東京には鍋が美味しいと言われる店が数多くあるが、記憶に残り、再訪したいと思える店は意外と少ない。
本記事では、実食を重ねる中で「完成度が違う」と感じた鍋料理の名店だけを厳選。
流行や評判ではなく、味と満足度を基準に考察していく。
予約困難な店は外し、比較的予約が取りやすいお店だけにする。
【水炊き】水炊き 鼓次郎

久我山から銀座に進出した「銀座 器楽亭」の姉妹店の水炊き専門店。(現在、「器楽亭」は「銀座 鼓門」としてリニューアル)

店名は「器楽亭」創業者の浅倉鼓太郎さんにちなんで。
ちなみに水炊きは「器楽亭」の裏メニューから生まれたとのこと。
無化調、無添加で10時間かけてゆっくり凝縮されたスープは旨みに溢れており、たっぷり出汁を吸った大山鶏、生姜が効いたつくねと満足度が高い。
名物のボール型の「鶏唐揚げ」はガブリとかぶりつくと溢れる肉汁と鰹の風味がなんとも爽やか。

【鶏鍋】韓灯 (ハンドゥン)

月島の韓国料理店で、韓国版の水炊きである「タッカンマリ」が有名なお店。
タッカンマリとは韓国語で「鶏一羽」を意味する。
煮詰まれば鶏の旨味が濃くなり、赤トウガラシと青唐辛子でいただければまたピリッと味が引き締まり食欲もブースト。
ちなみにサクッとして中はフワフワモチモチの「チヂミ」がめちゃめちゃ旨い。

【ぶりしゃぶ】能登美 (のとみ)

水道橋に本店がある都内でも珍しい「ぶりしゃぶ」のお店。
毎日、石川県能登七尾漁港より空輸される新鮮な魚介を扱う。
一般的にぶりは養殖が多いが、こちらは天然のぶりを扱い、いつ行っても素晴らしい質のぶりが担保されている。
最初に白菜を入れて、2秒ほどの火入れしたぶりを白菜と一緒にいただく。シャキシャキの食感と半レアの食感が最高。
ぶりしゃぶ以外の魚介類、料理もクオリティが高い。里芋の旨揚げ、能登産の天然のトラフグまでどれも絶品。
価格帯もめちゃめちゃ飲んでも一万円超えるの難しいくらい。

【魚介鍋】亀戸升本(かめいどますもと)

創業は明治38年(1905年)、亀戸のに息づく老舗和食店。
看板メニューは、江戸時代から亀戸周辺で栽培されていた伝統野菜「亀戸大根」をあさりとともに土鍋で炊き上げる「あさり鍋」。
土鍋に昆布出汁を張り、大粒のあさりと厚切りの亀戸大根をじっくり煮込む。
あさり出汁が染み込んだ亀戸大根は口に含むとほくほくでプリッとしたあさりの食感が同時に楽しめる。

【ふぐ鍋】小やなぎ

創業は1962年9月。麻布十番にあるふぐ専門店。先代は現店主の親父さんではなく、叔父さん。
ふぐが取れない春から夏期は休業。
ふぐのクオリティは間違いなく、特筆すべきなのが自家製ポン酢。秘伝のポン酢で最後の雑炊に入れても絶品。
さらにてっちり鍋は自身でしゃぶしゃぶスタイルで火入れできるのも特徴。
白子は追加で焼きと鍋用も用意。
ヒレ酒も他店に比べてヒレの枚数が多く長く楽しめる。自分でヒレを炙る体験も乙である。

ふぐは専門性の高いジャンルのため、本記事では一店に絞って紹介します。ふぐのまとめ記事はこちらから。
【すっぽん鍋】すっぽん料理 田吾作

1975年創業の老舗すっぽん料理専門店。
カウンターでは目の前で大将が生きてるすっぽんの首をはねているのが見れ、りんごジュースで割った「生き血」も飲ませてくれる。
メインは牛蒡・茸・生キクラゲ、オクラ、ネギなどがたくさん入った「すっぽん鍋」。
すっぽんの出汁に醤油のシンプルな味付け、唐辛子のピリ辛がアクセント。
鍋が終わったら一旦調理場で味を整え雑炊を作ってきてくれる。
煮詰まったことによりさらにすっぽんの旨味がでた雑炊は美味の一言に尽きる。

【うずら鍋】四季の味 ふじ芳

両国の小料理屋「四季の味 ふじ芳」の名物は「うずら鍋」。
うざく、煮物、刺身、柳鰈、海老しんじょの天ぷら、白子とコースは鍋が出てくるまでかなりの小料理で楽しませてくれる。
愛知県豊橋産のうずら肉をミンチにして、店員さんがおたまで入れてくれる。
サッパリしつつも、しっかりと味があり、煮詰まる出汁と相まってふくよかで深みのある味わいを楽しめる。
驚くのは時間が経ってもつゆが全く汚れないこと。
〆はたっぷりと出汁を吸い込んだおじやで絶品そのもの。

【火鍋】火鍋 三田

三田にある火鍋専門店で、東京火鍋ブームの火付け役と言われているお店。
本場四川省の食材を使用した薬膳スープと、厳選された旬の食材を組み合わせたコース料理が特徴。
鍋は白湯、真っ赤な辛い薬膳スープに分けられる。
白湯はそのままでも鶏の旨味に溢れておりこのまま麺をぶち込んでズルズルいきたいくらい旨い。
辛い方は奥深い刺激に、重層的な香りと深みの余韻が中毒になる。ありとあらゆる薬膳が身体に染み込んでいく。
もう一つ有名な「天香回味」に引けを取らない旨さ。こちらの方が肉質は良さそう。

鍋料理はシンプルだからこそ、店の実力がはっきり出る。
本記事では、実食を通して「完成度が高い」と感じた店だけを厳選した。良い店で出会えれば追記していく。
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