長野県青木村の温泉宿「山城屋リゾート」内にある創作フレンチレストラン「Aokimura U」。

本記事では、「Aokimura U」についてレポートします。
「Aokimura U」ってどんな店?
大阪・北新地で完全予約制の人気店「Kitashinchi U」を手掛ける田中悠介シェフによる新たな挑戦として2026年7月に誕生。

田中シェフは祖父が精肉会社を営む環境で育ち、23歳でフランス料理の世界へ。和食で親しんだ出汁の文化とフレンチの技法を融合させた独自の料理スタイルを確立し、2023年には北新地にカウンター8席の「Kitashinchi U」をオープン。
「Aokimura U」のテーマは「香りと余韻」。食材の香りを最大限に引き出すため、温度や食感、調理法を緻密に設計し、ナチュラルワインとのペアリングによって一皿を完成させる。
青木村の自然や生産者の食材から着想を得た料理は、都市型ガストロノミーとは異なるオーベルジュならではの体験へと昇華。
また、飛鳥時代から続く田沢温泉を有する山城屋リゾートに位置し、「医食同源」をコンセプトに温泉と食の両面から滞在を楽しめるのも特徴。
信州の豊かな自然に囲まれながら、ここでしか味わえないフレンチを堪能できる特別な一軒。
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実食レビュー【2026年6月訪問】
長野県上田駅よりアルファードの送迎に乗せてもらい走ること約30分。
青木村田沢にある「山城屋リゾート」内にあるレストラン、「Aokimura U」が本日の目的地。
大阪の北新地でだいぶ攻めた料理を提供していた田中シェフが大抜擢である。
青木村の大自然の中であの田中シェフの滋味深い料理が味わえる。それだけで格別な体験になるだろう。

オーベルジュということでこの日は一泊。

江戸時代から残る建物に増築を重ねたという空間は、単なる宿の一室というより、ひとつの「時間の層」そのものだ。
障子、木枠、欄干、天井板は長い年月をくぐり抜けてきた木の質感が、空間全体に凛とした緊張感を与えている。
窓の向こうには一面の緑。まるで昔からそこにあった景色を室内に取り込むように設計されている。
特に息を呑んだのは、光の入り方だ。窓から差し込む陽光が床に格子状の影を落とす。時間の流れがゆっくりほどけていくような、美しさがある。
窓の外の緑まで含めて、一枚の絵のように完成されている。これは本当に、息を呑む美しさだった。

ひと仕事終えて18時にレストランへ。
店名は「Kitashinchi U」にかけて「Aokimura U」。

店内は一面竹藪が見える横一列のカウンター12席と個室がある。
以前伺わせていただいた「Kitashinchi U」の時よりもさらにペアリングが面白くなっている。
まさにペアリングのワインが料理のソース代わりとなっており、一体感と補完の役割が素晴らしい。
目の前の緑の景色を見ながらひたすら心地よい料理とワインをいただける。
以下、いただいた料理。
・いちじく/フォアグラ/コーヒー/五香粉

バターでソテーしたコーヒーと五香粉のケークサレ。上にはフレッシュなチーズのフロマージュ・ブラン、赤ワインビネガーとオリーブオイルなどでマリネしたイチジク、酒粕と白味噌、バンジョーヌを使ったフォアグラのムース。
サイズ的に一口でいただいちゃいました。
コーヒーや五香粉のアジアンな香りに、フルーティーで色気のあるイチジク、優しい甘味のフォアグラのムースが包み込む。
まさに口内調理ですな。
・スイカのコンソメ

スイカの姿はないが、確かにスイカである。
香りは瓜、澄んだスイカの甘みに、わずかな塩が味の輪郭を整える。
・鯵/ツルムラサキ/アスパラ/涙豆

「涙豆」は「畑のキャビア」とも呼ばれる食材。青々しいグリーンな香りと甘味がある。
脂質のあるどんちっち鯵をルバーブとパセリのピュレでマリネして40度で10分ほど火をいれたもの。
下はつるむらさきのソース。
・とうもろこし/サフラン

