大阪・西区新町にある鮨屋「新町 鮨あさひ」。

最寄り駅は西大橋駅。
同じ名前の鮨屋が大阪の福島にありますが別物です。
全国的に見ても「あさひ」という鮨屋は多いように感じます。
ちなみに店名の由来は、豊洲市場の魚屋「旭水産」に大変お世話になっているから名前を借りて(いまも主に仕入れは旭水産)。
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店舗情報
住所:大阪府大阪市西区新町1-21-2 第3中村興産ビル 1F
電話番号:06-6536-3910
営業時間:
- 昼:金・土・日 12:00~(にぎりコース)
- 夜:月・水・木・金・土・日 17:30~21:00(最終受付)
定休日:火曜日
予約:完全予約制
平均予算:ディナー 30,000円~39,999円
支払い方法:クレジットカード可、電子マネー・QRコード決済不可
座席:カウンター席のみ、個室なし、貸切可、全席禁煙
公式Instagram:@sushi_asahi2024
「鮨 あさひ」ってどんな店?

オープンは2024年3月17日。
扉を開けると、「いらっしゃいまし」と江戸弁(昔の東京の言葉)。
親方、従業員全員坊主姿。
お店の外観や内観と言い、「江戸前の空気」が流れています。
本当にここは大阪ですか?
おまかせコースは29,700円税サ込。
オールドバカラ、フランス クリストフルなど器やカトラリーも凄く凝ってます。
大将:西田章人さん

もとは蟹料理メインの海鮮料理屋で働いていたが、東京の江戸前鮨に感動したことで自信も大阪で江戸前鮨をやりたいと思うようになる。
驚くことにほぼ独学。
固定のお店で修行をしていたわけではないが、豊洲市場に何度も赴き、8年ほど様々な鮨屋の親方からのアドバイスや研究を重ねて仕上がった。

「新ばし しみづ」など東京の錚々たる正統派のお店からのお祝いを見てると西田さんの「江戸前」への想いが感じ取れます。
つまみ、握りはまさに「やり過ぎない」を徹底しています。
過剰な盛り付けやサービス、コスパは素敵なことだとは思いますが個人的には「粋」じゃない。
昔の江戸前鮨はシャリにほとんど砂糖を使いません。砂糖は日持ちするし(弁当、箱鮨などに最適)、砂糖自体に旨みが含まれてるのでネタが少々良くなくてもOKだったりします。
個人的に砂糖使うことにネガティブなイメージはないですが「江戸前」をうたうのであればやはり砂糖はなるべく使用しない方向性であって欲しいです。
そしてただ新鮮なネタとシャリと合わせるのではなく、ネタにはひと仕事してシャリと調和させる江戸前鮨は技術が物凄いいります。
ここはまさに大阪で江戸前鮨を堪能できるお店だと思います。
特に大阪の方は江戸前鮨に触れてみるのもいいのではないでしょうか?
2025年8月訪問
大阪で東京の江戸前鮨を感じられる貴重なお店ということでちょうど一年前に訪問し、シャリが変わったということで再訪問。

結果から言うと素晴らしい改善だった。
つまみは関西らしい出汁を効かせたものが多く、これはただ単に東京のパクリになっておらずしっかりと個性を発揮されていました。それに「やり過ぎない」を守っており、いやらしさが出てないものいい塩梅でした。
そしてなんと言ってもシャリです。前回よりもだいぶ酸味を効かせネタの甘味をしっかりと引き立てております。
一年前はやはり大阪の人に合わせて酸味は穏やかでした。これは良いように言えば万人に受け入れられそうなシャリで、悪く言えばぼんやりとした味覚でした。
そしてこの度、さらに酸味を効かせシャープな味わいにしたことでキリっと引き締まったように思えます。
逆に言えばこの酸味がきついという大阪のお客さんもいるなか、「江戸前鮨を大阪で」をうたうのであればこの変化は英断かと思われます。
さらにシャリは何回かに分けて炊く。これをやれることがまず凄い。
鮨は温度です。ここまで徹底して手間をかけて鮨を握る大阪の鮨屋は一体どれほどあるのでしょうか?
お米はサガビヨリで、白酢と赤酢のブレンド。砂糖は不使用だからネタのクオリティも直結します。
塩味はそれほそ強くなく、酢の酸味はしっかり感じるシャリでまさにこれ僕好み。大阪でこのシャリがいただけるなんて・・・これはまた大阪に来た際はぜひ来たいお店の一つ。
・アカモク
繊維が細くシャキシャキの食感が心地いい。
・水蛸とメイチダイ

朝締めだけどちゃんと香りがある。質のいい証拠だ。
・稚鮎手巻き

琵琶湖の稚鮎を揚げてシャリと木の芽を海苔で包む。
稚鮎のほろ苦さと木の芽の香りで楽しませてくれる。稚鮎は苦さを感じたあとにシャリの酸味のおかげか身が甘くなっちくのがすばら。
・じゅんさい、白ミル貝

