本日は神保町で抜群の人気を誇るラーメン店「神保町 黒須」へ。
今年のミシュランにも選ばれ東京でいま最も勢いのある店。
場所は神保町A1出口より徒歩2分ほど。
小料理屋を思わせる落ち着いた外観。
今回は取材という事で時間外にお邪魔しました。
店内はカウンター8席のみとかなりコンパクトな作り。
メニュー
店的には塩推しとのこと。
だけど醤油も捨てがたい。
悩んだあげく、結局二杯頂くことに。
店主の黒須さんは25歳の時に陸上自衛隊に入隊し、30歳にして飲食業にいくという遅咲きにも関わらずラーメンはほぼ独学というから才能である。
調理風景も撮影させてもらったのでよかったら私のYouTubeチャンネルからどうぞ。
塩蕎麦 950円
琥珀色の淡麗スープに見惚れる。
低温調理のチャーシューが麺を隠すように丼を覆う。
他には穂先メンマ、青ネギと限りなくシンプル。麺とスープを存分に堪能してほしいという想いが伝わる。
スープを一口。
オイリーな鶏油、これでもかと言うほどふくよかな広がりのある鶏出汁が舌を覆う。
鶏は鮮度が命で作り置きすると風味が飛びやすい為、なんと明け方3時ごろからその日の分を朝炊きしてるとのこと。
おかげでとても無化調とは思えないほど丸み厚みのあるスープとなっている。
さらに塩ラーメンだが角のない塩加減が絶妙で鶏出汁を存分に堪能できる。
ベースの出汁がしっかりしてるのでこれだけ塩分が少なくても全く気にならない。
水と鶏のみと限りなくシンプルでいてこれほどまでに奥行きのあるスープが出来るとはただただ驚きである。
麺
細平打ち微ウェーブ麺はツルッと口触り滑らかですすり心地良い。
細いながらもコシもある。
低温チャーシューはむっちりとしてちゃんと肉の旨味を感じるもの。
穂先メンマはコリッコリと爽快な食感。下処理が丁寧な印象。
具材含め、一切の妥協はない。
無化調の塩ラーメンなのに物足りなさは皆無。
それどころかこの重厚的な出汁をずっと味わっていたいくらいだ。
では次は醤油を。
醤油蕎麦 900円
鶏油と合わさった淡麗ブラウン。
醤油蕎麦のビジュアルも文句なしに美しいです。
鶏出汁に香ばしくキリッとコク深い醤油がプラス。
醤油は生醤油、たまりなど8種類使用。
醤油の上品さと香ばしさに意識がいきがちだがちゃんと醤油をサポートする鶏出汁の存在も大きい。
チャーシューをズラせば綺麗に折りたたまれた麺が。
すすると柔らかな鶏出汁の丸み、醤油の甘み、コク、最後に香ばしさの余韻。
塩蕎麦がシンプルに鶏出汁を引き立てるのに対して、醤油蕎麦は鶏出汁と醤油の両方をバランス良く堪能できる。
醤油自体のスペックが恐ろしく高いので純粋に鶏出汁を楽しみたいのであれば塩蕎麦の方がいいかも。
素材をここまで活かす料理は和食にも通ずるものがありジャンルは違えど職人の姿勢には大いに共感するものがある。
店主の黒須さんは腰が低く人当たりも良くかなり好印象でした。
ごみそうさまでした!
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