東京・神泉にある鮨屋「鮨 あい澤」。自分のグルメのすべてのきっかけ。
2018年5月訪問「今宵も最高のネタと技に酔いしれる」
弟の結婚祝いとして弟夫婦と妻を連れて神泉の「鮨 あい澤」さんへ。2ヶ月ぶりの訪問。
最初にお邪魔してから2ヶ月に一回ペースで来てるお店です。自分で言うけどもはや常連です。
まずはビール。おつまみからお任せでスタート。
とり貝
ヤリイカの煮付け
ゆずの爽やかな香りが心地よくて家でも出てきてほしい一品。
シャコ
見た目で倦厭する人いるけどプリプリで美味しい。見た目で判断してはいけない。見た目が100%なんて嘘。
タチウオのくず餡がけ
タチウオのさっぱりした感じと餡が合う。
鰹の漬け
鰹は濃厚で美味しいです。ある程度寝かせてるんでしょうね。
メヒカリ
深海魚みたいです。はじめて食べたけださっぱりでホロホロの食感。
キス
これもゆずの香りが爽やか。相変わらずシャリは硬めで美味しいです。
大トロ
いきなり大ボス登場。この上なくまろやかで美味い。脂加減も上品。
小肌
大トロのあとの小肌で抑揚。酢加減が絶妙。
鯛
抑揚の後の鯛はいったんリセットされるというか、安心系で安定の美味しいさ。
車海老
甘い。調理でここまで甘くなるのか。
中トロ
この中トロ今日一。濃厚で脂加減も最高。コクが凄いのなんの。
赤身のづけ
赤身も凄いな。ねっとりと鮪本来の旨味を堪能。
時ジャケ
別名「ときしらず」。スモーキーでいつまででも味わっていたい。酒に合う寿司ネタ。
いさき
こちらも安心系。感想になってない?
合間にばちこをいただきました。
ナマコの卵巣を干したもの。口に入れた時は海老っぽい風味もあり、鼻から抜ける後味は牡蠣かな。これが今の例えの限界。
鯵
鯵はこの時期最高です。脂乗りまくってて濃厚で本当に美味しい。中トロと鯵がこの日のツートップ。
かすごだい
春の魚。アッサリしながら身が柔らかくて美味しい。
墨烏賊
スッと歯が入ってく感じたまらんす。
煮ハマグリ
プリッとハマグリの食感と甘いタレがよく合います。
巻物 ネギトロ、鉄火巻き
追加でお願いしました。安定の美味しさ。
味噌汁
このお店の味噌汁は付き合いたてのカップルの様にアツアツです。ヤケドしそうになるけどそれがまた美味い。
玉子焼き
フワフワでほんのり甘い。いつまでも余韻に浸れる玉子焼き。
本日も最高のコース料理でした!来るたびに変えてくれるメニューも毎回素晴らしい。
2018年6月訪問「価格、質共に最高」
ちっちゃいオジサンと急遽行ってきました。
いつもの神泉にある「鮨 あい澤」さん。
1ヶ月ぶりの訪問です。
うるさい居酒屋で飲むより鮨屋で飲むほうがずっと静かでいい。急な対応ありがとうございました。
ハマグリ
まずは優しい味。歯応えがいいです。
ヤリイカの煮付け
酒が否応にも進む。中に卵が入っていてこの時期だけみたい。
どろっとしてこれがマイルドでクリーミーで美味いのなんの。
シャコ
メスシャコですって。プリプリ。
蒸しアワビ
食感がなんともいい。本当に美味しい。
鰹
藁で燻してます。味わい深いです。
タチウオのくず餡かけ
タチウオのパサパサ感を餡かけでカバーした一品。
時しらず
産卵期を勘違いし川に上がってきたシャケ。だから「時しらず」なのか。
とり貝
水分含んでて美味いっす。
中トロ
中トロなのにあっさり。夏の鮪というやつでしょうか。
小肌
二枚になってる。とても綺麗。口の中がサッパリ。
金目鯛
柔らかいです。銚子や勝浦の金目鯛が美味しいという話は相澤さんも同意だそうです。
千葉の方は海抜が低くなっていてプランクトンが低い位置にいることから美味しい金目鯛が取れるそうだ。
いさき
真鯛
春子鯛
春の魚。柔らかい春日鯛はそろそろ終わりごろですかね。季節はだんだん夏へと。
鯵
やっぱりこの時期の鯵は間違いない。
穴子
あい澤さんの穴子本当にすき。特に塩。フワフワで穴子の脂の甘さも感じる。
今日一のお気に入り。
トロの鉄火巻き
海苔が香り高い。
