

かなり香ばしく、一見素揚げのように見えるけど食べてみると衣もちゃんと感じる。
車海老

まさに海老反り。塩でいただくとサクッと甘さが際立つ。
海老 衣多め

こちらは衣が少し多めのものなので天つゆでいただく。
衣が厚い分、食感がまた異なりサクサク。
アスパラガス

オーストラリア産。サクッとジュワっ。
めちゃめちゃ香り高い。そしてみずみずしい。
天ぷらにすることでこんなに香りって出るものなのか。そして全く油っこさがない。
白子

衣はサクサク、中の白子はとろっとろ。熱々で旨味塊。
舞茸

こちらもさっくさくの衣が口内で崩れると共に舞茸の香り華やかに舞う。それでいて全く油を感じないとは。
舞茸の天ぷらって他で食べると油っぽくなってしまうんだよね。
その点これはサラッサラで凄い。
ふなのりイクラ

イクラにいきがちだけど実は下の海苔が主役。
最後の方は海苔の風味が鼻を抜ける。
とても香り高く素晴らしい一品。
改めて色んな表現方法があるんだなと思った。
栗

一度蒸してから揚げている。
ホックホクで栗本来の品のある甘みが高められている。
モンブランの天ぷら

なんと出汁、バター、クリームがのったデザート的な一品。
天ぷらってこんなこともできるんだ。
キス

4日ほど寝かしたキス。とても軽い。フワフワで油を感じない。
ここまで結構な数の天ぷらを置いてるはずなのに敷紙にほとんど油が染みてない。

凄すぎる。
カマス

大根の上に天かすが乗っている。
カマス自体脂がのっていて甘みもある。
天かすのサクッとした食感もいい。
椎茸

あれ?食べてみると香りが凄く、椎茸なのに松茸と錯覚するくらい。
ちなみに火傷するくらい熱々。
海老芋と白味噌のお椀

海老芋は相変わらずきめ細かい。
それに白味噌の甘みが加わって品があって優しい味に。
蓮根

最初は香ばしいが途中から甘みを感じるようになる。
このお店では蓮根にこだわりがあって農家と直で契約しているようだ。
蓮根 (粗熱を取ったもの)

要は温度を低くした蓮根を天ぷらにしたもの。
さっきよりも甘みを強く感じる。
温度による表現も天ぷらでできるのね。
雲丹の大葉のせ

大葉と雲丹。
このまま手でいただく。
サクサクの食感と口の中でトロける食感とが混ざる。雲丹の甘みもなんとも心地よい。
琥珀芋

かなり上品な甘さ。だけどクドくない。
しっとりと。
食事(天丼、味噌汁、お新香)

食事は「天丼」か「天茶漬け」の二種類から選択。
量も7種類から選べる。
天丼を選択した。この時点で結構腹にたまっていたので三番目に小さいサイズで。なんと49通り。

サクサクの食感と小海老の風味がたまらない。
味噌汁はなめこいり。

お新香と一緒に天丼をかきこむ。

もはや無言でひたすらかきこんでいた。
梨

デザートに梨で締める。
なんという満足度と幸福度だろうか。
天ぷら一つとっても温度、食感、見せ方と様々な表現方法があることを教えてもらった。
逐一感動するばかり。
伝統的な江戸前の天ぷらとは一線を画す新たな天ぷら。
なにより大将の繊細な演出と研究熱心さが素晴らしい。
お会計は日本酒を結構飲んで一人22000円ほど。安い。ごちそうさまでした!
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【天ぷら 元吉】の動画
店舗情報
• 名称:天ぷら 元吉
• 住所:東京都港区南青山3-2-4 セントラルNo6B-A
• 最寄駅:外苑前駅徒歩3分
• 営業時期:2010年前後まで営業
• 備考:小規模で静かな天ぷら店
• 支払い情報・席数:カード可・カウンター9席
• 現在:恵比寿に移転









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