東京・神泉にある鮨屋「すし菊地」。

本記事は1997年から神泉で営業している「すし菊地」についてレポートします。
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「すし菊地」ってどんな店?
店主の菊地浩親方は東京・門前仲町出身。
ずいぶんヤンチャな時代もあったそうですが、高校一年生の時に隣に座っていた鮨屋の娘さんから出前を頼まれたことをきっかけにアルバイトを開始。
ちなみに当時、菊地氏は生魚が苦手だったそうで、その時の彼女さんに喜んでもらいたいがために働いていたそうです。この辺のエピソード一番下にYouTube動画を貼ってるのでご覧いただけると菊地親方の人柄がわかるかと思います。
一年後に築地寿司清でアルバイトを開始し、そのまま就職し本格的に修行を開始。
寿司清がニューヨークに支店を出した際に社長に勧められ渡米。1984年から 1989までニューヨーク支店で働き、帰国後は寿司清を辞めて新宿伊勢丹の「魯山」に就職。7年間初代店長を任せられる。
ちなみに四谷「三谷」の三谷親方もこちらで店長を経験しており、菊地親方の後輩にあたります。
34歳で独立し1997年に神泉に「すし菊地」を開業。
おまかせコースは2026年現在でも18,500円税込とかなり抑えた価格帯。
その代わり手間暇かけた仕事でつまみなどを提供。小ボケを連発する接客もサービス精神旺盛。
実食レビュー【2026年1月訪問】
さて、久々に「すし菊地」へ訪問。
なんでも菊地親方は8月に腰の手術されたそうですが、相変わらずお元気そうで一安心。
ちょっと話は変わりますが、江戸後期の握り寿司は、屋台で提供される庶民食であり、価格帯はかけそばや屋台天ぷらとほぼ同水準でした。
文献によれば寿司1貫は8〜16文、かけそば1杯は16文前後とされ、現代のような高級料理とは位置づけがまったく異なっていたと言われています。
戦後の冷蔵・流通技術の発展とカウンター文化の成立により、鮨は「職人技・希少なネタ・空間体験」を含む料理へと再定義され、その結果、高度経済成長期以降で鮨は「ハレの日の高級料理」として社会的地位を確立していくことになります。
そして海水温の上昇や資源管理の強化により漁獲量は減少し、燃料費・人件費・物流費も下がる要素が見当たらない。
そのため、かつてのように「魚が安く手に入る時代」に戻ることは考えにくいとされている。
2026年になったいま、鮨屋の平均価格は2万~4万円台。予約困難店やミシュラン級であれば5万~7万円台も存在する。
一体どこまで価格は上がるのでしょうか?
そんななか、なんと18,500円という価格で勝負する鮨屋がここ「すし菊地」である。
前回の17,000円からは多少値上がりしたものの、この価格帯で奮闘する貴重なお店だ。
普通なら捨ててしまうところもひと手間、ふた手間で立派なつまみにしてしまう。だからこの価格が成り立つのだが、肝心のネタも素晴らしい。













ここから握りへ。


パツッと割ける食感が魅力の墨烏賊、1.2キロサイズの小さな平目は寝かさずに当日のものだが香りが至極いい。


いまは閖上の赤貝がなくて、今回は広島産。香りでは閖上に負けるがそれでも十分だ。
小肌は脂がのってさらに皮も柔らかい。理想的。

そしてこの赤身の漬け。漬け加減が絶妙で見事に赤身の酸味を引き立てている。これが熟練の技ってやつ。



鯵はフレッシュで脂よりも鮮度重視。
車海老は茹で置きでしっかりと旨味と甘味がまわっている。まさに茹で置きの良さが全部出た車海老。
京都舞鶴の鰤は適度な脂感。

戸井のマグロは脂は控えめだが、めちゃめちゃ味が良い。

そしてこの縞鯵の漬けも素晴らしい。


いくらは出汁醤油で皮を固くし過ぎないように。浜中のバフンウニは安定。海苔の香りも素晴らしい。



大トロ、味醂で味噌を溶いた味噌汁、煮て焼いた蕩けるも香ばしい穴子で渾身のコースはひと通り。
ネタのクオリティも素晴らしく、つまみも時間と手間をかけて生み出す。まさに料理人の鑑だと思います。またきます。ごちそうさまでした。
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実食レビュー【2024年7月訪問】
神泉の鮨屋というと「鮨 あい澤」が有名だが、「すし菊地」は97年から営業する隠れ家的なお店である。

