2012年/スペイン・アメリカ映画/114分
2004年末、マリアとヘンリーは、3人の息子と共にタイにやって来る。
トロピカルムードあふれる南国で休暇を過ごすはずだったが、クリスマスの次の日、彼らは未曾有の天災に巻き込まれる。
一瞬にして津波にのみ込まれ、散り散りになった家族はそれぞれの無事を祈りつつ再会への第一歩を踏み出す。
いつもの軽い気持ちでNetflixを観始めたんだけど間違いでした…
これは襟を正してちゃんと鑑賞しなければならない作品だった。
おかげで土曜日の夜にも関わらずドッと重いものを感じる事に。
以下、ネタバレ感想です。
2004年のスマトラ沖地震でとある一家が体験した実話を元に映画化されてるんだけどこの映画、思った以上に痛々しくグロいシーンの連続でかなりハードな内容となっている。
ユアン・マクレガー家族がタイのリゾートへやってきてバカンスを楽しむシーンはあっという間に終わり開始10分くらいで突然津波が襲ってくる。
この津波のシーンの迫力といったらそりゃ凄いものです。
ナオミ・ワッツとユアン・マクレガー子供たちはそれぞれ離れ離れになりお互いを探すという王道の流れではあるがとにかくナオミ・ワッツが濁流に流されるシーンなんかは圧倒的なリアリティと恐怖。
CGも使ってるんだろうけどかなりリアルです。
これスマトラ沖地震体験した人は観れないんじゃないかな?
何よりも「ナオミさん、あなた作品選びましょうよ」っと言ってあげたいくらいめちゃめちゃな事になってる。
濁流の中で木の枝が容赦なく身体に突き刺さりるわ、病院のベッドで突然血を吐き出したと思ったら内臓みたいなのを吐き出したりマジで痛々しすぎるしグロすぎる描写にちょっとゲンナリ…
実話なんでしょうけど結構テンション下がります。
ていうかあれ何を吐いたんだろう?
子供からしたらトラウマになりそうなシーン。
この映画で印象的だったのがこの状況下でも助け合う人々の姿。
ナオミ・ワッツはボロボロになりながらも自分の子供に「助けてあげなさい」と言うんだけどそう言う意味でも役名「マリア様」かよってツッコミ入れそう。
ユアン・マクレガーの「ママとルーカスが一人だったら怖いはずだ」というセリフもそうだ。
それからユアン・マクレガーの泣きじゃくる姿に心を打たれた男は携帯を貸してあげたり、自分の足が悪いにも関わらずユアン・マクレガーの奥さんと子供を探すのを手伝ってくれたりなんだか心打たれるものがある。
自分が大変な時にここまで人助けってできるものなのか、正直自信がないんだけどこういう実話を観るとやっぱりちゃんとしなきゃなって思わされる。
「親切にしてもらったらその恩は返しましょう」という凄く当たり前なんだけど普遍的で大事なメッセージ。
ちょっとグロ描写が容赦ないので小さい我が子に見せるのはどうかと思うが、この映画から学ぶ事はかなり多いと思う。
軽い気持ちで観始めたけど「名作」と言ってもいいと思う。
ちなみにナオミ・ワッツはこの映画でアカデミー賞とゴールデングローブ賞にWノミネートしてます。
納得ですわ。
あなたもこれを観れば彼女の女優魂に心打たれるはず。
コメント