愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内にある「ジブリパーク」。

本記事では、愛知県長久手市の愛・地球博記念公園内に開園した「ジブリパーク」についてレポートします。
「ジブリパーク」ってどんな施設?
2022年11月1日開園。「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3エリアでスタートし、2023年11月1日に「もののけの里」、2024年3月16日に「魔女の谷」が加わり、現在の5エリアが完成した。
大型アトラクションを次々と楽しむ一般的なテーマパークとは異なり、森や道を歩きながらスタジオジブリ作品の建物や風景、暮らしの細部に触れていくのが大きな特徴。
『耳をすませば』の地球屋、『となりのトトロ』のサツキとメイの家、『もののけ姫』を題材にした里山風景、『ハウルの動く城』『魔女の宅急便』などの世界が公園内に点在する。
チケットは予約制で、園内は5エリアが広い公園の中に分かれて配置されている。営業時間は平日10時から17時、土日休日は9時から17時。
リニモ「愛・地球博記念公園駅」からすぐで、ジブリパーク専用駐車場は設けられていないため公共交通機関での来園が推奨されている。
体験レビュー【2026年10月訪問】
遠い…。
名古屋駅から地下鉄の東山線で終点の藤が丘駅までやってきて、そこからリニモに乗って、愛・地球博記念公園駅で下車。

このリニモ、無人運転のくせに停車時が若干荒い。
土曜の11時半前に到着。何もない広大な土地に作られたテーマパーク。
さて、今回は二日間に渡ってジブリパークをまわりました。広過ぎてとてもじゃないが一日ではまわれないからだ。
一日目に可能な限り見たいものを見て、二日目に取りこぼしたものを見る作戦である。
なのでこの体験レポートは二日間にもわたる命懸けのレポートとなります。
なお、私は極めて現実主義のため、ファンタジー色が強い性格の方なら不愉快に思われる方がいるかもしれないが、ご了承願いたい。
一日目
魔女の谷|『魔女の宅急便』と『ハウルの動く城』の世界観を再現
テーマパークは五つのエリアに分かれていて、最初に行ったのは魔女の谷。

魔女と言いながら、『魔女の宅急便』だけじゃなくて、『ハウルの動く城』だとか「とりあえず魔女系」としてサクッとまとめられているエリアである。

初日の11時半過ぎの時点でレストランは100人以上の並びがあった。無理。昼飯じゃなくなってしまう。
これは二日目に並ぶとしよう。



カエル焼き。一つ450円くらいかと思ったけどまさかの1,000円もするディズニー価格。これ一つで名店のラーメン一杯は食べられます。
パンはもっちりとしてかぼちゃのナチュラルな甘味がいい感じ。普通にパン屋の菓子パンです。


帽子屋では三万円台の帽子も置いていた。ハウルのキャラクターだとは思うけどいまいちピンと来ない。
ふわっとしか観てない自分よりも、しっかりファンの人なら楽しめるのかもしれない。
「わー、本物だよー!」ではなく、
「寄せて頑張って作ってるなぁ」と言う感想。
いかにジブリの世界に没入できるか、自分をいかに騙すことができるかにかかっている。
そこで改めて感じたのは、テーマパークを楽しむうえで重要なのは、いかにその世界観に没入できるかということ。
作り物だと理解しながらも、それを一時的に本物として受け入れ、架空の世界に自分を置くことができるか。
ある意味、自分自身をどこまで騙せるかによって、楽しみ方は大きく変わってくるのだと思う。
きっとベロベロに酔った人間か、薬物中毒者なら簡単に没入できるんだろう。
しかし私はシラフだ。だからありとあらゆる処に意識がいってしまう。

実際、『ハウルの動く城』に登場するカカシと記念撮影するためにわざわざ列を作る人々の姿もあった。
自分には全く理解できないが、むしろ世の中の人のことを理解できることの方が少ないのかもしれない。
自分の常識は他人の非常識。

巨大なハウルの城の再現は素直に見事だった。
建物そのものの大きさと存在感は相当なもので、作品への没入とは別に、その再現規模には感心させられた。
もののけの里|あまりにも見どころが少ないエリア

