本日は「肉匠 堀越」の末富大将がオープンさせた薪割烹という新ジャンルのお店「鈴田式」へ。
2019年5月にオープンしはやくも予約困難店に。いま現在、10ヶ月先まで埋まってるとのこと…
場所は麻布十番駅より徒歩2分。
住宅街にひっそりと佇む一軒家。
こちらです。なんだか扉がやたら重厚感あります。
ここは再開発が決まってるよういずれは移転になる様です。
店名は田代大将と奥様の実家の蕎麦屋「鈴木屋」から一文字づつとったもの。
決して大将は鈴田さんではありません。
店内は檜のカウンター6名席のみ。2回転。
目の前には薪窯があり温かみのある内装。
薪は一般的には火が大きくなり過ぎたり、煙がたくさん出る為、料理に向かないとされる。
だが生木なので水分保持量が多く、長時間火入れしても素材がパサつきがなく上品な燻香を纏わせることができる。
こちらではそんな薪の香りを活かした和食をコース仕立てで食べさせてくれる。
コエドビールで乾杯した後は日本酒半合5種(6400円)をお願いした。
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以下、いただいた料理。
毛蟹・枝豆・燻製キャビア
北海道噴火湾の毛蟹、枝豆、燻したキャビア。
この枝豆、かなり香ばしく豆の旨みが強い。
紹興酒と梅の酸味のあるジュレに毛蟹の甘味との対比。
ノドグロ
静岡のノドグロの皮目を薪で炙ったものをみぞれ酢に付けて。
皮目はパリパリに焼かれ、薪のほのかな香りがなんとも食欲をそそる。
さらにねっとりとした旨み強めの身と脂。
椎茸(ふくよ香)
岩手の「ふくよ香」と言うブランド椎茸。
シンプルに薪火で焼き、塩で食わせる。
炭とは異なる薪の麗しい香り。
肉厚な身肉からジャワっとエキスが滲む。
牛肉の飯蒸し
よくインスタで見るやつがここでくるとは。
但馬太田牛のヒレ肉を飯蒸しと共に。
細かく包丁が入れられスッと綺麗に噛み切れる。薪だからなのか非常にしっとりと、肉質の良さは言うまでもない。
もち米は新潟の「こがねもち」。肉の食感と違和感なく馴染む。
トマトのおでん
フルーツトマトをおでん仕立てで。
肉の後の口内がリフレッシュされた。
鱧の揚げ出し・とうもろこしの餡掛け
鱧も美味いんだけどとうもろこしの香ばしい香りが強烈。薪でここまで香りが活きるとは。
オコゼ・雲丹
三重県のオコゼを肝和えにし、さらに雲丹を混ぜ旨味の掛け合わせ。
野菜の防風は香りに品がありもったりとしたオコゼを引き立たせる。
これは薪使ってない。
白甘鯛・ジュンサイのお椀
徳島県の白甘鯛、秋田のジュンサイを使ったお椀。出汁は白神山地の水で二日間水出しした昆布と削りたての鰹節。
ジュンサイと甘鯛の組み合わせは珍しいかも。
カイノミの手巻き寿司
ここにきて肉がきた。
赤身肉だけど適度な脂もあるカイノミは個人的にいま一番好きな部位でテンション上がる。
海苔の香りがいいです。お米は富山。
ホワイトアスパラガス
北海道のホワイトアスパラを薪焼きにし焼き浸しに。上の削り節と。
まず、薪の香りと鰹節の相性のいいこと。
みずみずしさ、甘さ申し分なし。
水分が多いほど水分が抜けて香りが移りやすいとのこと。
さて、いよいよ〆のご飯。
土鍋と蛍烏賊と桜海老を一緒に炊き上げた。
蛍烏賊と桜海老の土鍋ご飯
蛍烏賊の味噌が絡みパエリアの様。
木の芽がまた清涼感あっていい香り。
めちゃくちゃ美味い。
お米は秋田。ここまででお米は3種類使っているから驚きだ。
塩蕎麦
五島列島の五島在来という在来品種を店で製粉して十割蕎麦にしている。
塩蕎麦なのでそのままで。塩を馴染ませるため少し太白胡麻油を使用。斬新。うま斬新。
薪火燻製アイス
牛乳の段階で燻して作ったアイス。
そこにウイスキー(ichiro’s malt & grain)をかけてくれる。
薪とピートの間違いない組合せ。
凄く理にかなっているが実は誰もまだやってない。ちょっとアイスで感動させられるとは。
台湾カステラ
焼きたてのプルプルの台湾カステラ。
とにかく軽くてふわっふわ。甘さも嫌味がない。
お好みでザラメとメープルシロップをつけて。
ミルクの様な香りのある「きんせん茶」でコースを〆る。
本日いただいたお酒
お会計は約47,000円。
肉匠 堀越の系列という事で最初は薪を使った肉割烹かな?と想像したら思った以上にザ・和食だった。
料理自体はシンプルで王道。小難しいことはしません。なので受け口広めです。
薪だからこそできる素材同士の掛け合わせには驚かされる。
所々に重くなりがちな肉を持ってくるがそれが決してコースとして浮いていない。
この辺のバランス感覚も秀逸。ごちそうさまでした!
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