【千葉県千葉市】寿司栄「20年前から攻めまくった鮨界の異端児が作るオルタナティブ鮨」

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寿司(鮨)

本日は千葉県にある「寿司栄」へ。

こちらのお店、普通の鮨屋とは一線を画す店と評判。

なんでも20年前から現在流行っている高級食材などを組み合わせた「インスタ映え」的なことをやっていたお店。

まさに映えの元祖

(そう言ったら少し軽いかな)

千葉県と言えば前回訪問した「たかおか」も有名だがこの「寿司栄」もおさえておきたいお店だ。

ちなみに読み方は「すしえい」と呼ぶらしい(当日知る)。

「すしさかえ」だと思ってたよ。

場所は千葉駅からタクシーで10分ほど。

歩くと結構かかるのでタクシーが無難かと。

有名なのでタクシー運転手も知っており難なく到着。

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外観は「昔ながらの街の鮨屋」といった感じ。

18時ちょうどに入店。大将は物腰柔らかくとても気さくな感じ。

スタッフは常に二人ほど背後にたっており手際よく料理の提供、食器の片付けを。

それでは怒涛の寿司栄のおまかせコースのスタート。


 

鱈の白子
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イクラを裏ごしたソース、泡はポン酢。

白子、イクラ、ポン酢と言えばなんとなく味は想像つくだろうか?

一品目から非常に見た目が独創的。

残ったイクラのソースの中にシャリを入れてくれた。

ポン酢の酸はイクラで幾分マイルドに。

このシャリがまた硬めで自分好み。

黒豆の枝豆
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丹波の黒豆の枝豆で時期的には最後の方。

普通の枝豆の様な香りはないがコクと旨味が強い。

香箱蟹、松葉蟹

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メスの香箱蟹は内子と外子に栄養が取られ身はパサつくらしく中身は松葉蟹とのこと。

まさかダブルの蟹でくるとは…

もちろん蟹味噌は濃厚で甘い。

松葉蟹、香箱蟹、黄金蟹を見せてくれた。

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黄金蟹は2万杯に一杯しか取れないらしい。

青森県「Micro Bubble」
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田酒の蔵元が作ったお酒。炭酸が強く甘めのシャンパンみたいだ。


 

クエ
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20キロ超えのクエを烏賊の墨で作った塩と山葵醤油でそれぞれいただく。

身も柔らかくしっかりと脂ものっている。

牡蠣
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北海道の仙鳳趾の牡蠣。

上にはネギと牡蠣のペースト。

シンプルなポン酢がまた旨味を引き立てる。


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五島列島の鯖でばっちり脂がのったもの。
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なんと超プレミア酒「龍泉」があるとは…

入手困難で買おうとすると現在はプレミア価格で約40万円。

しかも半合もないのでサービスしてくれるとのこと。なんて太っ腹な大将だ。

味わいは意外にも大人しく「しっとり」として甘みは上品。

カワハギの肝、海苔、ネギ
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「急がないので混ぜといてください」と渡されその間に大将がカワハギを切る。f:id:ikkoshinagawa:20191118222021j:image

肝と湖の海苔、ネギを包んでいただく。

カワハギの肝のトロける様なクリーミーさに海苔とネギの風味が加わわり相乗効果抜群。


 

万寿貝
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上の白いのはポン酢の元になる橙の泡。

サクサクっとした食感で旨味がありなかなかジューシーでもある。

泡の柑橘が爽やか。

蟹味噌
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ズワイ蟹の蟹味噌を2時間火を入れて水分を飛ばし濃縮したもの。

塩加減も酒好きの塩加減でまさに最高の酒の当て。
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自家製カラスミ
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かなり立派な大きさのカラスミ。

下のがブランデーに漬け込んだもの、上のが大吟醸。卵感が物凄い。

イクラ・雲丹

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雲丹は北海道の昆布森の雲丹で粒も大きく甘味とクリーミーさがなんともいい。

