静岡・焼津にあるフレンチレストラン「馳走西健一」。
「馳走 西健一」は、静岡県焼津市西小川の魚問屋街からほど近い路地裏に2022年6月18日にオープンした、わずか8席のカウンターのみを擁するフレンチ・イノベーティブレストラン。
【馳走西健一】ってどんな店
シェフ西健一氏は、広島で「馳走2924」を主宰しながら老舗鮮魚店「サスエ前田魚店」の魚に魅せられ、移住を決意。
以後、駿河湾直送の鮮魚と地元食材を、フランス料理と和の技法で丁寧に調理するスタイルを貫いています。
料理は完全おまかせコースのみで、昼夜各一斉スタートの二部制(12:00/18:00)、価格は税込16,500円前後。
羽釜で炊いた地元米や、アラカルトのように主役級の魚の一皿一皿は、素材の鮮度とシンプルな仕立ての美学を体現し、訪れるたびに新たな驚きをもたらします。
青を基調とした店内。目の前のカウンター席から見えるのは世界地図。
2025年7月訪問
平日の12時に常連さんに連れてきてもらいました。11000円のペアリングをつけて。
料理は驚くことに肉が使われていなくて全て魚というかなり思い切ったコース構成。
むしろサスエさんの魚がメインと言った感じでまさに焼津でレストランを開くことの意味ですね。
シェフの西健一氏は特に客とコミュニケーションを取ろうとはしないので少し寂しい接客です。
オープンカウンターならスタッフさん含めてもう少しコミュニケーションとった方がいいのでは?
これだとあまりオープンカウンターの意味がない気がします。
客はリラックスするというよりも、店内はむしろ気まずい雰囲気が流れていて他のお客さんもシーン。話をしようとすると丸聞こえになり必然と会話も少なめになります。2時間これはキツい。これは絶対店にとってマイナスな気がします。
まぁ、食事に集中したい人もいるだろうから一概には言えないが、自分としては「食事は楽しく」を大事にしてるので好みからは外れます。
以下、いただいた料理。
・アオリイカ
細くカットしたアオリイカはねっとりとした食感と甘味を引き出しています。
下には焼きナスのピューレ、上には魚介と海水で作ったジュレ。
白い皿で花穂紫蘇と柚子が爽やかな香り。
・鯵
自家製山椒のオイルでマリネしてある、今朝とれたての鯵はしっかりとした弾力はあるけど味わいとしてはクリアです。
上には白葱を焦がして作ったドレッシング。枝豆、マイクロハーブ。
酢漬けにした玉ねぎのペコロスは果物のようなフルーティな甘さ。
・カマス
活〆のカマスを茹で、下には芋のピューレ、香草バターソース、アーモンド、紫蘇の花、ハーブなど。
カマスはしっとりとして水分量が多め。味わいと言われると淡い印象です。
・鯖
活〆の鯖をヒッコリーという木で香りをつけ、炭火で焼き真っ黒にしてあるが身自体はレア気味。
下はマスタードのソース、付け合わせはレッドオニオンの酢漬け。フィンガーライム。
・ウッカリカサゴ
ズッキーニのソテー、掛川のトマト、甲殻類のソース。
・パン
・金目鯛
皮目を香ばしく焼いた金目鯛。
赤ワインのソースでめちゃ王道の古典。
付け合わせは白茄子。
・シラスのパイ
朝どれの生シラスのパイ包み焼きという個性的な一皿。
サクッとしたパイにトロっとしたシラス。確かに珍しい組合せではあるけど、シラスを使う事の意味は「焼津だから」ということ以外に見当たりません。
・甘鯛のリゾット
甘鯛の鱗焼きとリゾットの一皿。
もち麦と玄米のリゾット、青のり、松の舞ししとう、梅干しの粉末。
しかしリゾットなのにお米は「お粥」のように柔らかい。リゾットは芯がアルデンテが理想なのでこれは少し柔らかくなってしまったのかな?
フレンチならではのジビエを出さずに全部魚で構成するアイディアは静岡らしくて面白いと思いました。魚は基本的にとれたてなので旨味、味のある魚というよりはジューシーな身質を楽しむニュアンス。
価格はだいぶ安くて工夫されてるのがわかります。ごちそうさまでした。
店舗情報
住所:静岡県焼津市西小川4-8-9
アクセス:JR東海道本線「西焼津駅」より車で約6分(駐車場3台分あり)
営業時間:昼 12:00 一斉スタート/夜 18:00 一斉スタート
定休日:火曜日・不定休
席数:8席(カウンターのみ)
予算:ランチ ¥15,000~¥19,999/ディナー ¥15,000~¥19,999
決済:現金・クレジットカード可(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)
電子マネー・QRコード決済不可