【麻布十番】薪鳥 新神戸「もしも薪火だけで焼鳥を焼いたら…鈴田式に続く薪の可能性を追求した唯一無二の焼鳥屋!」

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焼鳥

【薪】で焼鳥を焼く話題の「薪鳥 新神戸」へ。

鈴田式」に続く「肉匠 堀越」の新たなお店で今や予約困難店。場所は麻布十番駅から出てすぐです。

おまかせコースは15,000円。

炭焼きの焼鳥のいいところは火力が強く、皮目はパリッとして身はふっくらと。そしてジューシーで躍動感ある串が仕上がるところ。火力が強いのでその分気をつけないと焦げるのも速いが。

逆に薪焼きは炭焼きではできない繊細な焼きを楽しめる一方苦労の連続だ。

火は一気に燃え上がるが火が当たらない所は全然焼けない。火力は強いように見えて実は弱い。故に長時間焼いてると今度は焼き過ぎて身が硬くなってしまう。均一に焼くのに凄く苦戦するのだ。

さらに薪はすぐに燃え尽きて灰になってしまうため常に薪をくべる必要もあるからめちゃめちゃ厄介である。

そんな誰もやらなかった薪焼の焼鳥に勇猛果敢に挑戦するのが店主の疋田豊樹さん。日本料理を経験したのちに今はなき東銀座の「たて森」で焼鳥に魅せられる。

実際に疋田さんの焼きをいただた感想としては皮やソリ、手羽先などいわゆる強い部位はどうしても炭による躍動感のある焼きや薫香を求めてまうが、レバーやハツなどの内臓系だとしっとりとして薪焼きによる潤いに満ちた串がいただける。

なるほど、薪焼きだと部位によってはかなりマッチするんだという事がわかる。途中で出てきた食パンなんかはこれ以上ない理想的な焼き加減だ。

たとえば鮨屋の赤酢、米酢みたいに炭と薪を部位毎に分けて焼いたら凄い焼鳥屋が生まれそう…価格は跳ね上がるだろうが…

以下、いただいた料理。




高原比内地鶏のもも肉

ちゃんと皮パリです。ここまでもってくの大変だっただろうなぁ。グッと力強さのある弾力、内包された肉汁、比内地鶏の旨味もしっかりと引き出されている。不思議な感覚だがいつもの炭による薫香ではなく薪焼きの香りが品を纏わせる。

刺身

高原比内地鶏のむね肉の叩き、ササミ、キンカンのカラスミ。しっとりとして特に皮が旨い。

長州どりレバー

とろっとろ。レバーが持ってる水分が全然飛んでない。焼けてるのに液体の様な薪焼きのいいところが出てる。

マッシュルーム

米粉をプラスした塩と共に。めちゃめちゃジューシーです。

鶏焼売のお椀

鰹の一番出汁。

長州どりのハツ

しっとりとしてるけどちゃんと火は入っている。脂はあるがスッと流れていく軽やかさがある。旨いなぁ。特に内臓系は。

尾びれ

上には自家製のハリッサ(チェニジア生まれの辛いスパイシーな調味料)。パプリカの香りと薪の香りがなんとも魅力的。




焼き茄子のすり流し

生姜と紫蘇。

名古屋コーチンの砂肝

火入れなさすぎずというか絶妙です。全然硬くない。

ジャガイモ(インカのめざめ)

上にはチェダーチーズ。甘みもあってしっとりと。

薪でやいたパン

上には鶏のリエット。

炭火で焼いたような強いカリカリ感はなく、サクッとして中はふわっとしっとりと。こりゃ薪だからなせる技。いや、誰が焼いてもこうはならないだらう。さすがです。

フルーツトマト

ハツモト

旨い。だけどどこかで炭の香りを求めてしまう自分がいる。

高原比内地鶏の手羽のねぎま

旨い。だけどこういう強い部位はどこか炭の香りを求めてる自分がいる。脂と炭って相性いいのかもね。




万願寺唐辛子

そぼろご飯

ニラ入り

そぼろもちゃんと薪焼きで香りがついてます。これはバランスが凄くいいです。

次に玉子入り

飽きさせない様に生姜が増えてます。最後までぬかりなし。

自家製の燻製生キャラメル

本日のお酒(ボトル)

ハイボールにて

個人的な感想としてはソリとか皮だとか脂や旨味が強い串だと薪による品のある香りは若干物足りなさを感じる。だから今回そう言った「強い串」は出なかったのも納得。

逆に瑞々しく仕上げる薪焼きは内臓系に合ってると思われる。薪焼きは炭火にはできない境地がある。

薪焼きということで提供に時間がかかるかと思われたが全く間延びせず気の利いた一品料理が次々と出てる。オペレーションもかなり計算されているのがわかる。

お会計は一人約24,000 円。ビール、ハイボールにワインボトル一本入れてこの値段なのでむしろ良心的だと思う。予約が取れなくなのも理解できます。心なしか帰りはキャンプ帰りみたいな匂いが笑 ごちそうさまでした。

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