神奈川・関内にある鮨屋「鮨 みやした」。
オープンは2024年4月。
「常盤鮨」の跡地にオープンした「鮨みやした」。宮下親方は京都の「鮨 まつもと」から独立された方。ということは新橋の「新ばし しみづ」の孫弟子に当たるというわけです。
そうそう、清水親方から「孫弟子が新しく店出したんで行ってやってください」と言われてたのを思い出し早速予約させていただきました。
来てみるとまさに系譜をかんじさせる暖簾に胸が高鳴る。
扉をあけると「いらっしゃいまし」。
親方:宮下浩幸さん
長野出身の宮下さんは今年で33歳(2024年時)。湯河原の旅館で働き、京都の「鮨 まつもと」へ修行へ入り、今年横浜関内で独立。
現在は奥様とお二人だけでお店を切り盛りされ、接客も誠実でとても好感がもてます。
凛とした江戸前の鮨屋の店内で温かくも柔らかい空気が流れています。
2024年9月訪問
・岩モズク
目が覚めるようなシャキッと食感軽快。酸味で食欲を掻き立てます。
・松川鰈
・蛸
柔らか煮ではなく、しっかりと蛸としての食感と味をダイレクトに感じられます。特に香りが凄くいい。
・甘鯛のお出汁
・鰹
まるでトロのような赤身と脂感。素晴らしい鰹です。
・鮑、平貝
ムチっとした鮑は食感、香りよく、平貝は軽く火入れして味を引き出している。
・太刀魚の塩焼き
・あん肝
王道なあん肝煮付け。雑味なく味わいは澄んでいて旨みはふくよか。
さて、ここから握りに。
・墨烏賊
酢飯には赤酢を使用。
砂糖不使用で真っ直ぐな酸味と塩味がネタの甘味、味わいを引き立てます。あぁ、そうだ、まつもとさんのシャリってこんなんだったなぁ。
正統派で硬派な江戸前のシャリ。
・小肌
みっちりとした身、キュッとした酢〆による酸味にシャリの酸味が合わさる。小肌の脂のおかげでただ酸っぱいだけじゃない。
・赤身
マグロは結乃花から。
・中トロ
この脂の甘さとシャリの組み合わせこそが真骨頂。
・煮蛤
・車海老
大分の天然。味がしっかりとしてます。
いつも天然を使っているわけじゃないそうだ。
・春子鯛
春子鯛だと酢飯の美味しさが際立ちます。
毎回思うけど春子鯛はシャリを楽しませてくれるネタだ。
・赤貝
閖上の華やかな香り。鮮烈!
・〆鯵
酢で〆た鯵。おかげで脂の甘味が際立つ。
鮨とは酸味が甘味を引き立てる。
甘味を引き立てるなら酸味を上げてバランスを取る、まるでシーソーみたい。
・雲丹イクラ丼
雲丹が甘い。漬けないイクラもシャリとのバランスがいいです。
・穴子
・玉
この日はビールとお茶だけなのでお会計は約24,000円。
東京から出発し、京都を経て、江戸前鮨が関内へ上陸した。とても着飾ることなく、実直な鮨に和やかな雰囲気。どう考えてもいいお店じゃないか。ごちそうさまでした。
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