東京・人形町にある日本料理店「汽素火 (きすい)」。

本記事では、日本橋人形町にある「汽素火」についてレポートします。
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「汽素火」ってどんな店?
2026年5月20日オープン。料理長の部谷直希氏は横浜の天ぷら店を皮切りに、「割烹一石三鳥」や西麻布「明寂」などで研鑽を積み、柴田丈氏は「赤坂おぎ乃」で料理とサービスを学んだ。
別々の名店で経験を深めた二人が再び組み、天ぷらを懐石の流れに溶け込ませた日本料理を追求する。
店名は海水と淡水が交わる「汽水域」に由来し、異なる背景や才能が交わる場所という思いを込める。
懐石料理の流れを軸に、14〜15品のコースへ天ぷらを4〜5品織り込み、手打ち蕎麦や土鍋ご飯までつなぐ構成が特徴。
店内は茶室を思わせる静かな空間で、5メートルの一枚板カウンター7席のみ。料理とサービス、それぞれの経験を持つ二人が一つの空間で交わる店づくりそのものが、「汽素火」という名を映している。
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汽素火への行き方
「汽素火」は東京都中央区日本橋人形町1-5-10 日本橋芸者新道ビル3階にある。最寄りは東京メトロ日比谷線・都営浅草線の人形町駅で、A6出口から徒歩約1分。水天宮前駅からも徒歩約5分ほどでアクセスできる。
人形町駅からは100mほどと近く、日本橋人形町の「芸者新道」沿いにある日本橋芸者新道ビルが目印。店舗は302号室に入っているため、ビル到着後は3階へ上がればよい。
実食レビュー【2026年10月訪問】
コースは30,000円税込+サービス料10%。
日本料理、天ぷら、蕎麦という、ともすれば「軸がない」とも言われる可能性もあるコースをあえてチャレンジ。
これまで学んできたことをコースに取り入れ、バランスを取りながら堪能させてくれる。
実際、「もっと天ぷらが食べたのに」とは思わなかったです。日本料理のコースの合間の天ぷらという点においても不満はなく、むしろ最後に向かって天ぷらの油が重くなることもなかった。
蕎麦や食事のクオリティも高いため、最後まで満足して帰れる内容となっています。
さらに松茸や鴨など天ぷらで使った素材をその後も無駄なく鍋などそのあとの料理にも使用し、一貫性を持たせています。だから天ぷらだけが浮いてることもない。
一カ月ごとに献立を変えるらしく、相当難しいことをやってるが、なかなか面白いコースでした。
以下、いただいた料理。

一品目は、神無月ということで椎茸を「お月見」に見立てた豆腐料理。
出汁は椎茸の出汁と天城軍鶏のガラ出汁。
味わいとしては、天然の豊かな旨味成分で完結しており、塩も足す必要がないくらいミニマムで旨い。

北海道産の噴火湾の毛ガニを使った一品。脚、胴体、味噌をばらして火入れして寄せたもの。
真ん中はリンゴの千切りでススキをイメージしている。左はサツマイモを薄く削ったもの。
それぞれ3種類、異なるナチュラルな甘味を堪能させてもらった。

お造りは京丹後の2kg近くあるアオリイカ。直前に細かく包丁を入れ、ねっとりとした甘味を引き出す。
イカ塩と鱧の出汁を使った木の芽酢が特徴的。

骨切りした鱧と天然舞茸のお椀。出汁は鱧と舞茸から。
舞茸の旨味と鱧の上品な香りと甘味で完成された料理。素晴らしいお椀です。今年は鱧いいね。

藁で炙った壱岐の一本釣りの鰆。上は栗を蒸して薄く削ったもの。
サクッとした皮目の香ばしさと身の甘味に栗の甘味が静かに寄り添う一品。
さて、ここから天ぷらが五品。

天ぷらがフルコースで出るわけじゃないのにこのダクトとかめちゃ金かかってます。
本当にやりたいことを詰め込んだお店なんだな。

アマゴという川魚。皮目はサクッと、身はふわりとして淡い甘味。この皮目の香りも川魚特有の香り。

先ほど炙りでいただいた鰆の天ぷら。右は塩山椒、左は塩で、真ん中から割って二種類の食べ方で。
こちらもサクッとした皮目と柔らかな身の食感コントラストを楽しむ。

完熟した赤ピーマン。味わってみるとまるでトマトのような酸味を感じるではないか。

お口直しで、巨峰とシャインマスカット、梨のおろし。口直しなのに手がこんでるなぁ。

京都の朝引きの合鴨と松茸の天ぷら。海苔の香りや鴨は鉄っぽいニュアンスもあってキレイな味わいです。

松茸の傘。香りがもっとも高く、ジューシー。

十割蕎麦は茨城の常陸秋そばという品種。殻も使う「挽きぐるみ」で香ばしい風味と香りを。「丸抜き」で甘味と味わいをプラスさせる。
間違いなく美味しい蕎麦です。
次は鴨、松茸、鱧のしゃぶしゃぶ。

いままで出てきた食材を合わせて鍋にしていく贅沢さ。

出汁は鱧と天城軍鶏。濃度の高い力強い旨味と共に。
はい、まだ怒涛のコースは終わりません。

秋田県産の「ひとめぼれ」と宮城県産「ササニシキ」。

香りの豊かさ、噛んだ時の甘味の違いなど楽しませてもらった。


さらに赤だし、香の物、うなぎの煮付け。

そして鍋の玉締め。重厚な出汁に、さらにカニのほぐし身や松茸、九条ネギを入れて溶き卵を回し入れてふんわりとじたもの。UMAMIの塊!!

柿と洋梨の源平和え。上は柿をスライスして山椒をふったもの。一番下は落花生のすり流しで、この塩味が果物の甘味を引き立てています。

最後は蕎麦プリン。コースで蕎麦を出した意味がここにつながる。
上は栗の渋皮煮でなんと山崎18年使って風味つけしているという贅沢さ。
香り高くて、抜群に旨い。


天ぷらも、蕎麦も本気。
非常に満足感が高いコースでした。お会計は約41,000円。
お客さんの意見を取り入れ日々改良されるコースはきっと一年後には全く違う完成度になっていそうだ。ごちそうさまでした。
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店舗情報
名称:汽素火
住所:東京都中央区日本橋人形町1-5-10 日本橋芸者新道ビル302
最寄駅:人形町駅 徒歩1分/水天宮前駅 徒歩5分
営業時間:月 17:00〜23:00/火〜日・祝日 12:00〜14:30、17:30〜23:00
定休日:不定休
席数:7席(カウンターのみ)
オープン日:2026年5月20日
備考:完全予約制/貸切可/サービス料10%/カード可/電子マネー・QRコード決済不可/子どもは貸切時のみ対応
English Name:Kisui
Cuisine:Japanese Cuisine, Tempura, Soba
Location:Ningyocho, Chuo-ku, Tokyo








