東京・銀座にある日本料理店「銀座 虎あら」。
2025年6月、銀座の地に新たな和食の名店が誕生しました。その名は「銀座 虎あら(Koara)」。
地元新潟で鰻料理を経験し、京都の茶懐石の名店「未在」で研鑽を積んだ物江英明(ものえ・ひであき)氏が開いた懐石料理店。
開業からわずか数か月で、グルメ界隈では「次世代の銀座和食シーンを担う存在」として注目されています。
「銀座 虎あら」ってどんな店?
「虎あら」は、銀座八丁目の雑居ビルの3階にひっそりと構える日本料理店です。
アクセスは銀座駅から徒歩7分、新橋駅から徒歩5分という立地。
カウンターは9席と個室4席を備える小規模ながら、贅沢な空間設計がなされており、和食の真髄をじっくりと堪能できる造りになっている。
店名の「虎あら (こあら)」はその名の通り「コアラのように愛される存在になって欲しい」という願いが込められている。また「虎」は個性と自立、直観に従って生きることの価値を象徴する存在。
こう考えると「虎あら」という店名には強くも、柔らかいイメージがあって親しみやすさがあります。
コースは食材の鮮度を最大限に活かすため一斉スタート制。昼は12:00から、夜は18:00と20:30の二部制で提供されます。
店主・物江英明氏の歩み
店主の物江英明氏は、新潟県出身。地元の老舗鰻店で基礎を学んだ後、京都の「未在」にて8年間にわたり茶懐石の哲学と技術を磨きました。
「未在」といえば、京都でミシュラン三つ星を獲得する日本料理の最高峰と称される茶懐石の名店。四季折々の食材と器を通じて“ひとときの完成美”を演出するその流儀を、物江氏は直に学びました。
さらに、自らのルーツでもある鰻料理への知識を取り入れ、「虎あら」では懐石の枠を超えた独自の料理も披露。
新潟出身らしい米や発酵食材への感覚も組み込まれており、銀座で唯一無二の懐石体験を実現しています。
2025年10月訪問
新橋寄りの銀座8丁目のJUNO銀座誠和ビルの3F階に位置する。
エレベーターがあくと女将さんが挨拶してくれます。
店内はまさに「銀座だなぁ」と思わせてくれる凛としたカウンター9席と個室あり。
基本はおまかせ28,000円税込サ別。
昼は12,000円税込サ別。
9月〜10月のこの時期は松茸入りコースのため、39,000円税込サ別。
料理は店主が学んだウナギ料理に「未在」の料理美学と哲学を融合させたもの。
どの料理も美しく、バランスに富んでいるのでさすがです。まだオープンして4カ月ほどなので食べログでも点数は低めですがこれから徐々に上がっていくことでしょう。
以下、いただいた料理。
・柿とアワビの利休和え
千利休が胡麻を使った料理を好んだことから胡麻和えのことを「利休和え」と呼ぶ。
軽く昆布の香りを移した雲丹、柿の甘さ、アワビの食感、胡麻の香りと見た目も香りも食感も華やかな一品。
・八寸
めちゃ豪華で美しい八寸。しかしこれは八寸と呼ぶのかな?ちなみにこれで二人前です。
クラゲとトマトの酢の物、キノコと春菊のお浸し、秋刀魚の山椒煮、鱧の南蛮漬け、新丸重(さつまいも)のレモン煮、新銀杏の松葉打ち、湯で落花生、ウナギの押し寿司。
ウナギの押し寿司は店主が一番最初に働いたお店の料理だそうで思い入れがあるようです。
これだけの八寸を提供するのにどれだけ仕込みが必要なのか。考えると恐ろしいです。
このお店に限らず八寸って冷めた料理ばかりで正直好みではないんだけど、なんだかお店の心意気をいただくような感覚で毎回いただいてます。
・鱧と松茸のお椀
鱧の甘味に松茸の香り、まさにこの時期ではないといただけない料理。
綺麗な鰹出汁に柑橘の酸味が爽やかです。
・お造り 真鯛
淡路の真鯛。
・お造り 鰆
瀬戸内。皮目を炙り香ばしく仕上げ、上にはおにおろしで作ったポン酢おろしを合わせる。
・ウナギカツ
ウナギをカツをするのってはじめて。
煮てあるので衣はサクッとして皮と身のゼラチン質が溶けだし、なかはトロっと食感コントラストになっている。
・焼き松茸と仙台牛ランプの炭火焼
上には生の粒胡椒。
スダチと金山寺味噌。
・里芋の唐揚げと毛ガニと松茸の餡掛け
料理全部に松茸が絡んでくるんだ。サクッとした里芋にカニと松茸の香りのある濃厚な餡が絡む。
・食事
焼いた松茸を土鍋に入れて蒸らす。
完成。
・シジミの赤だし
・ウナギの土鍋ご飯
まさかの土鍋ご飯2つめ。
タレはわりとしっかり甘めのタレです。上には木の芽で香り付け。
二杯目でお茶漬けにしてくれます。
茶漬けは出汁ではなく、京番茶。
京番茶のほろ苦さと鰻の甘ダレが見事なバランス。
・虎巻き
虎柄の生地で大納言小豆を巻いたお菓子。
クレープのような生地に嫌味なき甘さの餡。
・お抹茶
・水菓子
シャンパーニュのジュレで煮詰めた信州の黄金桃と洋ナシ。ほかにラズベリーとブルーベリー。
お会計は飲み物込みで約50,000円。まぁまぁな金額だけど、店主のウナギの技術に存分に松茸を盛り込んだ贅沢コース。接待、デート、会食と様々なシチュエーションで使えるお店。ごちそうさまでした。
店舗情報
住所:東京都中央区銀座8-7-7 JUNO銀座誠和ビル 3F
アクセス:銀座駅より徒歩5分/新橋駅より徒歩5分
営業時間:昼 12:00 一斉スタート/夜 18:00/20:30(2部制)
定休日:不定休(「TableCheck 上 日曜・祝日・不定休」表記あり)
席数:カウンター9席、個室あり(個室席数 4席)
駐車場:なし
予算目安:コース価格帯 約¥28,000~
支払方法:クレジットカード可
禁煙・喫煙:店内禁煙(電子タバコ含む)
創業(開業日):2025年6月9日オープン
ジャンル:日本料理・懐石料理(和食・割烹)