仕事帰りに青山の「すし陸」へ。
予約は平日ということもあり前日の夜に。
場所は外苑前駅から徒歩5分くらいのところ。
近くに同じ鮨屋の「海味」や天ぷらの名店「元吉」なんかがある。
2016年7月オープンでまだ三年弱の新しめのお店だ。
ビルの中にあり隣はトルコ料理屋。
扉を開けてみるとパッと明るい店内。
檜の一枚板の綺麗なカウンターが印象的。
カウンター席は8席と半個室もある。
大将はすでに20年修行されてきた方。
物腰柔らかく考え方も今時。
まずは生ビール 小で喉を潤す。
甘鯛とカレイの出汁
出汁を煮詰めて濃縮させてから味をつけたもの。
とても味わい深くスッと身体に染み込んでいく。これは二日酔いの日に飲みたい。
飲み干すとおかめの笑顔が。
蛍烏賊
富山県産。スチームしたもの。
茹でるより蒸した方が旨味が逃げないらしい。蛍烏賊のたまごも濃厚だ。
手前)ホシガレイ、奥)真鯛
カレイはネギポン酢でいただく。カレイ自体新鮮なものでプリプリの食感。
肝も鮮度良く言われなければあん肝みたいだ。
三重の真鯛はカレイとは違って5日寝かせておりねっとりしていて味も濃い。
両方それぞれ良さがあるが個人的には新鮮なカレイよりも寝かした真鯛の方が好きだ。
白甘鯛
別名「シラカワ」。
今朝締めたばかりの新鮮なものなのに上品なあぶらと味に奥行きもある。
これから2、3日寝かせたらどうなるの?
ズワイ蟹と雲丹
蟹酢(自家製の土佐酢)と共に。
蟹味噌と雲丹の相性も抜群。いい当て。
鰻
三河湾。愛知の漁師から直。蒸さずに焼いたもの。パリっと香ばしく脂ものっている。
鰹
千葉勝浦産。燻製塩と共に。
緑色の薬味は生姜とネギを擦り合わせたもので相乗効果でコクが増す。
鯨ベーコン
今年から豊洲にもいいものが入ってくるようになったらしい。
臭みもなくアッサリしている。
若鮎
琵琶湖の鮎を低温で揚げたもの。
鮎からしたらたまったものじゃないが絵映えはするな。立たせるためにヒレだけ粉をつけて先に揚げるという細かい事をしているらしい。
パリパリ、ホロホロ。ほろ苦さもいい。
茶碗蒸し
シンプルに梅ぼしだけで鰹出汁を楽しむもの。トゥルントゥルン。
生きた海老
この子が今から茹でられることになるとは…
さて、ここから握りへ。
小肌
佐賀産。
みずみずしくフルーティでほのかに脂ものっている。
シャリの酢は赤酢7割と白酢3割。
砂糖、塩で味付けしたもの。シャリは他店と比べるとあまい方。口内でホロリと崩れる絶妙な握り。
ガリ
甘みが強めのもの。後からほんのりと辛味が追いかける。
墨烏賊
シンプルで歯ごたえがあるもの。
アオリイカの耳 (エンペラ)
こちらもシンプルに焼いたもの。
いい酒のあてだ。
鯵
鯵の上にも生姜とネギをすり合わせたもの。
舌触りよくコクがあって鼻からなんとも言えない香りが抜ける。
とり貝
今年はとり貝がなかなかいいものが取れなかったそうだ。ようやく出てきたもの。
トゥルントゥルンで甘味もいい。
車海老
50度から60度で火を通している。
甘みも強くでておりプリプリではあるが少しばかりしっとりもしているのは低温調理だからか。なかなか面白い食感だ。
大トロ
アイルランド産。220キロ。
筋はあるが上質な脂なので溶けていく。
バフンウニ
北海道根室産。文句なしの甘さ。
煮蛤
思いのほか山葵がグッとくるが甘ダレが締まり柚子が最後に抜ける。この変化が見事。
追加つぶ貝
モンゴルの岩塩とすだちとすりごまが香ばしい。コリコリで噛めば噛むほど旨味が増していく。
赤だし
ナメコ入り。
追加 穴子
対馬産。先ほどの鰻のパリパリ感とは全く異なるフワフワ感。
脂ののりはこれからさらに良くなるようだ。
大将は非常に丁寧に料理の説明をしてくれるのでカウンター鮨初心者の方にもいい。
常連さんもいるが雰囲気はアットホーム。
緊張せずに過ごすことができるだろう。
お酒ありきの料理が多いので酒好きな人には合う。
本日のお会計28,900円
基本のおまかせコースが21,600円で酒と追加二貫といっところ。ごちそうさまでした!
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