正直、ここはかなりひどかった。
『もののけ姫』の世界観を再現したエリアということだが、実際に足を運んでみると、ただの田舎の風景にしか見えない。
やっつけで五平餅を作る体験が用意されているものの、それ以外に目立った見どころはほとんどなく、何を楽しめばいいのかよくわからなかった。
餅を作る体験なんて別にここじゃなくてもいい。餅も好きではない。
自然豊かな風景そのものは悪くないが、それだけならわざわざジブリパークまで来る必要もない。
作品の世界観を体感できるような仕掛けも乏しく、ほかのエリアと比較しても物足りなさが際立っていた。
ジブリの大倉庫|ジブリ作品の世界観を再現した撮影スポット
ジブリパークのメインとされる「ジブリの大倉庫」。
館内にはジブリ作品に登場するキャラクターや建造物などが再現されており、基本的にはその世界観を楽しみながら、オブジェと一緒に記念撮影することが中心のようだ。


確かに、それぞれのオブジェはそれなりに作り込まれており、作品に思い入れのある人なら十分に楽しめるのだろう。
ただ、個人的にはどうしてもプラスチックなどで作られた造形物という認識が先にきてしまい、そこまで気分が高揚することはなかった。
そもそも私自身、ジブリ作品にそれほど強い思い入れがない。こう言ってしまえば元も子もないが、館内を歩いていても正直なところ、ほとんどテンションが上がらなかった。

巨神兵は撮影したいけど、だからと言ってなにも巨神兵と一緒に自分が写真に映り込みたいなんて気持ちは毛頭ない。
多くの来場者が撮影スポットに列を作っていたが、結局のところ、ここはジブリの世界に入り込んだ気分で写真を撮ることに大きな価値を見いだせる人のための場所なのだと思う。
作品への愛着や世界観への没入度によって、満足度が大きく変わるエリアという印象を受けた。
アルコールでベロベロに酔った人間か、薬物中毒者ならラリってジブリの世界に入り込めるのかもしれない。


シベリアあんって、『風立ちぬ』にも登場したらしいんだけど、記憶にない。あの映画、全然ハマらなかったからかな。
言うなればカステラであんこを挟んだお菓子で糖質まみれの菓子だ。

とにかくこの施設がバカ大きくて、館内ではオリジナルの映画の上映も行っていた。
この日は14分ほどの短い映画。
内容はこのジブリパークをテーマにしたもので全く面白くも何ともない映画でした。とりあえず魔女でも出しとけばジブリっぽいよね的な意識が見え見え。
作品内では、新人バイトの男の子が女の先輩たちにマウントを取られててこれも時代なんでしょうかね。性別を逆には絶対しないんですよね。
帰るつもりが、昼間はめちゃ並んでた企画展示室が16時半ではガラ空きだったので寄ることに。







作品の裏話などが見れるのはいいけど特に三鷹の森ジブリ美術館と大して変わらない。

疲れた…広大な土地をひたすら歩きまくってこの日、ホテルに着いた頃には万歩計で二万歩を超えていた。

おかげでいい運動になりました。
いまから明日が気が重い。
二日目
早起きして9時半にジブリパークに到着した。湿気がないのがありがたいが、直射日光が激しい。
魔女の谷|昨日より激混み。地獄の谷

パン屋のグーチョキパン店のために数百人が大行列を成している。その列に10時から並ぶことに。
10月とは言え、直射日光が肌に突き刺さる。
一日で一体いくらの売り上げになるのだろう?

この時間が一番並んでいるらしい。後ろの人が聞いてきたようだ。
私は別にパンに何の思い入れもないのに。仕方がない、これも父親としての勤めだと思おう。
どうやら並ばずに買えるセット販売があるらしい。並ばない代わりにいらないパンの詰めあわせを買わされるらしい。
タイパをとるか、荷物を取るか。まったく、ヤクザな商売だ。




結局買えたのは11時前。丸一時間も並んだことになる。パンのためにこんなに並んだのは人生で初めてだった。


パン・オ・ういろう。パンの中にういろう。どんな発想?
ライスカレークロケット。カレーライスがパンの中に入っててマジで美味しくない。
これは悪ふざけですか?
全く美味しくないです。
普通のメロンパンとかは普通にパン屋の菓子パンなのでわざわざここで買う必要がなかった。
しかも全てが倍近い価格で結局五千円以上も買っていた。
一体私はなんのために一時間も並んだんだ?

