東京・渋谷にあるつけ麺店「道玄坂 マンモス」。
渋谷・道玄坂の坂を少し上ったところ。
郵便局の隣に、控えめな看板と提灯を掲げた一軒のつけ麺屋がある。
「道玄坂マンモス」。
2011年2月18日にオープンしたこの店は、
吉祥寺の名店「えん寺」から生まれた姉妹店であり、「ベジポタつけ麺」というジャンルを広めた系列のひとつだ。
「ベジポタ」──野菜が主役の新しいスープ文化
ラーメン業界において「ベジポタ」という言葉は今や定番になっているが、その起源は「えん寺」から始まった。
ベジポタとは「ベジタブルポタージュ」の略。
じゃがいも、玉ねぎ、にんじんなど複数の野菜を丁寧に煮込み、ペースト状にしてから、豚骨や鶏ガラなどの動物系スープと合わせたスタイルのことを指す。
このアイデアは、えん寺の創業者が日本そば屋で食べた「とろろそば」から着想を得たとされる。
スープにとろみをつけ、野菜の旨味で支えるという発想が、後に評論家・石山勇人氏によって「ベジポタ」と名付けられ、世に広まった。
吉祥寺「えん寺」がその原点であり、その後「中野・二代目えん寺」「池袋店」と続き、
2011年には渋谷に「道玄坂マンモス」が誕生した。
「道玄坂マンモス」ってどんな店?
場所は渋谷駅ハチ公口から徒歩5分ほどの道玄坂を上がる途中のビル1階。
派手さは一切なく、外観はあくまでシンプル。
中に入ると、カウンター11席だけのコンパクトな空間が広がる。
厨房では、若い職人たちが手際よく麺を茹で、スープを温め、丁寧に丼へ盛り付けていく。
麺は2種類から選べる
券売機で食券を購入すると、最初に必ず聞かれるのがこれだ。
「麺は胚芽麺ともっちり麺、どちらにしますか?」
この選べる麺こそ、マンモスの大きな特徴。
胚芽麺:小麦の胚芽を練り込み、香ばしさとザラッとした食感が特徴。
もっちり麺:ツルッとした弾力があり、のど越しの良さが際立つ。
どちらも自家製で、つけ麺に合わせた太めの仕様。
胚芽麺は特に人気が高く、野菜の旨味が溶け込んだベジポタスープとの相性が抜群だ。
2025年10月訪問
平日の12時に訪問で外待ちは6名。
先に食券を購入してから列に並ぶシステム。
並んでると店員さんが食券を取りにいきます。その時に「胚芽麺」か「通常の麺」か聞かれます。
おすすめは胚芽麺とのこと。
卓上にはらー麺タレ、お酢、ラー油、つまようじ、一味、胡椒、割スープのポッド。
・濃厚つけ麺 (胚芽麺)1,000円
そこまで待つことなく着丼。
濃厚スープにはチャーシュー、メンマ、水菜、柚皮。
麺の方に海苔。つけ麺に海苔は食べづらいと思う自分です。
まずはスープにはつけずに胚芽麺だけいただきます。
これが驚くほど香ばしく味わい深い。ここまで麺だけで味と風味があるのは珍しいですね。
麺は200g。茹で前でしょう。そこそこ満足させてくれます。
スープは粘度高め。
動物系は主に豚骨と鶏ガラ。長時間炊き出して白濁するまで旨味を抽出し、スープ全体のコクと厚みを支えています。
ここに魚介の香りを足し、さらに数種類の野菜を使用することでスープにとろみと甘みを加えて自然な旨味となっている。
優しい甘味にほんのりと優しく、そして角のない柔らかな旨味がある。
つけ麺としての塩味は感じるが、決して「しょっぱい」と思わせない絶妙なバランスが保たれている。
チャーシューは形があってないようなものだけどそれなりにトロトロでジューシー。
一方、メンマは細くてあまり存在感が希薄であります。
量も多過ぎずぺろっといただけました。
割スープは主に鰹の主張が強め。ドロスープが一気にシャバ系に代わり、爽やかな魚介の風味が鼻を抜けていく。
さらにここにきてシャキッとネギの食感が鮮烈であります。
「えん寺にめちゃ似てる」と思ったら姉妹店のようで、間違いなくつけ麺界に新たな風を生んだグループだと思う。ごちそうさまでした。
店舗情報
店名: 道玄坂マンモス(どうげんざか まんもす)
住所: 東京都渋谷区道玄坂2-10-1
アクセス:
・JR・東京メトロ「渋谷駅」ハチ公口より徒歩5分
・京王井の頭線「神泉駅」より徒歩6分
営業時間:11:30〜22:00(L.O.21:45)
定休日:無休(年末年始を除く)
席数:カウンター11席
電話番号:03-5459-3956
支払い方法:現金のみ(クレジットカード・電子マネー不可)
開店日:2011年2月18日
駐車場:なし(近隣にコインパーキングあり)
公式サイト/SNS:なし(食べログ・ラーメンデータベースに掲載)