神奈川・新丸子にあるラーメン店「麺や でこ」。

新丸子・新丸子、武蔵小杉はラーメン激戦区。
だがやたらと家系ラーメン、二郎系が多く、コッテリとした街のイメージ。
その中でも、地元民に愛される店が「麺や でこ」だ。
派手さはないが、煮干しを核に丁寧な仕事が積み重なった一杯を提供する実力派。
「麺や でこ」ってどんな店?

2014年5月26日オープン。
開店当初は「濃厚煮干し」寄りではなく、澄んだ旨味を出す清湯煮干しを軸に独自のスタイルを確立していた。
オープンから数年後に「追い煮干し」製法を磨き、現在の看板メニューが完成。
新丸子エリアでは早い段階から煮干し専門を掲げた店として知られ、食べログ百名店にも選出されている。
店内は11席の小規模ながら、静かで落ち着く空間。
「煮干しの香りを楽しませるための空気づくり」を意識されている。
特徴
「麺や でこ」の特徴は以下の3つに集約される。
① 二段仕込みの雑味を消した煮干しスープ
羅臼昆布と干し椎茸の出汁に複数の煮干しを合わせ、一晩寝かせる。翌日に再度煮干しを追加して炊くという独特の二段構成。
煮干しのクセを極限まで抑え、旨味と香りのピークだけを抽出したスープが店の核。
② 看板は「追い煮干しそば」
濃度を競うタイプではなく、香り・キレ・余韻で勝負する清湯煮干しの完成形のような一杯。
重くなく、最後まで飲めるのが特徴。
③ 限定・サブメニューの精度が高い
浅利香味そば、濃厚牡蠣そば、まぜそば、つけそば……。
「煮干し」という軸はぶらさず、香味油や貝・牡蠣などで表現を変える。
限定は必ず話題になり、常連も飽きない構成。
2025年11月訪問
最寄駅は新丸子駅だが、武蔵小杉駅からでも徒歩5分ほど。
家系ラーメンが多いのは理解できるが、この辺はシンプルな醤油ラーメンが少ない。老舗の「ラーメン丸仙」とかくらい。

やたらと二郎インスパイアが多いのは何故だ?
こちらは赤い店の外観でかなり目立ちますね。
平日11時50分で空席あり。

「追い煮干しそば」という聞き慣れないメニューが看板メニューのようだ。
なるほど、煮干しを追加して作るスープなのね。

メニューはこんな感じ。
● 追い煮干しそば
● 浅利香味そば
● 濃厚牡蠣そば(限定)
● まぜそば(200〜500g)
● 追い煮干しつけそば
● 追い飯・肉飯などのご飯物
● ビール・ハイボールなど軽い酒類

卓上の調味料。
・追い煮干しそば 1,000円

白い丼には乾燥海苔、チャーシュー、鶏、葱が添えられている。

スープは「凪」のようなもっと濃厚な煮干しを想像したが、意外にもサラッとしている。
サラッとはしているが煮干しの香りや旨味を綺麗に内包したような口当たりのいいもの。
出汁からはグルタミン酸などの旨味成分もしっかりと感じられ、重くなく、嫌味なく、そして煮干しを感じられます。

麺は煮干しラーメンでは定番の中細ストレートでザクっとした歯切れのいい食感が特徴。

チャーシューはハムのようなニュアンスで、鶏はしっとりと柔らかい。

味変として、乾燥海苔が香りの役割を果たす。麺をリフトすれば海苔が絡んできます。
粗くカットされた玉ねぎはピリッと辛くスープにアクセントをもたらします。
この辺りでは貴重な存在の煮干しラーメンでした。ごちそうさまでした。
絶品煮干しラーメン3選



店舗情報
・名称:麺や でこ
・住所:神奈川県川崎市中原区小杉町1-520-6
・最寄駅:武蔵小杉駅 徒歩3〜5分(新丸子駅からも近い)
・営業時間:
平日 11:30〜15:00/17:30〜22:00
土曜 11:00〜15:30/17:30〜22:00
日祝 11:00〜15:30/17:30〜21:00
・定休日:なし(年末年始のみ休み)
・席数:11席(カウンター7・2人テーブル×2)
・予算:〜999円(昼・夜とも)
・支払い:現金のみ(カード不可・電子マネー不可)
・オープン日:2014年5月26日
・備考:貸切可/子連れ可/駐車場なし(周囲にコインPあり)