お鮨さんの海苔も専門の所から仕入れてるのでスーパーで売ってる海苔とは比べものにならない程の風味。
巻物は半分は海苔が主役だと思う。
玉子焼き
いつものようにフワフワの玉子焼きと熱々だけど優しい味噌汁でフィニッシュ。
価格ともに最高の夕食でした。いつもありがとうございます。
2018年10月訪問「今宵も絶品料理と優しい握り。ひたすら居心地がいい空間でした。」
渋谷の駅前はハロウィンということで若者や外国人が仮装したりしてスベり散らしてたけどやっぱり神泉は落ち着く。
平目のお刺身とあん肝醤油
平目をこのあん肝醤油につけていただくわけだけどこのあん肝醤油がコクがあっていい塩っ気で最高。
これだけでちょびちょび舐めながら日本酒永遠にいける。
平目もムッチリとした食感がなんともいい。
帆立の磯部焼き
特に海苔の風味が際立つ一品。
かます
藁でたいてありほんのりスモーキー。脂ものってて甘みも感じる。
あん肝醤油とシャリ
さっきのあん肝醤油が美味すぎたのでシャリの上にのっけてまた出してくれた。
もう最高としか言いようがない。
白海老と雲丹の和え物雲丹は赤雲丹を使用。
天然の甘みとねっとり感が酒を進ませる。
ばちこ
ナマコの卵巣。とても香ばしくて酒が進む。ちなみにはじめて食べたのもこのお店。
あん肝の煮付け
あん肝は口の中でとろける。上品な甘みも素敵。
中トロ
冬の鮪は特に脂がのってて美味しい。個人的には大トロよりも冬の鮪の中トロ位がちょうどいい。
小肌
締まり具合完璧。鮪の脂がサッとリセット。
真鯛
一見淡白だけど甘みも感じる。
車海老
プリプリで甘みも。
甘鯛
ねっとりとして香りが鼻を抜ける。
鰤
脂がいい感じにのっててシャリの酸味との相性抜群。辛さと酸味でかなりキレのある酒。だけど飲み辛くはない。
秋刀魚
季節もそろそろ終わり頃か。だけど充分旨味も感じる。
縞鯵
こちらも脂がのってる。
春子鯛
身が柔らかくて美味しい。
イクラ
プチプチ。こちらも海苔の風味が際立つ。
穴子
ホロホロで美味しい。タレの加減はこの位がベスト。
かんぴょうの巻物
追加で作ってもらった。
玉子焼き
フワッフワ。しっとりとしてケーキの様。甘すぎずちょうどいい。
味噌汁
熱々だけどほんのり甘みも感じる優しい味。
相変わらずのレベルの高さ。シャリは今まで行ったどの店よりも硬め。
かなりいききっていて目がさめる。居心地がよくついつい長居してしてしまった。
2019年1月訪問「2019年一発目!個人的には過去最高!」
新年一発目の鮨は忘年会から一週間ちょっとぶりの「鮨 あい澤」。
今回は友人夫妻と4人でお邪魔した。
だけど間隔短すぎて相澤さんには若干プレッシャーを与えてしまったかもな。
18時よりスタート。相変わらず静かな空間が心地いい。時間が経つにつれて満席に。
海外からのお客さんもいたりしてだいぶ賑わっている。
平目 あん肝醤油
一発目から素晴らしいのがきた。前回美味すぎて感動したあん肝醤油。
平目をあん肝醤油にたっぷりつけていただく。
歯ごたえあるねっちりとした平目の食感とコクと旨味のあるあん肝醤油。美味すぎる。毎日食べたいぞこれ。
チビチビといただきながら日本酒を頼む。
炙りしめ鯖
鯖の脂が口内を潤す。噛みしめる度にジュワッと。そして肉厚。
白子のすりながし トリュフオイル
お初がきた。白子のすりながしだけでも美味いのにそこに香り豊かなトリュフオイルを入れてある。
もったりとして飲み干すのがもったいない。
メヌケの酒蒸し
深海魚ですね。淡白だけど甘みもある魚。特に皮が美味い。
さてここから握りへ。
メジマグロ
一発目はスモークされたメジマグロ。脂ものっていてスモーキーな香りが鼻から抜ける。
赤身
身がかなりキメ細くてねっとりと舌に馴染む。
鯛
シャリと鯛の一体感がひたすら心地いい。
このくらいのシャリの酸味が鯛の旨味を引き立てるのにはちょうどいいと思う。
ボタンエビ
ねっとりと甘くエロい。エロ海老。
ニシン
