本日は三越前の「ラ ペ」へ。
現在ミシュラン一つ星獲得のフレンチレストラン。
場所は三越前駅より徒歩2分ほど。
店名の「La Paix(ラペ)」とはフランス語で「平和」を意味する。
店名の由来⬇️
「いつも穏やかな心をもって
人とひととの温かなつながりを大切に調和のとれたお料理や空間をご用意し
日々、お客さまをお迎えしています。」
なんともピースフルな由来。
コースは「季節の旬な食材を使ったお任せコース」14,300円のみ。
さらに10,000円のペアリングコースをプラスして。
本日のメニュー
メニューには食材のみの記載。
さて、どんな皿が出てくるのか。
以下、いただいた料理。
シラス・リコッタ
アミューズは冬らしく白で統一した一皿。
サクッとしたメレンゲの軽やかな食感と甘さ、リコッタチーズの軽快なコク、和歌山県産釜揚げシラスの塩味の組合せが絶妙。
フランスの伝統的なお菓子「ファーブルトン」の中にはプラムでなく桜海老とラクレットチーズを。
モチモチの食感で桜海老の香ばしさとチーズの香味が印象的。
味わいと見た目の印象がまるで異なるから面白い。
マッシュルーム
マッシュルームの香り引き立てるマイルドなとカプチーノ。シンプルだけど旨味もしっかりと。
鮪と生ハム
まず見た目にドキっとさせられる。
赤いものは静岡の鮪と日本発の「セシーナ」という生ハムを混ぜたもの。
ねっとりとした食感と旨味の口内調和、さらに生ハムの塩味にチーズのコクがプラスされる。
竹炭はあくまでテイストというより彩りの役割。
サバ
鯖を赤ワインビネガーでマリネし、上に金柑、べったら漬けにした大根、白ワイン漬けにしたイクラを。
鯖の下にはアンチョビ、ハーブのセルフィーユの根っこの部分をクリーム状にしてひいてある。
色々のってはいるが基本は脂ののった鯖を柑橘やハーブの香り、まろやかさなどで華やかに盛り立てる。
あん肝
鮟肝のガトー仕立て。
下にピスタチオのソース、サクサクのタルト生地、ミカンのジャム、ねっとり濃厚な鮟肝のテリーヌ、セミドライにしたプチプヨトマトの甘味、ゆらわせみかんのはっきりとした酸味、ローストしたピスタチオで更なるコク、そして芽ネギ。
甘味と酸味をうまく組み合わせ、ロゼワインも酸がしっかりとしたもので。
従来のあん肝の表現方法とはまた変わったアプローチ。
野菜の一皿
泡のソースはレモングラスにグリーンカレーの香りを合わせたもの。
パウダーはブラックオリーブ、トマト、ゆらわせみかんの皮の3種類。
ロースト、ソテー、ピューレ生、揚げ、茹でと様々な調理法で14種類の野菜を表現し、味わいは単調にあらず。
特にこの時期による野菜の甘みはシェフによって最高潮に引き立てられている。
カボチャを練り込んだパン
南瓜の嫌味なき甘み。
スジアラ
素焼きにした天然の舞茸の華やかな香りにふっくらとしたスジアラ、大根餅、プールブランソースの骨太な乳化系の旨味。
イノベーティブなものばかりかとおもったが決して食べてを置いてけぼりにしない。
孔鳩・アワビ
2人分なのでこれを真っ二つにさっくりと切ってくれる。
鮑と仔鳩をパイ包み焼きにしたもの。ソースは鮑の肝を使ったサルミソース。
サクッとしたパイに鳩と鮑の柔らかな食感と旨味が合わさる。
付け合わせは原木椎茸、カリフラワー、ベアルネーズソース、黒トリュフ。
この付け合わせが濃厚で美味かった。
くるみのパン
韃靼そば茶のブランマンジェ、ゲランドの塩のアイスクリーム、早摘みのオリーブオイルを混ぜていただく。
特に塩のアイスクリームがここで凄い活きる。
柿
下からマスカルポーネ、和歌山の完熟した柿とフレッシュな柿、和歌山の柚子のアイス、和歌山の三ツ星醤油の醤油のチュイルを。
シェフの実家の和歌山尽くしなデザート。
ぺのこの山
最後にクスッと遊び心を。
ポルチーニのクリームをチョコレートでコーティングしたもの。サブレはポルチーニをパウダーにした。
ぶちゅっとキノコ香る贅沢なぺのこの山。
本日のペアリング
最後に松本シェフと記念撮影。
お会計は2人で47,000円(1人だけペアリング)。
組合せは気を衒い過ぎず、だけど表現にはしっかりと松本シェフの個性を着せた皿の数々。
特に冬の野菜の甘さや香りを活かし、ソースの旨味が際立ち、最後にはクスッと遊び心のある小ネタなど、重過ぎず軽やかに後味良くコースを終えるセンスの良さ。
ソムリエの方のわかりやすい説明と暖かさはレストランにくる醍醐味を存分に感じさせてくれる。
ごちそうさまでした!
