渋谷で用事があり夕飯どうしようかなと思った時にそう言えば外苑前に気になる焼鳥屋があったなと思い出し電話で予約。
一名席を確保したので急遽外苑前へ向かう。
場所は鮨屋の「海味」、ジビエの「たでの葉」の近く。
20時半に入店。
オープンは今年の3月25日らしく最悪のタイミングでのスタートとなってしまったがこの日は平日にも関わらずお客さんは8割程埋まっている。
新店ということでまだネット上ではそんなに情報がないが、食に対してアンテナを張ってる人達が訪問している印象。
店主の張ヶ谷栄司さんは銀座「鳥よし」出身。
店内は黒を基調とした壁、高級感溢れる白い檜のカウンター、照明が印象的。
鶏は1種類に絞らず6、7種類を部位ごとに出し、電気と炭火の二つを使い分ける。
電気の焼き台は1分半で炭のマックス800度まで上がり火力は一定で調整もできる。
炭よりさらにふっくら焼きあがるが綺麗に上がりすぎる為物足りなさを感じるのが唯一のデメリット。
そして最高級の紀州備長炭は近年価格も高騰。
炭が嫌がるのは油やタレなどが付着する事でそれによって火力が落ちる。
だがそれが薫香になりあの香りがつく。
なのでこちらのお店では優秀な機械と炭火を併用してハイブリッドにすることで炭のストレスを軽減。
事実3分の1の炭の消費量にする事が可能となった。
炭がでやらなくてもいい事を電気でやってしまい、炭でしかできない香りや色味を最後にしっかりつける。
そうする事で、独特な焼き上がりになる。
これが炭を極めた職人達が現在注目しているスタイルだそうだ。
コースはおまかせ 8,000円のみ。
では以下、いただいた料理。
鶏の出汁
まずは出汁で胃を温めコーススタート。
少しピリ辛。
お新香
焼き鳥が出てくるまでの箸休めとして取っておこう。
京都の黒豆の枝豆、ササミの梅和え、合鴨の煮こごり
しっとりとしたササミの軽さに驚く。
一層これから出てくる焼き鳥が楽しみになった。
甲州地鶏もも肉
トップバッターはもも肉。
しっかりとした肉の歯応え、炭火の香りとビターさ。王道の焼き鳥の旨味を存分に。
はつ
もも肉とは打って変ってプリッとじゅわっと肉汁が。
弾けるような肉質でとにかく食感が爽快。
岩手鴨
噛み締める度に感じる脂身、旨味。咀嚼が楽しくなってくる。
半分まで食べて大根おろしと一緒に。
エルフランス
フランスの鶉の卵。
日本のものより少し大きめ。
すでにポタッポタッと黄身が。
ドロっとクリーミーな卵黄がとにかく素晴らしい。
白レバー
口に含むとフワッととてつもない軽さ。
炭火の香りと相まってたちまち口内でトロけていく見事な白レバー。
ゼブラナス
イタリアの茄子。紫の縞模様をしているんだとか。
締まった果肉からジュワッと水分が出てくる印象。
フォアグラ茶碗蒸し
熱々の茶碗蒸しに焼き目の入ったフォアグラ。
フォアグラは嫌味のない程度の香ばしさを漂わせつつ茶碗蒸しとの相性も抜群。
下には鶏や豆も入っている。
せせり
ぷりっと、さくっ、ジューシーさも程々に。
トウモロコシ
炭火の香りがよくシャキっと。
かなりの糖度。もちろんだけど砂糖は入っていない。
醤油で焼いただけだけど新鮮だからこんなに甘いんだとか。
夏祭り?いや、海でのBBQかな。
伊達鶏の上皮
これは特に素晴らしい。
焼き目はしっかりとしているがここまでトロける皮もなかなか。
フルーツトマト
アメーラトマトって甘ったるいイメージなんだけど温める事によって甘みよりもふくよかな酸を感じる様に。
そしてこの酸と炭火の香りがこれほど合うとは。
新生姜とレモンのつくね
焼きのラストはつくね。
レモンを上から絞り、シャリっと新生姜の爽やかな香りと食感。
後半のつくねって重いんだよねー。ってまるで心を読まれたかの様な仕上がり。
新生姜はまさに夏が旬。
焼き鳥で季節感を出すとはなかなか面白い試み。
鶏白湯スープ
ひたすらトロンとまろやか。
ネギはシャキっとして甘みも感じる。
もう少し塩を足したらそのままラーメンのスープになりそう。
プリン
金粉入りだ。
自家製プリンでとても美味しくいただけました。
お会計は14,000円。
なんだかんだだいぶ満腹に。
ところどころ肉以外のネタも挟み、コースとして飽きさせない構成内容。
火入れも流石でこれで8,000円とはかなり良心的。
日本酒のラインナップも豊富なのも好印象。
新店ということだけどすでにかなりのお店だと言うことはご理解いただけただろうか?
きっとここもすぐに予約できなくなるんだろうなぁ。みなさん、早めにどうぞ。ごちそうさまでした!
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