握りでニシンはお初。噛みしめる度に旨味をビンビン感じる。またニシンは特に酒に合う。
中トロ
赤身寄りかな。中トロの旨味が濃ゆい。
鰤
大トロの代わりなのか圧倒的な脂の甘み。一気に口内が幸福感で満たされる。
これなら大トロの上位互換にできる。
カマス
藁で炊いている。香ばしくあっさりでいながら口の中で溶けていく。鼻からスーッと藁のの香りが抜けていく。
サヨリ
相澤さんの握りってこう言った白身の方が合ってる気がすると思ってきた。柚子の風味もいい。
いくら
弾ける弾力。口内に旨味がビュッとね。
煮ハマグリ
みずみずしく食感もガラッと変わっていつまでも咀嚼していたいと思わせる。
あん肝醤油の手巻き
ヤバいのがきた。
あん肝醤油の手巻きですよ。これは食べた人にしかわからない究極の手巻き。
馬糞雲丹
甘さはもちろん品のある雲丹。
玉子焼き
定番の一品。一つは裏に抹茶粉が塗ってある。
味噌汁
あい澤さんの味噌汁はかなり熱々。
やっぱり味噌汁は熱々でなきゃ。だけど味噌はほんのり甘くひたすら優しい。
以上が2019年一発目の「鮨 あい澤」のラインナップ。
今回は特に私自身がベストコンディションということもあって落ち着いて味わう事ができた。
小肌や大トロや穴子が出なかったが良いものが入らなかったということかな。
価格も他のお店に比べて安いし、だけど料理のクオリティはめちゃめちゃ高い。
個人的に相澤さんと仲が良いからとか色眼鏡は一切なく改めてこのお店のレベルの高さを感じた。
それは昨年だいぶ鮨屋を回ったからこそ一層感じることだ。
また来ます、ごちそうさまでした!
2019年6月訪問「令和初訪問!シンプルだが細かい仕事を堪能する」
本日は定期訪問として2か月ぶりの「鮨 あい澤」へ。
今年で3回目か。
全国まわって色々なお鮨屋に行くが自分のホームであるこの店で一度リセット。
色々と感じ方が変わったりしてるからまた面白い。
ハマグリのお吸い物
味付けはハマグリと塩と胡椒のみ。ハマグリの出汁ってこんなに甘くなるのか。
蝦蛄ととり貝
蝦蛄の漬け込みはしっとりとしておりとり貝との食感の違いを楽しめる。
穴子の湯洗い
熱湯かけてしめるのを「洗い」という。プリプリっとした面白い食感。だけど脂も含んでる
これを茹でるとフワフワの穴子になるらしい。
鱒
鱒を軽く炙ったもので香りもいい。焼きと生の中間といった感じ。
青柳
プリプリサクサクの食感がひたすら心地よい。出汁まで飲む。
初鰹
藁で炙ったもので香ばしい香りと肉厚な身質がたまらない。
蛍烏賊
噛むとぷちっと濃厚な卵が出てくる。
中トロ
なんて綺麗な赤色だろう。
ねっとりとした身質、中トロの脂、柔らかさを全て兼ね備えた最高の部位。
小肌
今までと使っている塩を変えたそうだ。香りも立ってる。
真鯛
なんて上品な風味だろう。とても柔らかい身肉に鯛の香りも強い。
鰈の昆布締め
大分の鰈。
昆布締めなので本来の食感とは違うらしい。平目よりも身質のキメが細くしっとりとしている。鰈ってこんなに美味いものなのか。
ボタン海老
ねっとりとした甘みが舌を覆う。
金目鯛
銚子の金目鯛。
甘く香りがあがってくるのがたまらない。
墨烏賊
前もって細かく包丁を入れており空気に触れさせることで甘くしているんだとか。
鯵
中に入っているのはアサツキと生姜。
鯵の旨味とコクが倍増。
春子鯛
真鯛の幼魚。
仕込みによってだいぶ柔らかくなってます。
甘鯛
こちらも身質がきめ細かく甘みと上品な香りが素晴らしい。
穴子
先ほどの湯洗いとは全く違うフワフワの食感。ホワホワで脂ものっている。
大トロ
ラストの辺りでガツンとパンチが強い大トロがでてきた。夏の鮪と言えど脂のりも良く香りも強い。
雲丹巻き
「鮨 あい澤」では珍しい雲丹の巻物。
味噌汁
玉
最後は玉で締めてこの日は終了。
だいぶ満腹になり相変わらず満足度も高かった。日本全国まわってるけど二ヶ月に一回はここへ来て一旦リセット。
また来ます。ごちそうさまでした!
