5月以降2回目のフレンチレストラン「アンシュマン」。場所は銀座駅B7出口より徒歩3分ほど。
店内は温かみのあるフルオープンカウンター8席のみ。
今回は13,200円の12皿のコース。仕入れが上がった為少しばかりコース値段が上がったがそれでも十分にお得であり、フランス料理の良さとシェフの人柄が乗ったコースを堪能できる。
前回のアンシュマン
以下、いただいた料理。
タラバ蟹 / 蕪 / 柚子
タラバ蟹を京都のかぶらで挟みラビオリ仕立てにしたもの。柚子はキャビア、蟹とそれぞれ相性良し。
トリュフのシフォンケーキ
アンシュマンのスペシャリテ。作り方は通年で一緒でも時期によるトリュフの香りの変化によって風味、味わいも変化する。この日は前回よりも香りに華やかさが増した。
ほんのりとした甘さとトリュフの香りの品あるしっとりケーキ。
秋刀魚 / 秋茄子 / 生姜
秋茄子のピューレの間に秋刀魚、生姜、ドライトマトを挟み、秋茄子で巻いたもの。
ソースの秋刀魚の肝のほろ苦さとバルサミコの酸味が大人の味であり、クセになる。
牛テール / セップ茸
牛テール煮込み、セップ茸で作った肉まん。ビーフシチューの様な味わいのソースはどこか懐かしさがある。
舞茸 / クレープ / グラスシャンピニオン
舞茸、霜降りひらたけ、ハナビラタケ、柳松茸の天然茸4種をソテーしクレープで包んだもの。上はマッシュルームのアイス、マッシュルームのパウダー。ソースはなくアイスがその役割を担う。
キノコの香りが主役。クレープにアイスの温度感と食感も素敵な組合せ。
テットドコション / オマール海老 / ラビゴットソース
テット・ド・コションとは子豚の頭、耳、舌、足を煮込み冷やし固め、パン粉につけて揚げ焼きした王道フランス料理。ちなみにテットは頭、コションは豚の意。
豚のもってる濃厚なゼリーっぽいゼラチン質とカリっとした外側とのコントラスト。
また、ピクルス、マスタード、ケッパー、白ワインビネガーで作られた酸味とスパイシーなラビゴットソースも豚の旨味にアクセントを加えている。
付け合せは香り高きオマール海老のソテー、レンズ豆。
栗 / リードヴォー / ショコラ
滑らかで上品な栗のブルーテ、軽い牛乳の泡、柔らかなリードヴォー、カリカリのベーコンがアクセント。
クエ / モン・サン・ミシェルムール貝 / ポットベラ
本日の鮮魚はクエ。ポットベラ(ジャンボマッシュルーム)を貼り付けプレゼ(蒸し煮)にしたもの。
モン・サン・ミシェルムール貝のワイン蒸しを付け合わせに。
クエやムール貝の出汁を使ったアルベールソース、塩味やコクのあるチーズのガレットが味を引き締める。
長崎県黒鮑 / 帆立貝
鮑と帆立貝のムースのパイ包み。
鮑パイも旨いんだけど王道ブールブランソースの骨太な旨味と酸味がしっかりと皿を支えており重そうだが後味は軽い。
仔鳩 / 林檎 / 柑橘
腿肉、胸肉のロースト、ハツとレバーのソテー。ソースは骨から取った旨味を詰めて。
付け合せには林檎のキャラメリゼ。
内臓を使ったソースに柑橘の相性もいいです。
〆の一皿
小海老のリゾット。海老の風味が凄く〆に相応しい一皿。
ファーブルトン / 白胡麻グラス / 黒胡麻チュイル
本日のお酒(ペアリング)
いやぁ、すごいボリュームでした。昼調整しないと食べられないくらいの満腹満足コース。
本日のお会計一人約21,800円。なんたる良心的な金額。大岸シェフが身を削って提供してくださったおかげ。
料理はクラシカルなフランス料理がベースだがソースは決して重すぎず味わいは優しい。一皿での香りや味のバランスが計算され後味は軽やか。
「自分の電車賃やタクシー代は不要。それらをお客様に還元して満足して帰ってもらいたい」と言うシェフの熱い気持ちがこちらまでしっかりと伝わるコースでした。ごちそうさまでした。
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