東京・市ヶ谷にある日本料理店「香下」。
市ヶ谷駅から徒歩わずか約5分。
落ち着いた九段北の住宅街に静かに佇むのが、2025年3月に誕生した日本料理店 「香下(こうした)」 です。
「香下」ってどんな店?
店主の 香下尭之(たかゆき)氏 は、1989年生まれ。
辻調理師専門学校 東京校を卒業後、業界で一番厳しいとされていた神楽坂の懐石料理店 「懐石 小室」 で12年も研鑽を積まれました。
その後は立川のそば懐石 「無庵」 で2年経験を積み、2025年3月31日、市ヶ谷に念願の独立店を開業。
香下氏は「当たり前のことを当たり前に」「支えてくれた人たちへの感謝」を大切に、伝統の技巧に自身の創意を加えた「従来の枠にとらわれない日本料理表現」に挑戦しています。
季節の食材を存分に活かした料理には、セロリや羊肉、ローズマリーといった日本料理であまり使われない食材も取り入れられ、土地の美味しさと料理への探究心が融合した一皿に仕上がっています。
2025年9月訪問
オープンして速攻ミシュランのセレクテッドレストランに選ばれた、いま話題の「香下」へ。
場所は市ヶ谷駅A4出口から徒歩5分。
黒い外環に店内も黒いシックな雰囲気。日本料理店っぽくない作りです。
L字のカウンター6席のみ。重厚な扉や照明、器選びに至るまで店主の美意識が反映されています。
コースは15,000円に消費税、サービス料それぞれ10%。
日本料理店であまりみない食材同士の組合せは面白く、また一皿一皿のポーションも多めで満足感があります。
以下、いただいた料理。
・とうもろこしの冷製茶碗蒸し
焦がし醤油のジュレ、車海老、オクラという個性的な茶碗蒸しで、茶碗蒸しの中には弾けるような甘さのとうもろこしが隠れてます。
海老の旨味は濃厚で一品目からしっかりと胃袋を掴みにかかります。
・メイチダイ
この夏の時期に脂の乗るメイチダイ。寝かしてしっとりと旨味をまわしたもの。
・お椀
赤万願寺とうがらしを練り込んだ牡蠣しんじょとおかわかめ。
空気のようにふわりとしたしんじょの中には刻んだ牡蠣が隠れており、これまたユニークな驚きがある。
・里芋のとも和え、焼き霜にした帆立
里芋は物凄い粘り気ですね。山形のだだちゃ豆は香り高く、芋の甘味と相性がいいです。
・アオダイ
青ヶ島のアオダイを焼いたもの。かなり肉厚です。
鯛自体は脂はほぼなく、火入れによって滋味深い味わい。
日本料理店の魚料理としてはわりと地味ではあります。
好みで玉ねぎベースのニラと一緒に。玉ねぎの甘味とニラの香りで一気に華やかな味わいとなります。
・焼き茄子と鹿の柳川風
鹿肉、三つ葉、みょうが、牛蒡、実山椒。
まさかの鹿肉。アッサリとして食感としては面白いですね。牛蒡と相性いいです。
・酢の物
金時草、とんぶりなどの酢の物。
・万願寺とうがらしと雑魚の土鍋ご飯
万願寺とうがらし、雑魚の香ばしい香りのシンプル構成。
二杯目になるとお焦げと雑魚の香りが一層際立ちますね。茶漬けにしてもいいかも。
・梅の葛きり
最後は葛きりを目の前で作ってくれます。
「イカですか?」という頓珍漢な客もいるみたいだ。土鍋ご飯出てここでイカなわけがないでしょうに。まぁいま葛きり食べれるお店減ってますもんね。
金額内でかなり工夫とアイディアを感じられました。確かにこの金額なら人気が出るのもわかります。ごちそうさまでした。
店舗情報
住所:東京都千代田区九段北4-3-20 九段フラワーホーム 1F(Room 103)
市ヶ谷駅より徒歩約5分、JR・地下鉄線、各線利用可能。都営新宿線 市ヶ谷駅A4出口から徒歩約4分ほどの立地です。
電話番号:050-1724-6003
オープン日:2025年3月31日
営業時間:月〜土 18:30〜22:00(お客様全員揃ってから食事開始)/日曜定休
予約:完全予約制。予約はTableCheckや公式サイトから可能。7名以上や貸切希望は店舗へ直接問い合わせが必要。
席数・設備:6席(カウンター席のみ)、個室なし、貸切可能、全席禁煙、駐車場なし
予算:ディナーは15,000〜19,999円程度
支払い方法:クレジットカード利用可。電子マネー・QRコード決済は不可