2019年9月訪問「来るたびにレベルがどんどん上がっている恐ろしい店」
本日は三ヶ月ぶりの「鮨 あい澤」へ。いつもの定期訪問。
青柳
サクサクの食感と飲んでみるとしっかりとした出汁がとてもいい。一緒に出汁も飲んでしまった。
しめ鯖
香り、脂のバランスよく山葵も辛さはなく風味よし。しめ鯖って脂でクドくなってしまうがこれは一切ない。
新潟県「たかちよSPARK 紫ラベル うすにごり活性無調整生原酒」
かなりふくよかな味わいで甘さ強めだが辛さもバランスがいい。今まで飲んできた日本酒の中でもかなりお気に入り。
メヌケの酒蒸し
深海魚。メヌケ自体非常にサッパリとしていて味付けも最小限に抑えてある。
ゆっくり噛み締めながら酒と共に。
ホッキ貝(焼きと刺身)
焼きも刺身の2種類。ひもの部分は醤油で焼いてある。
刺身はとても柔らかく噛めば噛むほど甘くなってくる。
秋田県「山本」
先ほどの「たかちよ」と比べると辛さが強いお酒。
鮑ソーメン
新作がきた。鮑の出汁の中にソーメンと細くスライスした鮑が入っておりさらにその上に雲丹がのったもの。
出汁と雲丹の相性もよくソーメンとスライスした鮑の食感も全く違和感がない。
これ、好き。
あん肝の煮付け
クリーミーで当然雑味一切なし。これから冬にかけてさらに美味しくなるそうだ。
山形県「楯野川 純米大吟醸 たてにゃん vol.7」
酒田の酒で随分と可愛いラベル。甘さ、辛さ共にバランスがいい。
ここから握りへ。
大トロ
宮城産。握りトップバッターはいきなりの大トロ。力強い脂、香りも強く口内が一気に幸福で満たされる。
小肌
大トロの次は小肌でサッパリと。
かなりエッヂが効いたもの。これから寒くなってくると脂がのってマイルドになってくるそうだ。
中トロ
青森産。先ほどの大トロと違う母体。なんて鮮やかで綺麗なグラデーションだろう。
見た目通り身質きめ細かく香りも上品。
栃木県「仙禽 線香花火」
赤身
中トロと同じ青森産。まさに夏の鮪でサッパリと。
車海老
とにかく甘みが強い。食感共に最高。
金目鯛
こちらの金目鯛特に鼻から抜ける香りが素晴らしい。ちゃんと脂ものってます。
新烏賊
墨烏賊の赤ちゃん。口当たりよく驚くほど柔らかい。
福島県「写楽 酒未来」
ふくよかな味で味わい深い。
真鯛
真鯛ってここまで香りがあるものなんだと感心するばかり。
秋刀魚
ついに来ました秋の味覚、秋刀魚。脂ののりもよく香りも素晴らしい。
中に入っているのは合わせ葱。コクがあって最高の一貫。
山口県「東洋美人 地帆紅 限定大吟醸」
赤雲丹
美味い雲丹は海苔はいらないと言うことを改めて認識させられる。甘みが強いです。
イクラ
味付けよく風味が鼻から抜けていく。
東京都「澤乃井」
甘いお酒が続いたので最後はキリッと辛口。
穴子
ツメと塩の2種類。ホワホワでみるみる口内で溶けていく。
玉子焼き
過去最高にフワフワ度MAX。
味噌汁
水菜の食感がシャキシャキで味噌汁自体も熱々。
しかし今回も美味かった。相変わらず素材の良さを最大限に引き出す丁寧な仕事。
鮪の大トロ、中トロ、赤身と逆パターンも相澤さんらしい。ごちそうさまでした!
