2017年/アメリカ映画/102分
初老の男ウィルはホテルの一室で、過去に犯した妻殺しの顛末を書き記していく。1922年。ウィルは妻アルレットや14歳の息子ヘンリーと農場を営んでいた。
しかし田舎暮らしを嫌うアルレットは、自身が権利を持つ農場の土地を売り払って都会に引っ越したいと言い出す。
農場を離れたくないウィルは、強引に土地を売り出そうとするアルレットの殺害を決意。
同じく都会行きを嫌がるヘンリーを説得して片棒を担がせ、計画を実行に移すが……。
スティーブン・キング原作の小説をNetflixがオリジナル映画化。
妻を殺した夫がその後ずっとその罪を背負って後悔して生きていくっていう内容で殺人の動機は上記の引用のままなんだけど…
この映画「そのまま」というか、大どんでん返しとか趣向を凝らした演出とかは特に何もない。
息子と共に妻を殺してその後は息子が彼女に子供を孕ませ駆け落ちの末死んでしまう。
金が尽きて結局あんなに固執してた土地を売ることになって残ったものは後悔のみ。
淡々と男はちゃんと不幸になっていく。
いわば、「自業自得でしょ?」の一言で片付けられてしまいそうなくらい因果応報。
確かにこの夫の妻はデリカシーないです。
息子が多感な時期に自分だったら言われたくない性についてズケズケと言ってくるようなやつで生理的に無理。
妻の殺害シーンは結構生々しくてよかった。
息子が枕で顔をふさいで夫がナイフでメッタ刺し。
そのあとは妻を井戸に落として埋めて証拠隠滅。
この頃の警察って農場で起きたことには深く突っ込んでこないらしく捜査っていう捜査もなく
見事隠蔽は成功。
だけどこの時に捕まってなくても捕まっててもこの男はなんだかずっと不幸そう。
後からちょいちょい死んだ妻がお化けとして出てくるんだけどこれが大して怖くない。
怖くないどころか息子の葬式にちゃっかり出席したりしてて笑っちゃったよ。
笑わせようとしてるのか微妙なんだけどまさにホラーとお笑いは紙一重。
あとはネズミが効果的に使われていてかなり気持ち悪い映像となっている。
映像的に特筆すべき点はここくらいか。
結局この人の人生ってなんだったんだろうと観終わったあと切なくなった。
笑顔らしい笑顔って映画でほとんどなかった様に思う。
息子があとで言うように「別のやり方があった」というセリフが印象的。
結局人を殺すとその後ずっとそれにとらわれながら生きていくことになる。
結構ベタっちゃベタなテーマだけどそれをどストレートに描いた本格ミステリーでした。
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