東京・新宿にあるラーメン店「らぁめん 満来」。

新宿駅西口。
高層ビルが立ち並ぶこの街に、昼も夜も行列が絶えない一軒がある。
それが「らぁめん満来(まんらい)」だ。
創業は昭和36年(1961年)。
日本の外食文化がまだ定食屋やそば屋が主流だった時代に、ラーメンというジャンルで一世を風靡した、まさに元祖の存在。
昭和のぬくもりと令和の活気が共存する一杯。
その魅力を掘り下げていこう。
「らぁめん満来」ってどんな店?

「らぁめん満来」は1961年、創業者の宮崎一夫氏によって新宿に誕生した。
当時はまだ「中華そば」という呼び名が主流。
そんな中、鶏ガラを使ったスープに厚切りチャーシューをのせたラーメンは、瞬く間にサラリーマンや学生たちの心をつかんだ。
昭和40〜50年代にはすでに新宿の名物となり、テレビや雑誌の取材も絶えなかったという。
長い年月を経てもその味は変わらず、厨房には創業当時の寸胴が今も現役で使われている。
ちなみにこちら出身は隣にある「らぁめん ほりうち」と八王子の「らぁめん 大安」がある。
「らぁめん ほりうち」との関係
もともと満来は練馬区田柄が始まりで、その後は中野店、新宿職安通り店、そして現在の新宿店と場所を変えている。
堀内店主は満来創業者の片腕として活躍してきたが満来の自社ビル建て替えと創業者引退のタイミングで「らぁめん ほりうち」を開業。
喧嘩別れとかではなく満来の真横に店があるのはそう言った経緯があるからだ。
両店の味はよく似ており、初めて訪れる人は「どっちがどっち?」と迷うほど。
しかし、両店の違いを楽しむのもまた一興。
らぁめん 1,300円 2025年10月訪問
大行列こそできないが常に満席の「らぁめん満来」。新宿を代表する老舗ラーメン店です。
いつもは「ざる」頼みがちだけど数十年ぶり普通のラーメンでも食べてみようかしら。
寒いし。
11時15分到着で店内待ち1人。
店内には待ち席あり。
あっという間にサラリーマンたちがやってくる。
ほとんどの人がざるを食べてる。
ここは量が多いのが売りの一つではあるけど苦しくなるからそんなに満腹にはしたくないんだよね。
平ザルで手際よく麺あげしてます。
って着席してから2分で出てきた。まじ?
・らぁめん 1,300円

清湯の二郎みたいなボリューム。
スープが少ないと言うより麺が多過ぎるんだ。
どてかいチャーシュー一つ、小松菜、メンマ、ネギ、海苔。
スープは鶏脂の香りが印象的。鶏出汁の醤油はやや甘く万人に受ける味覚。

麺は微縮れ中太麺。ほりうちと決定的に違うのがこの麺です。
あちらはもっと表面がツルツルしてます。
麺自体にも小麦の香りがあって相変わらず美味しい麺です。

塊のようなチャーシューは相変わらずしっとりとしてホロホロでよく煮込まれたもの。
だけどこの一つで十分満足できるサイズ感。
メンマは甘めの味付け。

酢ですっきり、ピリ辛なつけ麺の方が自分としては好みではあります。
しかしいかんせん量が多すぎる。
1,000円で麺半分とかやってくれたらもっと気軽に来れるのに。
ざる 1,000円 2021年2月訪問
本日は久々に新宿の「らぁめん 満来」へ。
新宿を代表する老舗ラーメン屋で大勝軒と並ぶつけ麺の先駆者的な存在と言えよう。