2019年11月「玉子焼きが進化してから初訪問!今回も全てにおいて最高でした」
1ヶ月ちょっとぶりの「鮨 あい澤」。
その間に相澤大将から「玉子焼きが進化しました」と聞いていたので楽しみにしてきた。
特に今回はかなり飲むメンバーと行ったので酒の種類多すぎなのはご容赦くださいネ。
鰹
藁焼きにしたもの。皮目の香ばしさと脂の甘み、スモーキーさと鰹の香り、鉄分がなんとも絶妙。
平目とあん肝ソース
平目をこのあん肝ソースにつけていただく。このあん肝ソース、とにかくコクが素晴らしい。
浅葱も相乗効果でニンニクっぽい風味となる。
ちびちびと舐めながら酒が永遠と飲める。
そして平目の昆布締めは割と味がしっかりめなので山葵だけでも十分うまい。
ここにあん肝ソースを絡めていただく。
もうたまらん…
鰤しゃぶ大根おろしを鰤を包んだもの。
肉厚で脂ものりまくり。
口内でとろけると共にサッパリとした大根おろしで調和。
白子のトリュフオイル
食べる前からトリュフオイルの芳醇な香りがしてくる。究極的にクリーミーでトロンと滑らかな白子が舌を覆う。
あん肝の煮付け
濃い味付けなのにちゃんと肝の旨味がある。今日のあん肝めちゃめちゃクリーミー。
ここから握りへ。
中トロ
一発目から中トロとは。身質のきめ細かさ、香り、脂、シャリの酸と全てにおいて完璧。
とにかくこの店のシャリは咀嚼する楽しみがある。
一貫目から完璧に仕上がったものが出てきた。
大トロ
塩釜。力強い。大トロは噛めば噛むほど味が出るもの。
そしてまた言うけどシャリが美味い。大トロが甘ければ甘い程シャリの酸が活きる。
甘鯛
大分の甘鯛。トロンと滑らかな舌触り。
咀嚼していくごとにどんどん甘くなる。というかめちゃめちゃ甘くてここまで味が濃いのもなかなかない。
今日の甘鯛の仕上がり凄い。
帆立
帆立のひもなどでとったエキスに漬け込んで醤油で炙ったもの。
ホロリと口内で崩れ具合良く、火入れによる甘みも強く味も濃い。
鰤カマの手ごね鮨
塩焼きにした鰤カマを酢飯と混ぜたもの。
これ、理屈抜きにして美味い。鰤も脂推しじゃなく、ネギとゴマの香りの相乗効果もいい。
そして改めてシャリの旨味を再確認できる一品。
鰆の漬け
6日ほど寝かせた鰆。こちらもトロンとシルキーな舌触り、身質もかなり柔らかく旨味が濃い。
皮は炙ってあり、いいアクセントとなっている。
赤身
鮪の鉄分が心地いい。鮪だとさらにシャリに意識がいく。
ホッキ貝
肉厚でプリプリの食感。貝ってこのように大きい方が満足度は高い。
甘みも強いです。
ホッキ貝のひも
ひもの方が味が濃くいい酒の当て。
金目鯛
シャリの温度が上がり脂と香りが主張。寝かせてあるので脂が身にまわり嫌な脂は一切感じない。
余韻が長くいつまでも味わっていたい…
秋刀魚
これも旨味が強く、脂よりも香り。ニンニクっぽい風味なのは中に浅葱が入っているからか。
イクラ
プチッとトロンとイクラのエキスが舌を覆う。
穴子
溶け具合、旨味強い。最後はシャリの余韻が残る。
玉子焼き
玉子焼きのニューバージョン。黒糖にきな粉という斬新な玉子焼き。
生地はかつてないほどフワフワに仕上がっている。もはや、上質なお菓子。
味噌汁
様々な魚の出汁を使った味噌汁はかなり旨味が出たもの。
以上が本日のコース。
なんだか毎回記録更新していってる感じだ。来るたびに進化している。
やけにベタ褒めなレビューとなったが決して色眼鏡でみてるわけではない。
純粋にレベルの高さに感動している。というかこの凄さがわからないのは何なのか?
確かに硬めのシャリは好みが分かれそうだがもっと評価されるべきだと思う。
世間って単にわかりやすいパフォーマンスの店ばかりに話題がいきがちだがこうしてひたすらシンプルに美味いものを出し、日々研究してる店はもっと評価されるべき。
ごちそう様でした!
