東京・六本木一丁目、アークヒルズサウスタワーの1階。
このビルの一角に、世界のグルマンが「ここだけは別格」と囁く鮨店がある。
「鮨 さいとう」──。

カウンター8席の完全紹介制。
予約が取れないを通り越し、予約をすることすら許されない店。
それが世界に名を轟かせる鮨の聖地だ。
「鮨 さいとう」ってどんな店?
「鮨 さいとう」は、2007年に創業した東京を代表する江戸前鮨の名店。
創業者であり店主の齋藤孝司(さいとう たかし)氏は、1972年千葉県生まれ。
高校卒業後、都内の寿司店で修業を始め、2000年には名店「鮨かねさか」に入店。
職人としての腕を磨き、2004年には「かねさか」赤坂店の責任者に就任。
そして2007年、自身の名を冠した「鮨 さいとう」を赤坂で開業した。
開店からわずか1年、2009年の『ミシュランガイド東京』で三つ星を獲得。
以来10年連続で三つ星の栄誉を保持し、
“世界最高峰の寿司”と称される存在へと上り詰めた。
2014年には現在の六本木一丁目・アークヒルズサウスタワーへ移転。
完全紹介制に移行したことで、ミシュランの評価対象外となったが、その名声は揺るがない。
“江戸前の正統”を極めた齋藤氏の哲学
齋藤孝司氏の握りは、よく「完璧なバランス」と称される。
シャリは赤酢主体で酸味控えめ。
温度は一貫ごとに最適化され、ネタとの融合を計算。
一秒の狂いもなく、口の中でふわりとほどける瞬間を設計している。
「寿司は“握る”ものではなく、“仕上げる”もの。」
その言葉通り、
シャリとネタが口内で一体となった瞬間、すべてが完成する。
ネタは豊洲市場のみならず、全国の漁師から直送。
熟成の見極め、塩と酢の締め方、煮ツメの艶。
どれもが精密機械のように正確で、それでいて温もりがある。
ミシュランと世界が認めた理由
2009年の初掲載から10年間、ミシュラン三つ星を維持。
その後、紹介制移行に伴い審査対象外となったが、評価はむしろ神格化した。
2018年には「Asia’s 50 Best Restaurants」にもランクイン。
食べログアワードでも毎年「Gold」常連。
世界中のシェフたちが人生で一度は訪れたい寿司店と称える。
かつてジョエル・ロブションも、アラン・デュカスも訪れ、「完璧すぎて怖い」とまで言わしめた、孤高の鮨職人である。
予約と紹介制について
現在「鮨 さいとう」は完全紹介制。
常連客または既存顧客の紹介を通じなければ予約できない。
電話・ウェブ予約は不可。
理由はシンプルだ。
「全てのお客様に同じクオリティを届けたい」。
そのために、客層や空気を統一しているという。
一見閉ざされたようでいて、その姿勢は寿司を守るための防御でもある。
海外展開
齋藤氏監修の「Sushi Saito」は、
マレーシア・クアラルンプールのリッツカールトン内や、
香港にも店舗を展開。
現地弟子が握るが、ネタの扱いやタレは本店の哲学を継承。
本店の技を世界へ伝えるアンバサダー的存在になっている。
2017年10月訪問
2010年から9年連続でミシュラン三つ星を獲得しているお鮨屋さん。
食べログでは鮨部門で日本一位。
グルメな方なら知らない人はいない程のもはや伝説的なお店。
時間は経ってるがせっかくなので記録として残しておこうと思う。
私がこの店を訪れたのは2017年の9月。
基本的に常連だけでまわしているお店なので一見さんが予約を取るのはまずほぼ不可能。
とあるルートからなんとか席を確保してもらい急遽昼間に行くことが決まった。
場所は六本木一丁目駅のアークヒルズサウスタワー1Fにある。
時刻は昼の12時。ぴったりに店は開いた。
ネットで何度もお顔を拝見した大将の斎藤さんが目の前に。
とてもフランクな感じ。
「緊張して食べても美味しくないじゃない」そんな声が聞こえてくる。
写真撮影もOK。というか他のお客さんもパシャパシャ撮ってる。
客層はいかにも旦那が金もってそうな貴婦人や若い大学生の女子達。
もはや昔ながらのお堅い鮨屋イメージとはまるで違う。
まずはビールで乾杯
・生イクラ
・蒸し鮑と蛸
鮑は山葵と、蛸はそのまま甘く味付けされている。どちらも噛み締めると旨味を感じる。
・鰹のたたき
皮は炙られてパリパリの食感と鰹の濃厚さがいい。
・雲丹(佐賀の唐津と長崎の壱岐産)
2種類の味の違いを楽しむ。
どちらも甲乙つけがたくまろやか&クリーミーで美味しいです。
・毛ガニ
・穴子の白焼き
身がホワホワ。日本酒が進む。
ここから握りへ。
・ブリ

脂の乗り加減が半端じゃない。
まるでトロを食べてる感じ。
だけど下品さはない。
シャリは少量づつお弟子さんが斎藤さんの掛け声と共に都度持ってくる。
温度管理を徹底しているようだ。
・小肌
・赤身の漬け
・中トロ

鮪の濃厚な部分と脂がいい具合に混ざった部分。美味い。
・大トロ

口内に上質な鮪の脂が広がる。
・烏賊
噛むと歯がスッと入る。とにかく柔らかい。
・車海老

ブリンブリンの食感と甘みが凄い。
これぞ江戸前の仕事。
・鰮
・白海老

ネットリとして甘みが凄い。
・鯵

・紫雲丹
本日3種類目の雲丹。さっきの2種類とも味が違う。
・穴子
・ネギの味噌汁
・卵焼きと巻物
鮨屋を回り始めの頃に伺ったのでいまより他店との違いがわかっていないのでまた行きたいな。
店舗情報
店名:鮨 さいとう(Sushi Saito)
住所:東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワー 1F
アクセス:東京メトロ南北線「六本木一丁目駅」直結(徒歩約1分)
営業時間:
昼 11:30~13:30
夜 17:00~23:00
定休日:日曜・祝日
席数:カウンター8席のみ
ジャンル:江戸前寿司
予約:完全紹介制(電話・ウェブ不可)











コメント
コメント一覧 (2件)
確かに廻り始めの頃に行くのは、勿体無かったかもですね^_^ ;
イッコーさんの動画は有名とか関係なく等身大を見せてくれるので本当に参考になります