菊地さんといえば堀江貴文さんがよく通っているお店で僕も面識があったが今回ようやく来れることになった。

ちょいちょい挟む小ボケが何とも心地よくカウンターは笑顔に包まれている。この客足来も常連に愛される秘訣なんだろうなぁ。
コースはなんと17,000円。近日中に18,000円になる予定。だけど十分安いですよ・・・
なんでこの金額でいけるかと言うと食べてみてやはり「企業努力」が大きいかと思われます。
本来であれば破棄するであろう端材などもしっかり時間をかけて仕事をし、一品料理に仕立てる工夫も見事。
さらに40年来の付き合いのある仲卸による目利き、同級生が卸してるマグロなど信頼関係と菊地親方の手腕によってこの金額が成り立っている。簡単に感想として「コスパいい」とか言われると僕までもイラッとするけど間違いなく色んな人に響く鮨屋だと思います。
以下、いただいた料理。
・モズク蕎麦

モズクに麺つゆ、海苔、葱が入った蕎麦のニュアンスの一品。
・マコガレイ

江戸前のマコガレイを肝を包んで。
・トロ牛蒡と縞海老

中落ちと牛蒡。海の香りと大地の香り。これが合うんです。
・縞海老の頭

・ズワイガニ

出汁で伸ばした蟹味噌も絶品。
・玉子焼き

甘い懐かしい玉子焼き。あまり外で食べる機会がなくなった味だ。
一つは残った蟹味噌を乗せて贅沢気分。
・煮蛸

ヌメり取りに塩は使わずにひたすら揉んだ蛸は味がしっかりと残り、柔らかいのに蛸としての食感も備わっている。こういう丁寧な仕事が逐一活きてる。
・一年牡蠣

まさに小さいのに味は濃厚。
・平貝
魚のアラ、オリーブオイル、梅肉、味醂、すりごまを使った高級シーチキンも手が込んでいて絶品。菊地さんの端材を使ったエコな一品、素敵です。
・鰹と椎茸

パリッと皮目をフライパンで焼き、レアな赤身とのコントラストをはかる。海老しんじょの椎茸詰め。
・酢飯煎餅と鮟肝

余った酢飯を3日間感想させ、煎餅にしたエコつまみ。余市の鮟肝と共に楽しむ。
・大根と長芋の漬物

・銀鱈

塩をして鰹出汁に漬け込んだもの。
・墨烏賊のゲソ

味噌漬けでほんのりとした甘味が爽やか。
さて、ここから握り。
・白烏賊

包丁を入れ甘味を引き出した。
シャリは赤酢の優選で酸味は穏やか。どのネタにも合う優しい味。
・マコガレイ

3日寝かせた旨味と香りの余韻あるもの。
・新子

三枚付けでわりと酢が効いたもの。
・鯵

脂はないが旨味はある。
・赤身

冷凍し漬けにした赤身。ねっとりとして赤身の味もハッキリと。え、冷凍にネガティブなイメージもってる方、概念変わりますよ。
・白海老

・鰹

天身の赤身部分。きめ細かくしなやか。
・北寄貝

長万部。少し炙り香ばしさと甘味を引き出す。
・中トロ

こちらも冷凍を塩水解凍したもの。かなり濃厚です。めちゃ旨い。
・縞鯵

天然で脂はあるけどしつこさはない。身質は滑らかで旨味と香りの余韻長し。
・イクラの軍艦

窒素冷凍したイクラ。醤油は少し、鰹出汁で味付け。
・ムラサキ雲丹

・味噌汁

トロロ昆布と葱の味噌汁。塩分を取ってきたのであえて甘めの味つけ。
・穴子

・カボスゼリー

つまみ15品、握り14品。お酒も飲んでお会計約22,000円という破格の値段。
素直に凄いと思います。この品数、手間暇かけた料理の数々。サービス精神旺盛な接客。そしてこの値段。
そりゃ常連に愛されるわけだ。ごちそうさまでした。
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【すし菊地】の動画
店舗情報
名称:すし菊地
住所:東京都渋谷区神泉町20-15 神泉モンド本社ビル1F
最寄駅:神泉駅(徒歩4分)
営業時間:
月〜金 18:00〜22:30
土・祝 17:00〜22:00
定休日:日曜・祝日の月曜
席数:14席(カウンター8席、座敷2〜6席)
予算:¥20,000〜¥29,999
支払い方法:カード可(VISA / Master / JCB / AMEX / Diners)
※電子マネー・QRコード決済不可
禁煙・喫煙:全席禁煙
個室:なし
貸切:可(20人以下)
備考:落ち着いた空間/一人でも入りやすい
オープン日:1997年









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