冷やし中華は、暑い季節になると多くの店で提供される夏の定番メニュー。
醤油ダレやごまだれをはじめ、具材や麺、盛り付けによって店ごとの個性が大きく異なり、一杯ごとに違った魅力を楽しめる。
本記事では、東京で実際に食べ歩いた冷やし中華を実食レビューとともに紹介。定番の名店から個性あふれる一杯まで、それぞれの特徴を分かりやすくまとめている。
※新しい店を訪問次第、随時更新する。
揚子江菜館|富士山を模した「五色涼拌麺」で知られる冷やし中華の元祖

1906年、神保町のすずらん通りに創業した「揚子江菜館」は、上海・揚子江流域の料理を伝えてきた老舗中華料理店。
1933年に二代目が考案したとされる「五色涼拌麺」は、冷やし中華の発祥候補(冷やし中華発祥はいくつか諸説あるため)として知られ、季節を問わず提供されている。
富士山の四季を表現した立体的な盛り付けに、錦糸卵、キュウリ、チャーシュー、椎茸、春雨など多彩な具材を使用。
中から肉団子やうずらの卵が現れる構成も楽しく、コシのある中細麺に甘味と酸味を効かせた醤油ダレがよく絡む。
冷やし中華の歴史と、現代まで受け継がれる元祖の味を同時に楽しめる一軒となっている。
中華麺店 喜楽|極太麺と甘酸っぱいタレで味わう昭和の冷やし中華

1952年1月10日、渋谷・道玄坂の百軒店商店街に創業した「中華麺店 喜楽」は、台湾出身の初代から受け継がれる老舗中華麺店。
揚げネギを効かせたもやし麺やワンタン麺で知られる一方、夏季には昔ながらの冷やし中華も提供している。
モヤシ、キュウリ、玉子、チャーシュー、紅ショウガを盛り付け、カラシを添えた構成は昭和らしい王道そのもの。
普段の中華麺にも使われるモチモチの極太麺に、甘味を軸とした穏やかな酸味のタレが絡み、見た目以上に軽やかに食べ進められる。渋谷の老舗らしい個性が表れた、力強い麺が主役の冷やし中華となっている。

千里眼|ガリマヨと極太麺が生む二郎系冷やし中華の代表格

2009年11月1日、東北沢にオープンした「千里眼」は、濃厚な乳化スープと極太麺で知られる二郎インスパイア店。
夏季限定の冷やし中華は、一般的な甘酸っぱい醤油味とは異なり、ガリマヨや辛揚げ、ニンニクなどを重ねた独創的な一杯として定着している。
浅草開化楼の特注麺は、冷水で締めることで強いコシと噛み応えが際立ち、千切り大根や鶏肉、トマトが重さを和らげる。
途中で辛揚げを混ぜれば、食感と刺激が加わって味の印象も変化。ジャンクな力強さとサラダの軽さを両立した、東京を代表する進化系冷やし中華となっている。

喜多方ラーメン坂内|夏だけ味わえる坂内流「中華風冷やしラーメン」

全国に店舗を展開する「喜多方ラーメン坂内」は、各店舗で仕込みを行いながら、喜多方ラーメンの伝統を受け継ぐ人気チェーン。
夏季限定で提供される「中華風冷やしラーメン」は、坂内らしい自家製チャーシューと手もみ麺を生かした季節限定メニューとして親しまれている。
平打ちの多加水手もみ麺は冷水で締めることでツルツルとした喉越しと弾力が際立ち、酢を効かせた爽やかなタレがよく絡む。
紅生姜やキュウリ、メンマに加え、坂内自慢のトロトロのチャーシューが加わることで、一般的な冷やし中華とはひと味違う満足感を楽しめる一杯となっている。

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