今年に入って鮨全国制覇企画再スタート。
今回は岡山県へ。
岡山というと「すし処 ひさ田」か「鮨 縁」が有名だが前者はアクセスの悪さ、週3日営業、店内撮影禁止とかなりのハードルの高さなので断念。
ということで岡山駅からもアクセスのいい「鮨 縁」を一ヶ月前に予約した。
羽田から1時間20分程度で岡山桃太郎空港へ到着。
空港からはバスで岡山駅までは約30分。
無事に岡山駅周辺のホテルにチェックイン。
18時前には店前に到着。
店内はカウンター8席のみ。
高級感漂うカウンターに洗練された空間。
18時の一回転のみだと言うから驚き。
時間を気にせず楽しんでくださいという想いがあるのだろう。
大将はこの辺りで修行された様だ。
寿司下駄を濡らし提供。
それでは「おまかせコース」一斉スタート。
氷魚の茶碗蒸し
出汁が優しく身体の奥から温まる。
のれそれ(岡山方言でべらた)
穴子の稚魚で岡山では「べたら」と呼ぶ。
よく見ると目が見えるので抵抗ある人もいるんだろうな。
つるんと舌触りが良く美味。
太刀魚
直前で炙った天然の海苔が上にのっており、ハーブと共に。
肉厚な太刀魚は半レア状態でふわふわっとした軽さがありしっとりと口内で身が崩れていく。
脂もそこそこに。
馬糞雲丹とシャリ
温度は低め。
雲丹のまろやかさよりもシャリの酸の印象が強い。
シャリは切りたてだから香りがたつ。
穴子の干物
本日のお気に入りのつまみ。
パリッとして香ばしく噛めば噛むほど旨味を感じる。
咀嚼を重ねるごとに脂もでてきていい酒の当て。
牡蠣の握り
岡山産産の牡蠣を握りにしたもの。
先程のシャリよりも切ってから時間が経過したおかげで赤酢の酸が少し飛んでいる。
握りのサイズは気持ち小さめだけど酒飲みの自分にはまさにベストサイズ。
せっかく東京から来たということでお酒は全て岡山県産のものを半合づついただくことに。
虎河豚の白子
ポン酢仕立ての餡掛けと共に。
ぶちゅっ、とろんと極上の白子が舌を覆う。
山椒が何気にいいアクセント。
鰆の握り
燻した鰆に塩胡椒で味付け。
温度は低く、スモーキーで香ばしい香りと脂がたまらない。
岡山は鰆が有名だもんなーと思ったらまさかの三重県産。まぁ、美味いからいいか。
イシダイ
イシダイ自体脂ものってます。
緑色のは山葵の新芽を酢漬けにしたもの。
ノドグロ
福井のノドグロと中にシャリが入ったものでお茶漬け感覚でササッと。
ノドグロを崩しながらいただくと脂がまわりまたコクがでる。
出汁が沁みます。
ガリ
辛い。甘さや酸味はほほ感じない。なかなか尖ったガリだ。
真鯛
咀嚼するごとにだんだんと香りが強くなり後半はシャリとの一体感が増してくる。
先程からさらに酸が飛び同じシャリとは思えないほど。
鰆
先程の鰆とはまた違うもの。
シルキーで上品な香りと甘みがたまらない。
墨烏賊
サクサクっととにかく食感が爽快。西ではハリイカと呼ぶらしい。
春子鯛
ちだいの幼魚。
口内で溶けるような身質の柔らかさが素敵。
三冠 純米
中トロ
京都舞鶴産。157キロ定着網。どの位寝かせてるのかな?
だいぶねっとりとして甘みが強く香りの余韻が長い。
ママカリ
岡山県でよく食べられているらしいが恥ずかしながらはじめて聞く名前だ。
別名サッパといい、コノシロの仲間。
どうやら岡山以外の鮨屋ではほぼ使うところはないらしい。
酢で〆られみっちりとした肉質はやはりコハダに近い。
ミルガイ
岡山県の下津井のミルガイ。
サクサクの歯切れのいい食感、甘さ、香りが素晴らしい。
車海老
岡山産。岡山でも結構車海老が取れるらしい。仕事により甘さが引き立つ。
鯖
〆具合もよく酸が立つが鯖のもってる脂が凄く甘さも。
後半からの香りも本当にいい。
これは本日のなかでも指折りの出来。
蜆の味噌汁
塩分控えめ。染み入る。
鱒の介
主張強めだが上品さがある。
金目鯛
脂ののりが良く甘さが凄い。
香りの余韻も長く千葉以外にこんなスペックの金目鯛があるのか聞いたらやっぱり銚子酸。
穴子
岡山県。ふわふわだけどあっさりとしてる。
岡山って結構オールマイティに採れるんだね。
トロの手巻
トロの巻物。
直前に炙った海苔は力強いパリパリ加減に香りも凄くトロに負けてない。
巻物
こちらは干瓢。
玉子焼き
料理は派手なことはしないがちゃんと一手間加えられたものばかり。
握りはコンパクトだが形も綺麗でネタとの一体感も良かった。
特にシャリの酸がだんだんとまろやかになっていく過程はなかなか興味深かった。
一人だったが常連さんもいて店内は終始和やかなムード。
岡山の人は売り込み下手なんですよと卑下されていたがいい店の噂は東京まできますよ。
確かにグイグイくる感じの方ではないがキビキビとした動きに清廉な人柄が好感がもてる。
席数と一回転というハードルがあるのでだんどんと予約が難しくなっていくでしょう。ごちそうさまでした!
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