東京・新橋の名店「新ばし しみづ」。

久々の再訪で貸切会。
ここは基本撮影禁止。だけど貸切会の時だけ撮影OK。

一応江戸前鮨についてお話しておきます。
江戸時代、
鮨をこの世に生み出したのが華屋与兵衛という方。
彼の流れを汲む店が1848年頃から営業してた千住の「みやこ」という店。いまは閉店してますヨ。
そこで修行した金七さんが浅草で開いたのが「弁天山美家古」。
ここはいまも営業してます。
で、そこの出身者が開いたのが神保町の「鶴八」であり、そこから独立した新橋の「鶴八」で修行して独立したのが「新ばし しみづ」となります。
長いねぇ。
つまり、「新ばし しみづ」は江戸前寿司の祖先の血を引いてるお店なんですね。家系ラーメンで言えば直系。
だから少し「今の鮨屋」に慣れてる人からすると印象が違うかもしれません。だって本来鮨屋のつまみはつまみ用に購入する事はありませんでした。

例えば赤貝。
握りで使わないヒモをサッと焼いて一味唐辛子をかけて出す。
鮨屋のつまみはこういうものだったんです。
だけどいつしか鮨屋が居酒屋化していまじゃどこもつまみ用に食材を仕入れる。
それがいい悪いではなく、昔の寿司屋はそうだったのです。
そもそもつまみなんてものは握りへの序章的存在ですから、つまみが鮨より目立っちゃいかんのです。
結婚式の新郎新婦よりも招待客の服装の方が目立つみたいな。
いまの鮨屋、酒の種類も沢山おいてますね。そりゃ利益になりますからね。
だけど昔の鮨屋は酒の種類は極端に少ない。

僕がすきやばし次郎に行った時も日本酒は一種類だった。

酒でなく、握りで金を取る。これが鮨屋の形です。
だから「新ばし しみづ」でも酒は極端に少ないです。

そもそもしみづでは「握りにします?つまみからにします?」と聞かれます。

椅子だってもっと座り心地いい椅子あるだろって言いたくなる丸椅子。

だけど人間工学的にみてしみづの丸椅子は誰がどの姿勢でもストレスにならないものです。むしろ背筋が伸びるってもんです。


握りの向きも客に対して垂直に置かれます。

他の鮨屋で斜めに置かれて、左利きの方は食べづらいと思ったこともあるかもしれません。

しみづでは「右利き、左利きの方も如何様にも」ということで垂直です。

掘るとまだまだ語れることがありますがこれ以上はウザくなるのでこの辺で。



これらを知らない人からすると
「新ばし しみづって酒も少ないし、つまみも質素だったよー」とか言いかねません。
批判する人に限って無知なのです。



食は改めて知識があるのとないのとでは印象が変わってきます。

伝統的な系譜のお店なのに清水親方は堅苦しい雰囲気はなし。何にでも興味を示すし、OMAKASEだってはじめた。

いいものはいい。頭でっかちになるより便利なものは使えばいい。鮨だって変わっていっていい。






清水親方がその姿勢でいてくれるから清水親方をリスペクトする鮨職人たちはだいぶ安心できる。
一年に一度は来て自分の立ち位置を見つめ直す場所となっている。ごちそうさまでした。
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