2024年7月訪問「シェフが代わりフレンチからイタリアンへ舵を切った」
東京・神谷町のカジュアルレストラン「MISTRALE」。
2024年6月3日にリニューアルオープンを果たし、
シェフは日本人とイタリア人シェフのダブルシェフとなり、コンセプトもフレンチからイタリアンへ変更となった。
日本人シェフは和食での経験があり独創的なイタリア料理とイタリア人の本場のイタリア料理の二本立てとなる。
近澤シェフの作り出す和やフレンチを織り交ぜた繊細な料理に、マックスシェフの本場のイタリア料理はここでしか味わうことができない。
特にカルボナーラは必食かと思います。
日本のカルボナーラは生クリームを使うがイタリアでは使いません。使ったら怒られるレベル。
マックスシェフの作るカルボナーラは卵、チーズ、胡椒、グアンチャーレ(豚の頬)のシンプルなもの。だけど物凄い奥行きがある。まさに私がローマのロッショーリで食べたものとそっくりだった。
コースは13,200円。
・前菜
鮎のフリット、鰹のカルパッチョ、キャロットラぺ。
・蕪とフルーツトマト、6種類のハーブを練り込んだズワイガニ、土佐酢のジュレ、生うに、
あえて大きめのカットにすることで食感のマリアージュをはかる。
蕪はやはりピューレにするより噛む方が旨い。
・スズキの茶漬け
焼いたリゾットの上にスズキが乗っており、ここに浅利出汁、白ワイン、をかけて。
和寄りのイタリアンで味わいは繊細。
・黒毛和牛の内腿
火入れはフランス料理だ。
ソテーしたフォアグラ、トリュフソース、じゃが芋のピューレ、付け合わせがヤングコーン。
・本場のカルボナーラ
卵黄、チーズ、グランチャーレ、胡椒だけのシンプルなのに奥深く濃厚なカルボナーラ。
・トマトソースパスタ
ニンニク不使用なのにコクがある。難しいことしてないのに味がまとまってる。
・本場のティラミス
ジューシーであっさりとしてる。イタリアの家庭で食べるティラミス。
本日の飲み物
お会計は約18,000円。
シェフは和食もフレンチもイタリアンも経験し、イタリア人シェフまでいるんだからもはや「何でも対応します」は嘘じゃない。本場の大胆なイタリア料理も楽しめ、繊細なイタリア料理も楽しめる凄い店。ごちそうさまでした。
2023年12月訪問「お洒落なカジュアルフレンチ」
東京・神谷町のフレンチレストラン「MISTRALE」。
いま密かに話題のカジュアルフレンチレストラン。
前回、昼に「白土」の白土シェフとワインだけ飲みに来たが今回はガッツリ夜にコースをいただきにきました。
オープンは2022年7月19日。
神谷町の大使館路地裏に位置し、コースだけでなくアラカルトも対応。
店名は台風のような突風「ミストラル」とジョルジオ・アルマーニのマエストロ(偉人)を組み合わせた造語。
シェフ: 佐藤烈貴さん
1983年岩手県生まれ。フレンチに興味をもったきっかけは「なんかカッコ良さそうだったから」。
とんかつ屋でバイトをしていた時に客が残して帰るのに疑問を持ち、自分は残られない料理を作るという事で大阪で料理の勉強を開始。
大阪心斎橋フランス料理店「ヴェルミヨンマホロバ」、東京「ルシェクリ」「ボウ・デパール青山倶楽部」にてスーシェフとして務め、銀座「アルマーニリストランテ」にて34歳の若さでキッチンシェフとなる。
2021年4月東麻布モダンフランス料理店「レストランとたぬき」エグゼクティブシェフ、
MISTRALE神谷町シェフ・ド・キュイジーヌに就任。
フランス料理の古典を大事にしており、さらにアルマーニでイタリアンを学んだことでハイブリッドな料理を作る。
肝心なのは重い様で、軽いを徹底していること。五味と食感を散らし古典的でどこか斬新な料理を味わえる。
コースは6,600円、11,000円、16,500円の3種類とアラカルトも対応。
今回は11,000円のコースにペアリングをつけて。
以下、いただいた料理。
・アミューズ
パリソワールという伝統的なフランス料理のアレンジ。
下からコンソメのジュレ、カボチャのピューレ、キャビア、柿、レモンの塩漬け。
普通はジャガイモだけど季節のカボチャで。
ディルの香りが爽やかです。
ちなみにパリソワールとは「パリの夕暮れ」という意味でジュレが夕暮れ、ピューレが雲を表してるんだとか。素敵な料理名。
・前菜
牛蒡、帆立、チョリソー、縞鯵という不思議な組合せで全部一緒に口内調理。
肉肉しい帆立が主体となり、それぞれ横軸で味わいが展開していく。
・オマール海老のビスク
レモンをふんだんに使用し、濃厚なのに軽さを出したオマール海老のスープ。
松茸は備長炭で焼き、焦がした葱、オマール海老と香りのコラボレーションを楽しむ。
・甘鯛の鱗焼き
ジャガイモをまとわせた甘鯛のうろこ焼。
食感、香ばしい香りも味となる。
・大山どりの丸焼き
目の前で手際よく解体作業。その後、もう一度パリッと焼き上げた。
蓮根は85度で2時間火を入れて低温調理。
ニンニク、塩で味付け。
皮はパリッと、身は柔らかく。これだけで十分旨いが黒トリュフのソースで一気にフレンチに。
・季節の和栗を使ったモンブラン
スポンジの生地、シャンティ、チョコレートのグラノーラ、バニラアイス。
こちらも重そうで軽めの仕上がり。
本日のお酒
伝統的なフランス料理を大切にしているが、素材をあえてピューレにせずに、レモンをふんだんに絞ったり、オリーブオイルを垂らしたり、イタリアン要素もある不思議な料理。
この価格、このワインの種類、BARの様な居心地の良さ。
デートでも、友人とも使えるいいレストランだと思います。ごちそうさまでした。
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