「もしもミシュラン一つ星シェフが熊本県のプレミアム和牛の和王をメインとした特別コースを作ったら」2022年12月
ミシュラン一つ星常連のフレンチレストラン「La Paix(ラ ペ)」。
本日は熊本県のプレミアム和牛である「和王」をメインとした限定特別ディナーコースをいただきに訪問。
期間限定和王特別コース 15,000円。
ペアリング 10,000円。どちらも税サ別。
生後24か月でサシの段階が12段階のうち6段階以上のものとして認定されたプレミアム和牛。
さて、この和牛を松本シェフは一体どのように仕上げるのかワクワクが止まらない。
以下、いただいた料理。
和王のコンソメスープ
まずは熊本県の黒毛和牛「和王」を使ったアミューズ2品。最初はシンプルにコンソメ。
和王のタルタルのタルト仕立て
次に低温でゆっくり火入れしたカメノコのタルタルのタルト仕立て。
ケークサレ(塩味のケーキ)
シラスとシブレット(西洋浅葱)を練りこんだケークサレ。その上に静岡産の釜揚げシラスと西洋山葵のクリームを。
パテドカンパーニュ
豚肉とレバーの田舎風パテ。めちゃクラシックです。
ウスバハギ
カワハギの仲間でこちらは変態漁師、長谷川さんによる神経〆したウスバハギ。
下からパセリオイルソース、カリフラワーのフォンダン(クリーム)、ウスバハギと鮟肝と柿のタルタル、貝出汁と柚子のジュレ、フィンガーライム。
旨味、甘み、酸味、香り、食感とこれぞバランスの料理。特にフィンガーライムは一粒噛むだけで一気に清涼感が増す。
発酵マッシュルームのカプチーノ仕立て
中には蒸した鱈の白子とゆり根。白子はぶちゅっと口中に旨味が増幅。
ズワイガニの春巻き
手で食べさせる春巻き。ズワイガニと海老のビスクを合わせて中に入れて春巻きに。
水分量が少ないコンテのチーズの旨味が濃厚。味わい的にはグラタンの様。おそらく嫌いな人はいないでしょう。
これデパートで売ったら行列でしょうね。
栗とフォアグラの料理
栗の中にフォアグラのムース、秋田のいぶりがっこを裏ごしたフォアグラで包み、栗のパウダーで栗きんとんの様に仕上げた。横はフレンチトースト、メイプルシロップのムース。
和菓子をフレンチ風にした画期的な一品。特に栗といぶりがっこの組合せが斬新で合ってます。
金目鯛
金目鯛、長谷川さんがとった野生のクレソン、桜海老、グリーンオリーブ、焼き茄子を鯛の出汁と香草バターで炒めて閉じたもの。
袋を開けた時の桜海老やらバターの香りがなんとも華やか。
中村食糧のパン
バードタイプと思いきや中はふわふわもちもちで加水率高いもの。
そしてメインの和王
カメノコを塊でローストして、米の藁で瞬間燻製したもの。ド直球の調理法だがやはりこれが一番旨いよね。
3時間かけてローストしたカメノコ。
出汁、ポートワイン、牛蒡などを加えたソースともう一種は発酵クリームのソース。
牛肉の脂は僅かで肉質は繊細。赤身肉の旨味をダイレクトに感じさせてくれる部位でソースもクラシカルでありながら重すぎず。
付け合せは鹿の脛肉を赤ワインで煮込みタルトタタン。
肉料理のもう一品。
カメノコをローストしたあとグリエにして強めに火入れすることで表面はパリッと仕上げた。
ソースは柑橘系のカラマンシービネガーで酸味が凄く活きます。
付け合わせは栃木の鶏頂大根。モンドールチーズと黒トリュフ。大根の甘さ、ソースの酸味、チーズの旨味がとてもバランスよく綺麗に融合。
韃靼そば茶のブランマンジェ
韃靼そば茶のブランマンジェ、ゲランドの塩のアイス、オリーブオイル。
ふくよかな旨味のブランマンジェに塩のアイスの塩味と甘味、そしてそば茶の香りにオリーブオイルが全体のまとめ役。
洋梨のデザート
周りは飴。マスカルポーネチーズのムース、梨、マリネした洋梨、洋梨のアイス、ジャスミン茶のクリーム、ホワイトチョコレートのクランブルが食感のアクセント。
ぺのこの山
秋のぺのこの山はポルチーニのクリームのチョコ包み。
その後にアールグレイのムースにチョコ菓子を。
本日のお酒
シェフ: 松本一平さん
赤身肉の良さが出たカメノコを松本シェフの手腕によってしっかりとフレンチの技術が詰め込められた皿に仕上げてくれた。
重たくなりすぎず、だけど和王の旨味をしっかりと感じさせてくれる大満足の和王コースでした。ごちそうさまでした。
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