イクラは鰹出汁でまろやかな味わい。下にシャリも入ってます。

あん肝の飴煮
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まるでフォアグラの様にプルプル。

飴煮ということで熱々、トロトロ。

山椒がまたいいアクセント。

これにて怒涛のつまみ12品が終わりここからは握りへ。ここまででもかなりの満足度。

ガリ
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甘み主体で辛さ、酸味はほどほど。
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まるでヨーグルトの様にミルキーな味わい。


 

赤雲丹
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サンタバーバラ産で粒も大きい。甘みとコクも強い。シャリは赤酢でシャリも硬め。

ずいぶん攻めたシャリだ。

ヤイトガツオ
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香り、脂、薬味のコク。

何を握っているのかわからないのがまたワクワクされられる。
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赤貝
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包丁を綺麗に入れてある。

大将曰く「赤貝は包丁を入れれば入れる程味が出る」とのこと。

確かに。閖上のものではないが味はある。

あと山葵が結構効いてます。

鮪の砂ずり
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手渡し。砂ずりということで口内での溶け具合とメネギのシャキ感のハーモニーを堪能。
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牡丹海老
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見た目に驚くがこういう色色をしているらしい。

内子と卵と共に。

卵は塩辛にしており、海老の甘さとの対比を演出。

本日の鮪。
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中トロ
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ガッツリ脂がのったもので舌触りよくトロんトロん。

大トロ
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寝かせて20日目。

おかげで甘みがものすごい。

墨烏賊
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シャキシャキの食感。

改めてシャリの美味さに意識がいく。

鮑のミルフィーユ
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鮑は4枚重ねにしてありかなり柔らかい。

日本酒などで4時間程煮込んであり味付けも甘くキャビアの塩っけと雲丹のまろやかさの合わせ技はまさに寿司栄の真骨頂。

当たり前だけどただ足せばいいってものじゃなくちゃんと口内での調和を考えられている。
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小肌
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これで一匹分。

脂ものっておりジューシー。

穴子 ツメと塩
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ホワホワでこちらもガッツリ脂がのったもの。ツメと塩の2種類だがサイズも大きく満足度高し。

玉子焼き
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ワインが入った玉子焼きで甘めの味付け。

なんと白身と黄身別々に焼いてるんだとか。

おかげで黄身と白身それぞれ違った食感を楽しめる。

黄身はトロンとしている。この手間暇のかけ方がすごい。
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ここから追加で「東京で食べられないものシリーズ」をいただく。

ノドグロ
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上の紫大根にスダチをかけると紫がピンク色に変わった。
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これも大将のオリジナル。

スダチを紫大根にかけると色が変わりさらに甘くなる。ノドグロの美味さは言うまでもない。とにかく映えるな。 


 

黄金蟹・トロのミルフィーユ・雲丹
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トロと雲丹が混ざり合い黄金蟹の脚の食感が印象的。

あえて繊維の粗い脚の部分を使用している為、噛めば噛むほど味が出るのを狙っている。

はがし
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鮪のはがし巻き
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鮪の「はがし」の部分を使った巻物。

いぶりがっこ入り。海苔の香りといぶりがっこが凄くマッチしている。

香箱蟹のお椀
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20匹分を出汁にしている。

モナカ・シャリ・あん肝・いぶりがっこ
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いぶりがっこはフリーズドライ

モナカにシャリという斬新な発想にも驚かされるがあん肝といぶりがっこがよく合う。

モナカが最後にまとめ役。

ほおずき
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爽やかなほおずきでコースは終了。

というか腹一杯すぎてストップしたと言う方が正しく大将はまだまだ手持ちがあるようだ。

凄くないすか?

いちいち驚きの連続。

さらに驚くのがこれ全て大将が一人で仕込んでるんだとか。もはや変態(褒めてるんです)。

こう言った異端な料理ばかりなので始めた20年前はとにかくお客から色々言われたそうだ。

それでも何くそ根性でスタイルを変えることなく続けてきて今では千葉を代表する鮨屋になった。

かっこよすぎる。

ロックだ、オルタナティブロックな鮨屋だ。

本当に0から1を生み出す鬼才である。

2時間半感動しっぱなしの楽しい夕食でした。ごちそうさまでした!

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