2020年11月訪問「過去最高のヒット連発!一貫した香りの美学!」
本日は4ヶ月ぶりの鮨 あい澤へ。私の原点の店です。
率直に言う。この日は過去最高の出来だった。
とにかくどのネタも香りがずば抜けている。
「どれが」とかじゃなくこの日はどのネタも香りの持続度が長い。だから平均点が物凄く高い。打率が尋常じゃない。
100軒近くまわってる自分が思うのだからそこは絶対の自信がある。
人の味覚というのは曖昧なものだ。美味しいを数字で表すことはできない。
となると食べ物の良し悪しをどう判断するかは自分の経験値にかかっている。
経験値を増やすと曖昧なことでも物事を判断するベースができる。これは宝物である。
これだけたくさんの鮨屋をまわった私には少なくとも鮨というもののベースができているのだ。
だから自分の感覚が絶対でありそこは他人にどう言われようがブレない自信がある。
他人の評価はほぼあてにしない。参考にするのは確実な情報だけ。
そのベースがある人の評価とベースがない人の評価がごっちゃになってきちんとした評価がされていないのが某口コミサイトなんだけど。
世間の評価やミシュランにおどらされ、本当に美味いものがわかる人が世の中にどれほどいるのだろうか?
こんなにも私が感動してるのにこの日の他の人の「ながら食い」を見ててつくづく思った次第であります。
話を戻そう。以外、本日いただいた料理。
あん肝の裏ごし
これでもかというほど旨味が凝縮されたあん肝をちびちびといただきながら本日のコーススタート。
甘く味付けされオイリーでコクがありもったりとした中にネギの香りがいいアクセントになってます。
蝦蛄
鰹出汁に漬け込んだもの。甲殻類の香りと身肉、コク。
炙りしめ鯖
炭火による火入れがとにかく秀逸で中はレア感残るもの。赤身を感じながら脂ののりを堪能。鯖の香りと炭火の香りの組み合わせは悶絶級。
鰤の皮
鰤自体に脂があり薄く身も含ませている。外はパリッと。噛みしめるとじんわりと皮ならではの旨味。
鱈の白子
ドロっと濃いミルキーな白子のふくよかさとトリュフオイルとの相性良。
香箱蟹
内子、外子、身を一緒に頬張る贅沢さ。内子はしっとりと、外子はシャキシャキ。
卵のコク、旨み。右は蟹の出汁。つけて食べても美味。
鰆の焼き浸し
ハッキリとした昆布出汁が印象的。
中トロ
どこのかは聞いてないけど品のある香りの持続性、トロッとした口溶け感、そしてハードなシャリとの見事な調和。
真鯛
こんなにも味、香りが濃かったっけ?と驚くばかり。ここ最近で食べた真鯛の中ではダントツの仕上がりだ。
平目
昆布〆。とにかく〆加減がバッチリ。もっちりとした食感に品のある香りの余韻。
シャリともよく馴染む。真鯛に続き白身をこんなにも旨く食わせるとは。
牡丹海老
甘み、香りはもちろん、ねっとりと濃度の濃さをシャリと共に堪能。
鰤
大きいサイズらしく食感はあるがちゃんと脂もある。にしても切りつけ綺麗よね。
甘鯛
トロンとシルキーな舌触りに甘み香りが高まる。この甘鯛もかなりハイレベル。
秋刀魚
適度な脂。香りと十分な旨味。
すんません、なんか縦に撮ってみました。
金目鯛
もっちりと程度に水分が抜かれ後に残るのは圧倒的な旨味、香り、甘み。銚子の金目鯛だろうか?
白子のリゾット
白子にトリュフオイルとシャリを混ぜてリゾットに。濃厚な白子だけどむしろシャリの旨さに意識がいく一品。
イクラ
トロンと一粒一粒のイクラとしての濃度は濃いが醤油は強すぎないのが好印象。
穴子
身はホワっと軽さがあり脂ののりも良く旨味も強い。
追加 小肌
天草。もっちりとした肉感と〆加減。
玉子焼き
これほどまでに一貫して香りを引き立たせるごとに注力している店も実は少なかったする。
ネタを変えてどのように香りを表現するか。余計な事はしないし足さない。
強いネタよりも白身が活きるのはそのおかげ。来週またきます。ごちそうさまでした!