お出汁が蛤の出汁と一番出汁。ジュンサイは東京の鮨屋でも定番ですが、こういう出汁と合わせるのは関西らしくていいですね。
・蒸し鮑と蛸の煮つけ

蛸は低温で火入れし、真ん中はレアっぽく、味付けは味醂などで甘く。
鮑、いい香りです。肝もエグみ皆無でひたすら濃厚まろやかです。
・鱧のお椀

なにより鰹出汁が綺麗。鮨屋でなかなか出ないレベルです。鱧のすり身で作ったしんじょに揚げ茄子。
さて、ここから握り。

・中トロ

米酢がほぼで赤酢は少しだけブレンド。酸味がたっており、見事な脂の甘味との調和。
・鱚

この肉厚なカットは握りでは珍しいです。昆布〆で旨味だけを残しジューシーさがある。〆過ぎない絶妙な塩梅です。
・鯵

島根のブランド「どんちっち」。
・剣先イカ

外側の硬い部分は外し、中の柔らかい部分のみを使用。包丁で甘味を引き出した。
・北寄貝

しゃくしゃくの食感に、筋肉質な北寄貝は裏側だけ火入れして食感を残しつつも甘味を引き上げる。
・北寄貝のヒモの串焼き

・鰯の押し寿司

間にミョウガの甘酢漬けを挟んでおり、しっかりとのった脂と調和。酸味が美しい。
・赤身

・大トロ

ここで温度が上がった。ここでまた新しいシャリ。まだ酢が米に馴染んでない尖ったシャリだからこそこの大トロの脂との調和が素晴らしい。
・新子

佐賀の新子。味がしっかりのってきて、小肌らしい味と新子らしい柔らかさとちょうどいい塩梅。
・車海老

天然。茹でたてのぶりんぶりんの食感と香り。加減絶妙です。
・雲丹

・地海苔の味噌汁

この出汁が実に素晴らしい。鰹がベースだけどさらにマグロ節を入れコク出しを。
日本人の琴線に触れる味覚です。
・穴子

・抹茶

鮨屋で抹茶が出るのも特徴です。
・トロタク巻き

・玉子焼き

しかも2種類も玉子焼き作るとは手間が凄いかかってます。
どちらも芝海老の玉子焼きで調理法を変えている。
飲んで食べてお会計は約29,000円。
正直言ってここはこれからもっと流行ると思います。いや、流行るべきかと。
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2024年8月訪問
・牡丹海老の黄身醤油がけ

ねっとりと強い旨みと甘みのある牡丹海老に濃厚な黄身醤油が絡み、穂紫蘇で爽やかに香り付け。
残った黄身醤油にシャリを入れてくれました。
シャリは硬めに炊かれしっかりと噛ませることで米の旨みを感じさせる。
・穴子とアオリイカ

穴子は焼霜造りにして、アオリイカは包丁を細かく入れねっとりと甘味を引き出す。
特に穴子は脂もあって炭の香りもいい感じです。
・北寄貝のヒモの串焼き

あとで握りも出てくる北寄貝。
ヒモは捨てることなく、つまみにも使うこの精神がいいですね。しみづさんから学んだそうです。どおりで。
・蛸の旨煮

柔らか煮ですね。少し甘い味付けで蛸の味わいもしっかりと。
・メヒカリの一夜干し

脂の乗ったトロトロのメヒカリは香ばしさもあって酒が進む良肴。
・毛蟹

下から三杯酢のジュレ、蟹味噌、毛蟹。蟹屋さんだったからだろうか。
さて、ここから握り。
ガリは角切りと通常のタイプの2種類。
・鱚

身は厚くプリっとした食感も残す。そして昆布〆で旨味の補強。
シャリは硬めに炊かれ、米酢と香り付け程度の赤酢を少しだけ。
・鰯

脂もバッチリ。直前まで冷やしておいたおかげで臭みがない。目に見えないし細かいけどこういうことが満足度につながります。
・北寄貝

プリプリで肉厚。噛めば噛むほど甘味が増してシャリと調和していきます。
・春子鯛

物凄く柔らかく仕上げてありトロけます。
本日はカナダ産のマグロ。

どうしてもこの夏の時期は国産マグロは獲れづらいため、脂の乗った海外産を使う傾向にあります。
「高級店のくせに海外産のマグロが出てきたよ」とたまに批判めいたレビューを目にしますが、じゃあ冷凍なら満足しますか?いまの日本でこの時期は全国的に国産本マグロはなかなか獲れないのが現状です。批判するなら勉強しましょう。
・赤身

・白烏賊

周りの硬い部分でなく、中の柔らかい部分を細かく包丁を入れ、甘さを引き出す。
・中トロ

いいですね、この時期の脂は有難い。
・大トロ

この脂の甘みは「砂糖不使用のシャリ」だからこそ活きます。
・小肌

大阪ではもともと食べられてなかった小肌。
出世魚なので新子→小肌→ナカズミ→コノシロと成長する毎に名称が変わります。
ナカズミ、コノシロも市場には出ますが、身の厚さ、サイズとどうにも握りに合わない。と言うことで鮨屋では小肌が握られることが多いです。
江戸前では小肌はいかに美しく、美味しく仕上げられるか職人の力量が試されるネタであります。
こちらでは周りは強めに〆て中はフレッシュさを残したもの。脂ものって素晴らしい塩梅です。
・車海老

大きな車海老はしっかりと甘みを引き出されてます。温度も勉強されたんでしょうね。
片方には海老味噌を入れて一つで二つ美味しいすきやばし次郎スタイル。
・バフンウニ

北海道利尻。甘くてクオリティの高い雲丹です。海苔も直前で炙り華やかな香りは鮮烈。
・穴子

脂も乗ってホワホワで溶け感に感動します。特に穴子の仕入れに苦戦されてるようですが今回のは素晴らしいです。
・トロタク手巻き

・シジミ味噌汁

・玉2種類

プリン風とカステラ風の2種類。江戸前の店でもなかなか2種類出す店はないですがこれは素晴らしい仕事ですね。お弟子さんが半日もかけて作られてるそうです。江戸前鮨の唯一のスイーツ、玉でコースは終了。
ハートランド、黒龍一合、麦焼酎ソーダ割りでお会計32,500円。
親方含め皆様謙虚でどんどん吸収したいと言う想いが強いんで本当に応援したくなるお店です。ごちそうさまでした。
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