鴨のコンソメとトウモロコシを合わせて出汁をひいたフラン。バターでソテーしたトウモロコシ。
鴨の動物系の出汁が決め手。
赤ワインを口に含めばじんわりとした余韻が膨らむ。自然派のワインがメインなのも納得だ。
・足赤海老/桃/茄子

桃、白ワイン、レモンで作った水を湯がいた足赤海老にまとわせている。
京都の加茂なすのピューレ。水やクリームは不使用でこの上なく素材をいただいてる感覚。
・牛/味噌/蛤/桑の実

「Kitashinchi U」と同じく、肉料理は中盤で。
今回は宮崎牛のフィレを3時間〜5時間かけて火入れしたもの。
添えてあるのは自家製の八味。「こうじいらず大豆」で作った味噌、マルベリー、桑の実、エシャロット、蛤のソース。
この八味という調味料は色んなスパイスの香りが味わいを立体的にしてくれてお気に入り。

自家製ブリオッシュはふわふわで味わいもバターが強過ぎず優しい。
・鮑/豚/じゃがいも/パレルモ

網脂で蒸して鮑に脂を入れるようなイメージの仕上がり。
豚バラ、九条ネギ、鮑の肝のソース、上には二年熟成のジャガイモのクランブル。
鮑の旨味がギュッと詰まっており、肉を食べた後なのに軽やかにいただける。
・スズキ/鯖節/発酵マッシュルーム

乾燥熟成、氷温熟成で合計二週間したスズキのポワレ。
乳酸発酵させたマッシュルーム、鯖節、エシャロットのソースはここにきて唯一味がしっかりとしたもの。
この緩急が大事。
・手羽先/貝柱/葱


山田神社の水、手羽先、帆立貝柱のヒモで炊いた出汁とシブレットのカルドソ。

イメージは水分量の多いおじや。鶏出汁、貝出汁が染み込んだお米は後半にかけて甘味が膨らんでいく。
この塩分の弱さはだいぶ攻めてます。ここにさっきの八味を足すとまた引き締まります。
・追加 松の実と木の芽のパスタ

なんと目の前でいまとってきた木の芽を使用してます。コンテチーズの旨みがふんだんに出たパスタ。いやぁ、美味い。
・ライチ/セイロン

ライチとセイロンティーの香りがするアイス。溶け感もちょうどいいです。

山田神社の水は軟水でトロみがある。柔らかくて出汁にすると甘くなるお水。

静かに美味い。そんな素敵なディナーでした。

朝起きると目の前に広がる緑がまた昨日と違って見えた。
その日の湿度によっても木々の葉の緑は表情を変える。

翌朝は9時から朝食。ライトアップされたディナーとはまた異なる緑を前面に眺めながらいただく。

朝食はなんといっても和食です。

別所温泉の長谷川豆腐店の豆腐。

そして山田神社の湧水で炊いた白米、長野のきのこ汁。

蕎麦がき。
長野をいただく。普通のレストランとは全く吸収できるものが桁違い。








ここでの体験は生涯忘れることができない体験になるだろう。ごちそうさまでした。
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【Aokimura U】の動画
長野のおすすめディナー3選



店舗情報
- 店名:Aokimura U(アオキムラ・ウー)
- 住所:長野県小県郡青木村田沢2690-1 山城屋リゾート内
- 最寄駅:上田駅より車で約30分
- 営業時間:要確認
- 定休日:要確認
- 席数:カウンター12席+個室
- オープン日:2026年
- 備考:山城屋リゾート内の創作フレンチレストラン。Kitashinchi Uの田中悠介シェフが監修。「香りと余韻」をテーマにしたコース料理を提供。ナチュラルワインとのペアリングあり。田沢温泉と食を組み合わせたオーベルジュ体験が特徴。電話番号0268-75-8821。