2022年11月訪問
握りができているかできてないかの一つの判断基準として形を見るようにしましょう。
できてない人はお米がぴょんと出ていたり形が不細工だったりします。
僕の中で握りが綺麗だと思う職人の一人が相澤さん。
久々に来たけどやっぱり抜きん出て美しい。
皆さん鮨ダネの方に一生懸命になるのもいいですが鮨はシャリありきです。
鮨ってのは鮨ダネとシャリが融合した一つの料理です。
最近多いのが手に取るとぼろっと崩れてしまうくらい柔い握り。
ホロっとした握りを意識しすぎるばかり握りが弱い方が多い印象。
理想は手にとって口に入れるまでしっかり形を保ってるのに口に入れるとホロっとほぐれる握り。
ただし団子じゃないからガチガチに固めるのも良くない。
本当、握りって深いし難しいですよね。
握りの形と柔らかさ、一回こういう所に意識して食べると次から自然と意識するようになります。
こういう所まで見てる客って鮨屋から厄介な客です。おめでとう、あなたも厄介な客認定です。
以下、この日の料理。
白子 トリュフ香
鯖
牡蠣
太刀魚
あん肝
ガリ
中トロ
噴火湾。
中トロ
竜飛岬。
大トロ
大トロ
赤身
噴火湾。
赤身
竜飛岬。
菜の花
金目鯛
シラカワ
鰯
秋刀魚 肝和え
イクラ
煮蛤
鉄火巻き
胡瓜巻き
玉子焼き
本日も最高でした。また来ます。ごちそうさまでした。
2022年3月訪問「大トロで始まって甘鯛で終わる。そんな鮨屋他にはない。」
今年初めての「鮨 あい澤」へ。
洗練され、かつシンプルながらもしっかりと仕事がされ、さりげないアクセントの利かし方が秀逸なつまみ。こういうのまさに好み。
いきなり大トロからスタートする握りはその後も大トロに負けないそれ以上のクオリティが続く。
車海老を切り返し地点とし、ラストにはまさかの甘鯛でコースを〆る。
本日のMVPは真鯛、金目鯛、甘鯛とやはり鯛系が抜群に強い。
鮨職人や卸のなかでは脂を求める人がいたり柔らかさを求める人がいたりするが、こちらでは圧倒的な香りを求めた鮨屋である。
硬シャリを咀嚼することで存分に【香り】を楽しめるこの上ない店である。
以下、いただいた料理。
牡蠣
味醂、醤油で柔らかな味付け。
牡蠣大きいです。
燻製は強すぎず少しだけ香る程度に。
鰆の藁焼き
子持ち槍烏賊の煮詰め
蛤のお吸い物
蛤から出た出汁は品のある甘味。
大トロ
脂が落ちてくる時期だけどまだまだしっかりと。
中トロ
血合いぎし。シャリの酸との調和も見事。
この上なく香り決まってます。
小肌
車海老
帆立
黒七味がいいアクセント。
金目鯛
トロンと滑らか、香りと甘味のWコンボ。
赤貝
閖上の爆発的な香り。
閂
鰯
甘鯛
ラストに相応しい余韻の長さ。この甘鯛で終わってくれて嬉しい。
玉子焼き
多分また前回から変わった。もはや鮨屋の玉子焼きじゃない完成度。
今日も最高でした。ごちそうさまでした。
2023年1月訪問「白身メインの前代未聞の超限定コースで相澤博久の変態性が爆発!鼻腔と味蕾に刻まれる衝撃の鮨体験」
鮨 あい澤の真骨頂は白身だと思っている。勿論、やま幸から仕入れる鮪も貝類も鰹も穴子もどれも素晴らしいのだが、やはり白身の魅力をここまで引き立てる職人は稀である。
というよりも鮪、車海老、穴子、雲丹などのタネに比べると地味が故に、どうも白身にあまり思い入れがなかったり、蔑ろにしている職人も少なくない。むしろほとんど白身が出てこない鮨屋だってある。
そんな中、白身の扱いに長けた相澤氏による常連向けの超特別限定コースにお招きいただいた。さて、その内容とは…?
