山形・酒田にあるラーメン店「ケンちゃんラーメン 本店」。
庄内地方のソウルフード「ケンちゃんラーメン 本店」とは?
いわゆるケンちゃんラーメンの総本山である。
小生が小学生の頃から通っているお店だ。初代は亡くなり、いまは二代目が腕を振るっている。
同じ酒田市には「ケンちゃんラーメン 平田店」が存在するが、こちらはその本店である。
「ケンちゃんラーメン 本店」は、1978年に山形県酒田市で創業されました。
そのルーツは、鶴岡市にある「鈴木そば」にあるとされ、創業者が「鈴木そば」で修行を積んだ後に独立し、開業したと伝えられています 。
尚、店名は「ケンちゃんラーメン」と「ケンチャンラーメン」の2つの表記があるがその理由は不明である。
メニューと注文スタイル
メニューは「中華そば」のみで、サイズは小盛、中盛、大盛から選べます。
また、味の濃さ(普通、こい口、うす口)や油の量(普通、油ぽく、油ぬき)を好みに応じて調整できるのが特徴。
油ぽくは甘味のある「腹脂」が入ってきます。これがプリプリでうんまいんです。みんな背脂と間違えてるが。
注文は口頭で行い、料金は後払いとなっています。
山形店ではタッチパネルの食券機であったり店によって若干違いがあります。
スープと麺の特徴
スープは、豚骨や鶏ガラなどの動物系と煮干し、昆布などの魚介系を合わせたダブルスープで、醤油ダレが効いた味わいです。
「こい口」にすると、醤油の風味が強く感じられます。
麺は自家製の手打ち太縮れ麺で、強い縮れとコシが特徴です 。
ケンちゃんラーメンの麺は一度見たら忘れることができないくらいインパクトが強い縮れ麺となっています。
中華そば 大盛りこい口・油ぽく 1,100円 2025年2月訪問
オープンは11時。10分前に到着したが、すでに店内は満席で3名ほど並んでいる。どうやら11時より前に店に入れるらしい。
外で待っていると煮干しのいい香りが漂っており、食欲が蠢くではないか。
メニューは中華そばのみ。口頭注文で、料金後払い。
しかしケンちゃんラーメンも普通の中華そばが1,000円の時代か。なんだか感慨深いね。
・中華そば 大盛りこい口・油ぽく 1,100円
滅多に来れないからと言って大盛りにしてしまった。久々の再会に胸が高鳴る。
表面を覆う液体油も大量だ。「油ぽく」はこうなる。
具材はチャーシュー、海苔、葱、メンマ、脂身。
何十年も前から全然変わってないビジュアルだ。
ラーメンが「おかえり」と言っている。
「ただいま」。
あら?バラ肉が入ってる。大盛りだからかな?
さて、スープはと言うと豚を使用した動物系のコク、鼻を抜ける爽やかな煮干しの香り、カエシのキレと見事なバランスがとれた三構造。
「こい口」にしたからか塩味は強いが一口目からガツンとした旨味を感じる。
何軒か他店へ行った時に「煮干しが弱い」と感じることがあったが、本店はしっかり煮干しが効いている。
しかし油にも独特な香りを感じる。他のラーメンでは味わったことがない独特な風味だ。
なんなんだ、この掴めそうで全く掴めない味わいは。こういうスープが一番再現が難しいんですよ。
さて、麺だ。
超ピロピロ捻れ麺。
加水率は低く、すぐにスープを吸ってしまうこの麺。
「どん兵衛」と表現する方もいるがこの麺こそケンちゃんラーメンなのだ。
多加水が流行っていても私はこの麺が好きだ。
しかも麺にもちゃんと香りがある。
本当に見事としか言いようがない麺だ。
永遠に残しておいてほしい食の文化遺産。
チャーシューはバラ肉以外はパサ気味。
いいのいいの、これがケンちゃんラーメンのチャーシューなのだ。
脂身は腹脂。背脂よりも甘味がある。
麺量はどのくらいだろう?大盛りで350〜400gくらいはあるだろう。東の二郎とはこのこと。
テーブルで食べてる女性は相方に「減らないね」と小声で言っていた。
麺を完食する頃にはさすがの私も苦しくなった。
けどやはり本店は凄かった。二代目になってはじめての訪問だが素晴らしかった。
代が変わると味もガラッと変わってしまうことが多いが、ケンちゃんラーメン本店は以前よりさらに磨きがかかっているようにも思える。ごちそうさまでした。
店舗情報
住所: 山形県酒田市ゆたか1丁目6-1
電話番号: 0234-33-3012
営業時間: 火曜日から日曜日まで、11:00~14:00
定休日: 月曜日および不定期の金曜日
アクセス: JR酒田駅から徒歩約17分、車で約5分
席数: 17席
支払い方法: 現金のみ(クレジットカードや電子マネーは不可)
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