そしてそこから11時オープンのレストランに入るためにまた30人以上の列に並ぶ。

今日という日の午前中は人の後ろに並ぶためだけに費やされた。


レストランには一巡目で入れた。11時前に並んでおいて英断だった。

店内は広く、一巡目の人たちが次々にオーダーを取っていく。提供まで時間がかかりそうだ。

オリジナルのお酒も用意されている。

キャロットケーキ。上のはクリームチーズで作ったチーズフロスティング。ケーキはしっとりとして、人参のシャキッとした食感がアクセントに。
嫌味のない甘さにシナモンやハーブの香りがある。
これは素直に美味しいですね。お酒にも合う。

フィッシュ&チップス。どこにでもある至って普通のフィッシュ&チップス。フィッシュは衣がボテっとして厚め。

ミートパイ。ドーム型のサクサクとしたパイ生地に、ナイフを入れると微量の肉汁があふれ出す挽肉が詰まっている。

挽肉はしっかり火入れされていて、パイも厚く食べ応えあり。
付け合わせのポテトは甘いです。

コテージパイ。マッシュポテトの上にミートソースをのせ、オーブンで焼き上げたイギリスの伝統的な素朴な味の家庭料理。

ローストポーク。バター香るマッシュポテトの上に豚肉が乗っているんだけど、豚肉自体が臭い。
仕込みをほぼ終わらせておいてあとは温めて盛り付けするという流れだろう。
まぁ、全体的にこんなものでしょう。キャロットパイが一番好みだったかな。

『魔女の宅急便』のキキの実家のオキノ邸。家の中は撮影禁止なんだけどこれはしっかり再現されていた。

特に薬を調合する一階は花の装飾がまさにそのまま。キキの部屋もふわっとした観たことない自分でもピンときました。
引き出しの中も物が入ってて凝ってます。

ハウルの動く城の城。ぶっちゃけ映画館で観たんだけど、木村拓哉のねっとりヴォイスが作品自体を乗っ取っていて記憶がない。
彼はイケメンだが、声質はイケメンとは思えない。ボソボソと喋り、些か籠ったように喋るのでかなり特徴的だ。
ハウルが喋れば、録音スタジオで木村拓哉がアフレコをしている画が出てきて、作品に入っていけない。それだけ木村拓哉という人が強いんだろう。
だからハウルが驚けば、木村拓哉が驚いてるようにしか思えないし、ハウルが「ソフィー!」と言えば、木村拓哉が「ソフィー!」と言ってるだけにしか思えない。
それは果たして作品にとって良いことなのだろうか?


話をこの建物に戻すと、中はそれなりに作り込まれていて世界観はバッチリだけど「ハウルの部屋」とか言われても木村拓哉のイメージしかなくてピンと来ない。
一つ言えることは、木村拓哉を起用したのは失敗だと言うことだ。
どんどこ森|『となりのトトロ』のサツキとメイの家を再現
どんどこ森に関してはかなり距離があるので無料バスで移動した。
ここには『となりのトトロ』のサツキとメイの家がある。

確かに建物は細部まで再現されており、作品の世界観を忠実に再現しようというこだわりは感じられる。
ただ、どうしても「架空の建物を現実に作りました」という印象だ。




そもそもサツキとメイの家は、宮崎駿が生み出したフィクションの世界に存在する建物。それをどれだけ忠実に再現したところで、結局は架空のものを模して作ったセットという認識が拭えない。

