紹介制の祇園の「やまぐち」へのお誘いを頂いたので有り難くのらせていただきました。予約困難店は縁。これからもホイホイついていきます。
場所は祇園四条駅より徒歩5分。平日だと流石に人がいなくて雰囲気いい感じです。めちゃ寒いけど。東京より5°くらい低いのでは？
日本料理屋っぽい店名と外観だけどジャンルとしてはイタリアンです。
ちなみに食べログで参考金額を見ると料理だけで30,000〜35,000円税サ別とのこと。イタリアンの食事代金だけでこの金額ってさすがに「トリュフいらないっス」とも言えないしなぁ。
店内は靴を抜いであがるスタイルで床暖がついた横一列のカウンター7席に個室あり。
和食とイタリアンを経験してきた山口さんの料理はいわゆる季節の高級食材をバンバン使った和食とイタリアンのフュージョン。
いきなり和な百合根団子からコースはスタート。
中心は白味噌でフォアグラのテリーヌ入り。和菓子っぽくも洋風という不思議な仕上がり。
干し貝柱のゼリー、キタムラサキウニ、紅マドンナ、人参のソースの一品。
紅マドンナのほのかな柑橘系酸味が雲丹の甘さを引き立てる何とも新しい組み合わせ。新しいな。
お次は黒トリュフ、やま幸の大間の鮪、キャビアの一品。
こんなにトリュフとキャビアいらないかも。せっかくの鮪が…思ってしまうのはよくないクセ。ここはとにかく高級食材を楽しむ店の様です。ソースはビネガーとエシャロット。旨味は強いけどトリュフは多すぎな気がします。
ハイテンションな食材を足していくスタイルで個人的に高級食材には飽き飽きしており序盤はあまりテンション上がらず。
香箱蟹、マイクロハーブのサラダ
カッペリーニ入り冷製トマトスープ
丁寧に内子、外子、身などが詰められた香箱蟹を甲羅ごとひっくり返すとなんともシュールな画に。
サラダと混ぜ混ぜ。綺麗に敷き詰められてるのでなんだか勿体無い気がするけど。
それをカッペリーニ入りの冷製トマトスープに入れてつけ麺みたいに食わせるのはなかなか面白いアイディア。2段階くらい楽しめる。
香箱蟹って意外と単調だったりするから味変とかにはいいですね。トマトの酸味でサッパリと。
次は蕪と鮑のリゾットという和な一品。
どうやらかけ放題のカラスミをリゾットに振りかけるようだ。
おかげで一気に旨味が増幅し、香りが開いた。魚介系の風味が増し思った以上にカラスミの効果絶大。
さらにそこにスダチをかければ味が引き締まり、足し算だけどこのバランス感覚に山口さんのセンスを感じました。
そのあとに出てきたのが2時間かけて休ませながら火入れした牛ヒレ肉でこれが驚くくらいシンプル。
え、これがさっきまで高級食材足しまくってた人の料理？と言わんばかりのどストレートな一品。
味わってみると表面はカリッと強めに焼かれ、肉自体はフワッとした軽さと潤いに満ちたスケベ肉の食感に感動。勿論甘い和牛香もバッチリ引き出されてます。正直言って今年食べたステーキの中でも3本の指に入るレベルです。
そして旨味の強い河豚の白子のリングイネパスタにフカヒレを大量に混ぜた大胆な一品。
もはやパスタとフカヒレ同じくらいの比率なんじゃないかな。
パスタとフカヒレ一緒に食べる機会がないけどなんとも独特な食感。勿論、フカヒレさんは繊維が細いので白子クリームが絡む絡む。こういう食わせ方あるんだ。素直に感心。
デザートは丹波黒豆のソース、キャラメルのパンナコッタというまた和と洋の融合。
正直言って高級食材を使ってわざわざやらなくてもいいと思うことはあるけど、些細な目の付け所の良さというか、所々にセンスを感じます。
是非山口さんの高級食材を使わないバージョンの料理は食べてみたいなと思いました。
お会計はビール一杯飲んで約39,000円。高級食材が好きな人にはおすすめです。ごちそうさまでした。
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