東京・銀座にあるフレンチレストラン「アマラントス」。
溜池山王にあった同店が、2025年3月に銀座に移転。
2021年溜池山王で誕生し、瞬く間に話題を集めたアマラントスはシェフ宮崎慎太郎のキャリアの集大成。
ル・ブルギニオン、ヌーヴェルエール、リッツカールトン東京など錚々たる名店で腕を磨き、渡仏経験も持つ実力派だ。
ちなみに宮崎シェフへのインタビューはこちらから。だいぶ濃厚なヒストリーが聞けます。
店名の「アマラントス」は古代ギリシャ語で「色褪せない花」。その言葉どおり、記憶に残るレストランであることを誓うかのよう。
銀座の新店舗は「一度見たら忘れられない」がコンセプトでデザイナー森田恭通氏が内装を手がけている。豪奢な内装とオープンキッチンが躍動感を生む。
スタッフも増員され、サービスも料理もさらなる高みへ。
料理は古典を踏まえながらも、構成、食感、温度に驚きがあり、どこか温もりも感じる。
さらに特筆すべきはパティシエ宮島由香里の存在。パンもデセールも突出した完成度で、コースの世界観を美しく締めくくる。銀座という舞台にふさわしい、唯一無二のフレンチがここに誕生した。
2025年4月訪問
おまかせコースは33,000円。
春巻き、キャビア、真鯛、クグロフ、フォアグラ。
桜の香り、蕎麦の香り、グリーンピースの香り、、、宮崎シェフは香りと食感を大事にされ五味も刺激する。バランスがよく、シャンパンを欲する秀逸なアミューズ。
ホワイトアスパラの根本の方を使ったクリアなスープ。ほろ苦く、でも柔らかな甘味もある。最後にはどこかトウモロコシのようなニュアンスも感じます。
ホワイトアスパラガスのブランマンジェ、コンソメのジュレ、雲丹。
ジュレにはホワイトバルサミコを入れ酸味を効かせることで雲丹とアスパラとのバランスをとっている。
すげぇ、ホワイトアスパラガスだけで3品目。
皮をむかずに直火で焼き、皮をむいたアスパラガス。ソースはコルニッション、ケッパー、エシャロット、パセリなど。クラシックだけどみずみずしいアスパラと濃厚なソースが調和。
そしてなんとここまでアミューズ。
そしてアマラントスと言えばパンですよ。シフォンサレ(甘くないシフォンケーキ)にはトリュフとコンテチーズを入れて。もはや飲み物レベル。
平貝、新玉葱、カルダモン。下には新玉葱のピューレ、カルダモンの香りのソース、ハーブオイル。
薄いクルトンも美しいです。甘味のある新玉葱のピューレ、平貝の食感とクルトンのサクッとした食感がいい。
フランス・ブルターニュのオマールと日本の人参を合わせた一品。
人参のソースは酸味とスパイスを効かせ、ナッツの食感と香りがまた個性的。
マドレーヌ。焦がしバターとアジョワン。
リードヴォーのフリット。クミンや胡椒を効かせたソース、フヌイユのピューレ、アクセントに花山椒。
全体的にスパイシーな味わい広がる。
愛媛の白甘鯛。鱗焼きは一度鱗を外し、身はポワレして再度ちょうどいい量の鱗を戻すという凝りよう。
ホタルイカを叩いたものと斬新な形状のホタルイカのチュイル、サフラン、真ん中に鎮座するソースは甘鯛の出汁とホタルイカの出汁をわせたもの。
まずこのチュイルはホタルイカの旨味が凝縮されていてこれで焼酎でもいきたいくらい旨い。
青森県産の銀の鴨のロースト。同業も感動する美しき火入れ。
鴨の詰め物のガランティーヌはどこかソーセージのようなニュアンス。
内臓のペーストとじゃがいものピューレ
八丈島のフルーツレモンのシャーベット。上には紅マドンナとデコポンのシャーベットにレモンチェッロのソースと和えている。甘味、酸味、香りとフルーツを超えたデザートになっている。
メレンゲの中には蜂蜜のムース、アーモンド、ルバーブのソース。
メレンゲが溶けるとこれまた香りや甘味、酸味などが現れる。緻密で美しくて、儚い。
本日のペアリング
お会計は約52,000円。
全ての料理が美しくて、美味しい。このコースを仕込むのにどれほどかかるのだろう?圧巻のコースでした。
サービスの鴨志田さん、実は絵がプロ並みに上手で素敵な似顔絵をプレゼントしていただきました。
こちらこそありがとうございます!
店舗情報
住所:東京都中央区銀座5-6-7 SANWAすずらんビル 9階
最寄駅:東京メトロ銀座駅 A1出口より徒歩すぐ
営業時間: 月〜金:18:00〜24:00 土日祝:12:00〜13:00、18:30〜24:00
定休日:不定休(店舗にお問い合わせください)
予約:オンライン予約可(公式サイトや一休レストランなど)
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