東京・神泉にある鮨屋「すし菊地」。
オープンは1997年。
菊地さんといえば堀江貴文さんがよく通っているお店で僕も面識があったが今回ようやく来れることになった。
ちょいちょい挟む小ボケが何とも心地よくカウンターは笑顔に包まれている。この客足来も常連に愛される秘訣なんだろうなぁ。
コースはなんと17,000円。近日中に18,000円になる予定。だけど十分安いですよ・・・
なんでこの金額でいけるかと言うと食べてみてやはり「企業努力」が大きいかと思われます。
本来であれば破棄するであろう端材などもしっかり時間をかけて仕事をし、一品料理に仕立てる工夫も見事。
さらに40年来の付き合いのある仲卸による目利き、同級生が卸してるマグロなど信頼関係と菊地親方の手腕によってこの金額が成り立っている。簡単に感想として「コスパいい」とか言われると僕までもイラッとするけど間違いなく色んな人に響く鮨屋だと思います。
2024年7月訪問
・モズク蕎麦
モズクに麺つゆ、海苔、葱が入った蕎麦のニュアンスの一品。
・マコガレイ
江戸前のマコガレイを肝を包んで。
・トロ牛蒡と縞海老
中落ちと牛蒡。海の香りと大地の香り。これが合うんです。
・縞海老の頭
・ズワイガニ
出汁で伸ばした蟹味噌も絶品。
・玉子焼き
甘い懐かしい玉子焼き。あまり外で食べる機会がなくなった味だ。
一つは残った蟹味噌を乗せて贅沢気分。
・煮蛸
ヌメり取りに塩は使わずにひたすら揉んだ蛸は味がしっかりと残り、柔らかいのに蛸としての食感も備わっている。こういう丁寧な仕事が逐一活きてる。
・一年牡蠣
まさに小さいのに味は濃厚。
・平貝
魚のアラ、オリーブオイル、梅肉、味醂、すりごまを使った高級シーチキンも手が込んでいて絶品。菊地さんの端材を使ったエコな一品、素敵です。
・鰹と椎茸
パリッと皮目をフライパンで焼き、レアな赤身とのコントラストをはかる。海老しんじょの椎茸詰め。
・酢飯煎餅と鮟肝
余った酢飯を3日間感想させ、煎餅にしたエコつまみ。余市の鮟肝と共に楽しむ。
・大根と長芋の漬物
・銀鱈
塩をして鰹出汁に漬け込んだもの。
・墨烏賊のゲソ
味噌漬けでほんのりとした甘味が爽やか。
さて、ここから握り。
・白烏賊
包丁を入れ甘味を引き出した。
シャリは赤酢の優選で酸味は穏やか。どのネタにも合う優しい味。
・マコガレイ
3日寝かせた旨味と香りの余韻あるもの。
・新子
三枚付けでわりと酢が効いたもの。
・鯵
脂はないが旨味はある。
・赤身
冷凍し漬けにした赤身。ねっとりとして赤身の味もハッキリと。え、冷凍にネガティブなイメージもってる方、概念変わりますよ。
・白海老
・鰹
天身の赤身部分。きめ細かくしなやか。
・北寄貝
長万部。少し炙り香ばしさと甘味を引き出す。
・中トロ
こちらも冷凍を塩水解凍したもの。かなり濃厚です。めちゃ旨い。
・縞鯵
天然で脂はあるけどしつこさはない。身質は滑らかで旨味と香りの余韻長し。
・イクラの軍艦
窒素冷凍したイクラ。醤油は少し、鰹出汁で味付け。
・ムラサキ雲丹
・味噌汁
トロロ昆布と葱の味噌汁。塩分を取ってきたのであえて甘めの味つけ。
・穴子
・カボスゼリー
つまみ15品、握り14品。お酒も飲んでお会計約22,000円という破格の値段。
素直に凄いと思います。この品数、手間暇かけた料理の数々。サービス精神旺盛な接客。そしてこの値段。
そりゃ常連に愛されるわけだ。ごちそうさまでした。
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