親方: 相澤博久さん
「普段やらないから裏はバタバタです」。
本日は相澤さんがやりたいことをとことんやりつくす会。にしても中には攻めた料理も。伝統にとらわれず必ず一度疑い、咀嚼して自分なりの料理にする。そこにはしっかりとした相澤さんの個性が宿っている。
以下、いただいた料理。
ヤガラのお椀
ヤガラの骨で出汁をとったお椀でまずは胃を温める。しかしヤガラって凄くいい出汁取れるね。鍋に入れたいくらいだ。
炙りしめ鯖
上が炭火、下がガスバーナーで炙ったものでそれぞれ香りの違いを堪能。ガスバーナーで焼いたものは見た目でもわかりやすいね。今度から見破れちゃうよ。
出汁巻き玉子
極限まで出汁を使ったほぼ液体の様な出汁巻き玉子。出汁が綺麗に鼻を抜けていく。
帆立バター+タラコソース
普段素材から味を引き出す相澤さんがこの日だけバターを使用。やっぱバターとたらこって鉄板だよね。
カラスミ
右が焼いたもので左が生。焼いた方が香りが開いて粒感も感じられます。白ワインの当てになりそう。
以下、握り。
金目鯛
白身の握りトップバッターは銚子の金目鯛。寝かせる期間や塩のタイミング、量によってびっくりするくらいの旨味と香り。
そもそも金目鯛の味がこんなにもハッキリして店って珍しいです。なぜならだいたい皮付きの脂で味がボヤけてることが多いから。この金目鯛は間違いなく相澤氏のスペシャリテと言っていいと思います。
カワハギ
上には肝を。淡白気味な身に旨み溢れる肝ソース。咀嚼してうちに後半から香りが一気に開いていく。
中トロ
白身メインだけど本日の中トロもきめが細かく身の質感も柔らかく、かつ香りの余韻も長い。
煮蛤
「甘ダレを使わない煮蛤」ということで蛤本来のミルキーな味わいを存分に感じられる。
煮ツメの味って何故あんなに濃いのでしょう。煮ツメを食わせたいのか蛤を食わせたいのか疑問です。
再び白身。すごいね、この絵。
甘鯛
10日目。だけど身に弾力と香りがある。多分、いまがピーク。パワーがあります。
太刀魚
低温で調理した太刀魚。
レアっぽくもあるがちゃんと火が入っているから凄い。まるで太刀魚の生ハムの様な、食べたことがない太刀魚である。
真鯛
いやぁ、真鯛旨いなぁ。
鰆
秋のトロ鰆は脂担当。旨味と甘みの共存。
鰯
匂いが出る恐れがある為冷たく出すのがセオリーだが、あえて常温で。しかも温かいシャリを合わせるというめちゃ攻めた一貫。おかげで脂による溶け感が素晴らしい。
ホウボウ
脂があって後味には独特な香りをみせるホウボウ。
クエ
二週間。硬めに握り咀嚼を促す。多めに入れられた山葵も活きる。噛めば噛むほど旨味が出てくる。
マツカワガレイ
穴子4種食べ比べ
鮨あい澤では腹の方はタレを使い皮を上にしてゼラチン質と共にコッテリ感を出す。
塩は尻の方で身を上にしてさっぱりと。
作り手の考え一つで穴子一つとっても表現方法が異なるのが興味深い。
焼きおにぎりのお茶漬け
削りたての本枯節の香りが色めきだち、鯛の骨でとった出汁が旨味の深い余韻に浸らせる。
玉子焼き
下のプリン部分が増えてる。まるでケーキです。甘いんだけど後味スッとひくみたいな。
本日のお酒
本日のお会計27,000円。
白身でコースは成立するのか?という疑問は愚問となった。全ての魚にはしっかりと味があってそれを丁寧に引き出してくれたおかげでまた白身の魅力に気付かされました。
確かに脂も魚の旨味のひとつだけど、それだけに頼らない相澤さんの鮨が好みです。
凄い会なんだけど人手もいれば、仕入れのタイミングも難しいのでなかなか頻繁にはできないが是非また行きたい。ごちそうさまでした。
2024年1月訪問「冬の超特別限定コース白身の会・鮨 しろ澤」
東京・神泉にある「鮨 あい澤」。
こちらでは夏と冬の2回、超特別限定コースとして白身メインのコースが開催される。
その名も「鮨 しろ澤」。
相澤親方の最大の魅力は白身。
いや、勿論鮪も素晴らしいし他のネタも美味しいんだけど、特に白身が素晴らしい。
相澤さんの甘鯛、金目鯛はもはやスペシャリテでやま幸の鮪に匹敵するレベルです。
白身が鮪に匹敵する?意味わからない?
最大限に引き出された甘美なる白身の香りと穏やかな酸味の硬シャリが交じる。計算された魚とシャリが交差する点が見事にハマり、鼻腔内が何とも言えない幸福な余韻で満たされる。
百聞は一見にしかず。是非この凄さをあなたの口と鼻で体験してもらいたい。言ってることが理解してもらえるだろう。
鮨 あい澤の動画を観る⬇️
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