東京・銀座にある鮨屋「鮨竹」。
東京・銀座の一等地、石井紀州屋ビル4階に佇む「鮨竹(すしたけ)」。
女性大将・竹内史恵氏が2014年の開業以来、江戸前鮨の古典的技法を継承しつつも、赤酢のシャリと素材の個性を存分に活かす“握り食ってる感”あふれる鮨を提供し、多くの鮨好きを魅了してきました。
2021年には「食べログ寿司 TOKYO 百名店」にも選出され、その実力は折り紙付き。
女性大将・竹内史恵氏の背景
竹内史恵氏は、新橋の名店「新ばし しみづ」で10年以上修業を積んだのち、2014年4月に独立開業。
男性が圧倒的に多い寿司業界において、女性大将として一石を投じる先駆的存在です。
丸刈りの凛々しい佇まいと、静かに握りに没頭する姿勢からは、大将としての強い信念がうかがえます。
その握りは、ネタに合わせて赤酢の酸味を季節ごとに微調整し、素材本来の甘みや香りを最大限に引き出すスタイル。昆布〆や煮切り、炙りなど伝統的な仕事を駆使し、一貫ごとに異なる表情を見せるのが特徴です。
2020年10月訪問
時間ができたのでランチで銀座の「鮨竹」へ。
三年ぶりだ。平日の12時半到着。
昼の閉店まで残り1時間だったので握りのみでお願いする。
なんたって鮨竹のネタの切りつけとシャリは大きい。
だけど決してバランスが悪いのではない。
女性大将にも関わらず武骨というかダイナミックというかまさに「握り食ってる感」が半端じゃないのだ。
もしかしたら親方の清水大将の握りに最も近かったりして。
赤酢の硬めのシャリは一見酸が目立つが徐々にまろやかさの方が印象に残るから不思議。
以下、いただいた料理。
先付け
平目
まずは白身魚で久々の鮨竹のシャリとご対面。
最近小さい握りばかりだったからなんかテンション上がる。
墨烏賊
切れ目は入れずしっとりと柔らかく。
赤身
大トロ
だんだんこの酸のあるシャリに慣れてきた頃に大トロの脂の甘み。
特にこのシャリはトロと合います。
小肌
天草。〆過ぎずふっくらと食感を残すタイプ。
香りもいいです。
小肌、シャリとトータルの酸は強めで目がさめる。
赤貝
甘み香り共にいい感じだけど閖上の強烈なものまではいかず。
関西の方の赤貝ですって。
鰤
鰆
秋の鰆でしっとり艶かしく。
品のある脂とシャリの酸とのバランスを堪能。
シャコ
北海道。これも香り抜群。ツメ。
秋刀魚
少し炙ってる。脂ものってます。
やっぱり秋刀魚も切りつけ大きいと食べ応えあるな。
イクラ
イクラとにかくボリューミー。
鯖
北海道。これからもっと脂のるけど個人的にはこの位がベスト。
しっとりとした肌感を感じながら〆具合と個性的な香りを堪能。
シャリの酸と脂の甘み、コクと調和。
咀嚼する度に感じる幸福感。
今日一はこの鯖だな。
車海老
デカイ。45gくらいあるかな?
カットしてるけど二つ分食ってる感覚。
甘み、むっちり感がたまらない。
バフンとムラサキ
鮨竹では一貫に2種類の雲丹を乗っける贅沢盛り。
口いっぱい種類の異なる雲丹を食べるとは何という爽快感だろう。
雲丹もこうして食べると美味い。
穴子
カットしてツメと塩の2種類。
ほんのり甘めに味付けされておりクリーム系のきめ細かさすらある。
脂もあって美味。
茗荷の味噌汁
塩味は控えめな赤だし。
追加 鯖
二貫目もやっぱり美味い。
追加 干瓢
ツーンとした山葵がまた目がさめる。
酒は半合づつ
・山口県「貴」
・山形県「洌(れつ)」
お会計は19,000円。
握りだけだったけど案の定大満腹です。
奇をてらうことはせずに王道系をひたすら淡々と握る。
軸がしっかりしてるが故の王道。
新ばし しみづのDNA感じる握り、堪能しました。ごちそうさまでした!
2018年5月訪問
本日お邪魔するのは銀座の「鮨竹」。
男社会と言われている寿司業界の中でも珍しい女性の大将のお店です。
「新ばし しみづ」で長く修行されていた方です。
店はビルの4階。さっそく入ってみる。
店内は小さめで余計なものは一切ない。
横に長い一枚のカウンター板が印象的。
小柄な女性の大将は丸刈りで堂々と鮨を握っていた。
二番手さんは逆に身長が高く、接客が非常に丁寧で好印象(彼はのちの「鮨徳」として仙台で開業)。
なかなか珍しい光景がそこにあった。
つまみからお任せでお願いする。
しんとり奈
青臭さはなくあっさりと。
カレイの刺身
フワッとしながらもコリッとした歯応え。
じんわりとした旨味が抜ける。
蒸しアワビ
サイズこそ小さめだが香りはいい。
肝も酒に合いそうだ。
鰹
初鰹。皮目を炙ったもの。
日本酒の出番でしょうか。
とり貝
柔らかく、火入れによる甘みもいい。
蛍烏賊
とり貝と蛍烏賊は同時に提供された。
それぞれの異なる味わいを楽しんだ。
塩茹でのタコ
塩を付けていただく。
つまみはこれにて。
いよいよ握りに。
春子鯛
チダイだろうか?
昆布〆。めちゃめちゃ身質が柔らかい。
この柔らかさはもともとのクオリティによるのかな?
アオリイカ
トロッとしてて烏賊は口内で崩れる。
このシャリの酸とアオリの甘みとの相性良し。
中トロ
どこのものか聞き忘れた。
香り、甘み強し。ネタも大きめ。
大トロ
脂に嫌味なし。
小肌
酢が強めのシャリに強めの〆加減。
かなりパンチのある味わい。
金目鯛
舌触りよくトロンと。
それでいて香りも強い。
平貝
シャリっとした歯応え。
あっさりとして金目鯛の後にはいい。
鯵
この鯵めちゃめちゃ美味い。
まさに今の時期の鯵で上品な香りと程よい脂加減。
あとで鯵は追加してまったくらい。
車海老
甘みが強く、香りも強い。
江戸前の仕事をきっちり施されたもの。
バフンウニ紫雲丹
2種類のウニの贅沢盛り。バフンウニの甘さと紫雲丹のクリーミーさがコラボ。
シャリの酸との壮絶コラボ。
穴子2種類
タレと塩の2種類。なんだか見た目可愛い。
塩は甘い味付けがされてる。
フワフワとホロホロの中間でホワホワ。
玉子焼き
しっとりとした玉子焼きでおまかせはこれにて。
女性の大将はお客さんに積極的に話しかけることはない。静かに黙々と鮨を握る。
その姿は凛としており女性だということを忘れる(丸刈りだからじゃないけど)。
二番手さんの丁寧な接客も心地よく最後まで幸せ気分に浸れて店を出た。
お会計は1人2万程。ご馳走さまでした!
店舗情報
住所:東京都中央区銀座7-6-5 石井紀州屋ビル4F
アクセス:東京メトロ銀座駅B3出口より徒歩約5分(308m)
営業時間:
- 11:30~14:00(L.O.12:30)
- 17:00~22:30(L.O.21:00)
定休日:水曜日+祝日の月曜日
席数:カウンター10席
予約:可(電話またはオンライン予約サイト)
予算:ディナー¥20,000~¥29,999/人程度
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