東京・広尾にある「熟成鮨 万」。

密かに話題となっている鮨屋「熟成鮨 万」。
生物を熟成?さて、一体どんな店なのだろうか?
「熟成鮨 万」ってどんな店?
オープンは2018年9月17日。
東京・広尾(渋谷区)にある、店主・白山洸氏が独自の技術で魚介を熟成させ、旨味と香りを最大限に引き出す「熟成鮨」を提供するお店。
ミシュラン一つ星を獲得。
渋谷のマンションの一室にある看板のない隠れ家で、黒を基調としたモダンなカウンター6席のみ。
独自の熟成庫で魚介の種類に応じて温度管理し、氷温熟成や酢〆など様々な手法で旨味とねっとり感を引き出す。
シャリは長野県産のコシヒカリを半年寝かせ、広島の藻塩と京都の赤酢・米酢をブレンド。素材に合わせて味を変化させる。
素材のポテンシャルを異次元の味わいに昇華させることで、寿司通をも唸らせる体験を提供している。
2019年2月訪問
本日伺うお店は「熟成鮨 万」。そのまんま熟成鮨のお店です。
熟成鮨っていうと二子玉にある「すし 喜邑」以来だ。

他にも西荻窪の「鮨 まるふく」も有名。

いずれにせよあまりの手間とリスクと専門知識が必要なため、やる人がいない分野。
予約は一ヶ月前にした。オープンしてまだそんなに日は経っていないが確実にお客は増えている様だ。
場所は広尾から1キロほど。表参道からも六本木からもそれなりにあるのでタクシーで向かう方が良いかと。
着いたはいいが看板がないから全くわからない。普通のマンションの様だ。
なんとなくマンションのポストを発見したので301を押してインターホンを押す。
すぐに中の人が出てくれ、エレベーターで三階にあがる。ようやく着いた。
ちょっとした秘密基地のようだ。
店内はカウンター6席のみ。
静かなBGMが鳴っている。大将はまだ若く29歳とのこと。
ここの熟成はまず津本式血抜きという水圧で毛細血管レベルまで血抜きをしてからネタごとに熟成の作業を施す(血抜きをしない魚もあるが)。
それから各魚ごとに細かい仕事を行う。
話を聞けば聞くほど一貫ごとに膨大な時間と労力がかけられていることがわかる。
ちなみに大将も動画を観てくれていたようでとてもざっくばらんにお話を伺うことができた。
全体的な感想としては、旨味はブーストされるけど香りが本来の魚とは変わる。
身は柔らかくなり、味は濃厚になる。どのネタも方向性は同じだった。
これを良しと取るかどうとるか。
本来の魚の香りを楽しむ人には感想はシビアになるだろう。
なので好みは分かれるが、旨味をコントロールできれば鮨の可能性も広がるのでかなり面白いジャンルだと思った。
以下、本日の料理の数々。
鱈の白子と金目鯛の酒粕