再現度が高いことは理解できても、それが感動につながるかどうかは別の話なのだと思う。
目の前にあるものが作り物だと理解しながらも、そこを本当に『となりのトトロ』の世界だと思えるか。ある意味、フィクションを現実として受け入れられる想像力が求められるのかもしれない。
自分の場合はどうしても現実と虚構を切り離して見てしまうため、どれだけ精巧に再現されていても、最後まで作り物を見学しているという感覚から抜け出せなかった。
これは人によると思うので自分の意見が絶対とは言わないが、感動できるかは人による。
きっとドラッグでラリれば没入できるんだろうけど、法律で禁止されているのでやはり自分には厳しかった。
青春の丘|『耳をすませば』の世界観を再現した地球屋

最後に訪れたのは「青春の丘」。『耳をすませば』の世界観を再現したエリアだが、そもそも僕自身、この作品にほぼ思い入れがないため、最初からあまり気分は高揚しなかった。
特に実写映画化した『耳をすませば』は今年観た映画のなかでワーストレベルの事故映画だったので、逆にその印象が強かった。

エリア内には、劇中に登場する「地球屋」が再現されており、天沢聖司がヴァイオリン作りに関わる世界を感じられる空間がある。
16時ちょうどになった時にはからくり時計の前に人だかりができていて、羊の人形みてぇなのが時計から出てきた時に「おーっ」と周囲の人たちが感動していたが、作品に特別な愛着がない自分からすると、それを見たところで「だから何なのか?」という感想で終わってしまう。
なんだか特にファンじゃないのにアイドルのコンサートについてきたような気分だ。

意外と歩いてない。待ってる時間のほうが長かったからか。
まとめ|作品への愛着が満足度を左右するジブリパーク。良かった点と悪い点
とにかく広いので1日で見るのは不可能。2日に分けてまわるのがいいが、だいぶハードスケジュールになるのは間違いない。
あとはこれは良い点でも悪い点でもあるが、とにかく歩く。だからいい運動にはなる。
広大なのでベンチなどわりと座れる所が多く、トイレの数もそこそこあるので困ることはない。
しかしジブリにあまり思い入れがなく、付き合い程度の生半可な気持ちで来るとだいぶ過酷な体験を強いられることになる。
何事も「中途半端に好き」は良いことにならない。
ジブリパークを一通り巡って感じたのは、ここを楽しめる人はいわゆる「サンクコスト効果」に近い心理も働いているのではないかということだ。
これまで何度も作品を観て、時間を費やし、愛着を注いできたからこそ、その世界が現実に再現されたことに感動したい。自分が好きだった作品の世界に入り込んでいるのだと、ある意味、自分自身に思い込ませることで、これまで注いできた愛情に対する見返りを得ようとする。もちろん、すべての人がそうとは限らないが、自分にはそうした心理も少なからずあるように感じられた。
しかも、ジブリパークは各エリアが離れており、広大な敷地を歩き回る必要がある。それだけの時間と労力を費やした先に、果たしてどれほどの感動というリターンがあるのか。
繰り返すが、ジブリパークは作品の世界観にどれだけ没入できるか、そしてその作品にどれほど愛着を持っているかによって満足度が大きく変わる場所なのだと思う。
あとは外国人が凄く多かった。これはジブリが世界の人たちにハマった証拠であり、これは日本人としては素直に嬉しかった。
そして私は改めて思った。
人生で一回来ればいいテーマパークだということ。
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施設情報
施設名:ジブリパーク
住所:愛知県長久手市茨ケ廻間乙1533-1 愛・地球博記念公園内
最寄駅:愛知高速交通リニモ「愛・地球博記念公園駅」
営業時間:平日10:00〜17:00/土・日・休9:00〜17:00
休園日:毎週火曜日(火曜日が祝日の場合は翌平日)、年末年始・メンテナンスなどの指定日
料金:日時指定予約制。券種により異なる
エリア:ジブリの大倉庫/青春の丘/どんどこ森/もののけの里/魔女の谷
オープン日:2022年11月1日
備考:専用駐車場なし。撮影の可否はエリア・施設ごとに異なるため現地案内を要確認
English Name:Ghibli Park
Category:Theme Park
Location:Nagakute, Aichi, Japan