まだ私が小学生の頃に親父と新宿ヨドバシカメラに立ち寄った帰りにここの「ざる」を食べた記憶が甦りちょっとセンチな気分に。

時刻は19時前で客入りは7割ほど。
この後特に飲む予定もないが名物のチャーシューざるは少し重過ぎるので「ざる」にでもしておく。
ざる 1,000円
ここではつけ麺は「ざる」という名称で上には海苔が乗っている。
中には刻みチャーシュー、メンマ、ネギ、一味唐辛子、黒胡麻。
スープ自体はオイリーな清湯系。
やはりあのバカでかいチャーシューが乗ってないと少し寂しい気はする。
麺量は300gくらいだろうか?
昔から変わらない中太微縮れ麺。
高加水の麺は縮れならではの独特の食感と風味。
単体でも十分味がある美味しい麺だ。
早速つけダレにつけてズズッと。
甘味酸味のあるつけダレは思った以上に塩分が強く濃い。
あれ?こんなに塩分強かったかな?
今まで飲んだ後に食べていたからそこまで気にならなかったのかも。
特にメンマは味がしっかりと染み込んでおり、かなり甘じょっぱく感じる。
食べられないわけじゃないがつけダレの角に意識がいってしまう為、つける量を調整していただく。

当初は「つけ麺に海苔は邪魔だ」と思ったが案外、風味がいいアクセントになっている。
こうして細かくカットしてあるからだろう。
たまにつけ麺で海苔が一枚どーんと入ってる事があるがあれは食べにくくて仕方がない。

チャーシューは「チャーざる」のあの大きさを知っているからこそ物足りなさを感じるが、ただでさえ麺の量が多いので食べ進めていくうちにやっぱりこの量で良かったなと感じる。
脂身はほぼなくクセのない肉質。
どうせならスープ割りを。
熱々の出汁が加わると酢の酸と一味唐辛子がグッと引き立ち一気に印象が変わる。
あぁ、美味い。
この店を「あっさり」と表現する人がいるがこのつけダレは到底あっさりとは程遠い。
どちらかと言えば酸、甘に塩分ガッツリ、一味唐辛子でピリッとしたクセのあるもので慣れたら中毒になりそうなタイプ。
次来るならラーメンを頼もうかな。ごちそうさまでした!
チャーざる 1,350円 2018年7月訪問
いつものメンバーと散々飲んで「〆にラーメンが食いたい」との事で「新宿でラーメン食べるなら?」という質問に私はまっさきにこの店を出した。
「らぁめん 満来」。

真隣には満来から独立した「らぁめん ほりうち」があります。ちなみに味はほぼ同じという不思議な2軒。
新宿西口のラーメンと言えばまずはこの店でしょう。

・チャーざる (1,350円)

相変わらずのビジュアル。
頼んでから改めてたらふく飲んだ後の夜の22時半に食べるものではないと気づく。
もう後の祭りだ。胃にぶち込むか。

つけダレの器にはチャーシューしか見えないが実は下にメンマが隠れてます。

うーん、素晴らしいビジュアル。まさに肉好きのためのラーメン。とにかく肉を食らうとはこの事。

しかもこれがよく煮込まれていてホロホロ。
脂身もほぼなく、クドくなくて最高です。味も濃すぎずちょうどいい。
この肉を食べにここへ来たと言っても過言ではない。
麺は手打ちピロピロ麺。いい縮れっぷりです。
中華麺の香りもします。どことなく東北の麺っぽいですよね。
なかなかこの辺でこういった麺を食べることができる店が少ない。
まずはチャーシューを減らさないと完全にはつけられない。
よくある味の濃いつけダレとは違って塩分がとてもちょうどいい。
スッキリとした醤油に軽く酢であっさりと。このスープ、妙に病みつきになるんだよな。
途中からは味わっている余裕なんてなくなってくる。

ひたすら肉、麺、肉、麺を貪る。
飲んでから〆で食べるラーメンじゃないと改めて気づくが毎度同じ過ちを犯してしまう。
学ぶ気がないのか。むしろどこかこれを心地よいと思って欲している自分がいる。

ご馳走さまでした。だいぶ満腹です。
店舗情報
住所:東京都新宿区西新宿1-4-10 満来ビル 1F
アクセス:JR「新宿駅」西口から徒歩約3分
創業:1961年(昭和36年)
営業時間:11:00〜21:00(スープがなくなり次第終了)
定休日:無休(年末年始を除く)
席数:カウンター12席
予算:1,000〜1,600円前後
支払い方法:現金のみ(券売機制)
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