白子は焼いたものでとても香ばしくトロンと口内を纏う。金目鯛の酒蒸しも甘みが凄い。

ここで白山大将が目の前でシャリを切る。ツーンと酢のいい香りがしてくる。酢は赤酢と米酢。
あん肝の茶碗蒸し

青森大間産のあん肝。
濃厚なあん肝の甘みと茶碗蒸しが馴染んでいる。シンプルに旨い。
ガリ

酸味、甘味、辛味がとてもバランスがよくガリだけでも美味しい一品料理になっている。
海苔とシャリ

名刺代わりにまず海苔とシャリを。
シャリは赤酢と米酢をブレンドしたもので酸味、コクとバランスがいい。
中トロ

32日目。
大間産の鮪。卸はやま幸。
熟成させることで脂がまわり、まるで大トロのような脂感。この一貫で熟成の可能性を感じる。
赤身の漬け

中トロと同じ鮪。ネットリとして鮪の味が濃い。
トロ 40日

40日目。
先ほどの鮪とは別の個体。こちらも甘みが物凄い。
そしてちゃんと鮪の味だ(当たり前だけど)。
適切な熟成方法でここまで変わるのか。
サヨリ

10日目。
酢を通すと白くなるらしい。食感も脱水されていて別物になっている。
シマアジ

31日目。
味が濃くとても濃厚な味わい。縞鯵の香りじゃない。
甘鯛の鱗焼きと金針菜

握りの合間につまみも出てくる様だ。
甘鯛の鱗はパリパリとしてとても香ばしく身は甘い。
真鯛

22日目。
熟成させることで身はとても柔らかくなり、鼻から抜ける香りも強い。
剣先烏賊

12日目。
上に乗っているのは烏賊墨で作られた塩。
烏賊が口内で溶けた。めちゃめちゃねっとりとして濃厚な烏賊の旨味がある。
8枚ほど薄くカットしているらしい。
鰹

6日目。
千葉県房総半島産。
まさか鰹もこれだけ寝かせるとは。「ひき縄」という漁法で釣った鰹で身にストレスがない為、寝かせることができるらしいです。
こちらは血抜きをしてしまうと鮪の様な食感になってしまう為、あえて血抜きをしないで熟成させているとのこと。
鰹の味が濃く旨味も強くなっている。
ますのすけ

43日目。
もの凄い旨味とまるでゼリーの様な口溶け。それでいて味はちゃんとサーモン。
ホッキ貝

11日目。
貝も熟成するの?と思ったけどみずみずしく、貝の旨味も凄く感じる。
スズキとカラスミ

くろむつ

31日目。
千葉県銚子産。身は柔らかく甘味が強い。
寒鰤 45日

45日。
氷見産。ただでさえ脂が多い寒鰤を熟成させると普通は脂っぽくて食べられないが、こちらはその脂を抜きながら熟成させる様だ。
もはや口溶けで脂の甘味も強烈だがクドすぎない絶妙なバランスを保っている。
煮蛤

10日目。
九十九里産。10日も熟成させてるのにみずみずってどういうことだろう?旨味も凄い。
鯖

23日目。
八戸産。鯖も?旨味が濃縮している感じだ。
穴子

26日目。
壱岐産。脂がまわってもの凄く甘味を感じる。
赤だし

中には海苔が入っている。
あとは巻物と玉子焼きで一通り。
どうせなら他の熟成もみてみたいということで3貫程追加。
鯵

10日目。
五島列島産。色が濁ってるが旨味が鼻から抜ける。鯵は時期じゃないけど熟成によってまるで旬の鯵を食べてるみたい。
牡丹海老

10日目。
究極的にねっとりと、そして甘みももの凄い。
マカジキ

56日目。
本日最長熟成期間。ということは2018年11月末くらいのマカジキ。
とにかく柔らかくて味が濃い。
干瓢巻き

熟成ではないけど作るのに5日かかったそうだ。
もはや手のかけ方が尋常じゃない。嫌みのない甘さと食感が素晴らしい。
玉子焼き

甘鯛のすり身を入れた玉子焼き。
例えるならプリンのようだ。炭で二時間かけて焼くらしい。
白山大将は終始腰が低く感じもよく真面目さが伝わってくる。
熟成鮨をやるようになったきっかけや思いを色々と聞かせてもらった。
腐敗と熟成は別のものだが表裏一体でもある。
詳しくは動画にしているのでもしよかったら下記の動画をご覧いただきたい。ごちそうさまでした。
広尾のおすすめグルメ3選



【熟成鮨 万】の動画
店舗情報
名称:熟成鮨 万(じゅくせいずし よろず)
住所:東京都渋谷区東4-6-5 ヴァビル301
最寄駅:広尾駅(徒歩約12分)
業態:熟成鮨(コースのみ)
席数:6席(カウンター)
予約:完全予約制(omakase/tablecheck)
定休日:日曜
予算:40,000円〜49,999円
支払い方法:カード可(JCB / AMEX / VISA / Master / Diners / UnionPay)
備考:全席禁煙・貸切可
オープン日:2018年9月17日









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